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衛宮切嗣の編集履歴

2022-02-13 21:50:19 バージョン

衛宮切嗣

えみやきりつぐ

『Fate/stay night』の登場人物であり、そして、『Fate/Zero』の主人公である。

「僕はね、正義の味方になりたかったんだ」


プロフィール

身長175cm
体重67kg
誕生日11月11日
星座蠍座
血液型AB型
イメージカラー灰色
特技射撃、破壊工作
好きなもの効率
苦手なもの家族愛
天敵セイバー
CV小山力也 / 入野自由少年時代)※
人気投票11位(男性4位・型月10周年記念)

※青年期(ナタリアの助手をしていた頃)は、ドラマCD版では入野氏、アニメ版では小山氏がそれぞれ担当している。


概要

Fate/staynight』の主人公衛宮士郎の養父であり、イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの実父。

Fate/Zero』では主人公を務めており、セイバーのマスターとして第四次聖杯戦争に参加する。

くたびれたコートに硝煙と煙草の臭いを纏った魔術使い。目が死んでる


人物

多数を救う為に少数を切り捨てること(愛するものが含まれても)を絶対の信条・手段として徹し続けることになった殺し屋。

人々の幸福と世界の平和を本気で願う理想主義者にして、そのためには徹底的に冷酷非情になる現実主義者。


それ故に父親のみならず、師・相棒・義理の親同然でもあったナタリアまで手にかけてきた。

しかし、本来は家族や友人、ひいては人間そのものを愛する心優しい感性を持つ男であるため、こういった己の信条を執行するたびに罪の意識と喪失の痛みに苦しみ続け、涙を流す。

奈須きのこなど公式サイドが士郎のことを「人間のフリをするロボット」と評することがあるため、それに倣いファンの間で彼は「ロボットのフリをした人間」と評されることも(当然公式ではない)。


「戦場には綺麗ごとなど一切存在せず、地獄以外の何物でもない」という考えを持つため、「人々を争いに駆り立てる存在」という英霊の概念そのものを忌み嫌っており、信条の実行のためなら手段を選ばないという面も合わせてセイバーと相容れることはなかった。


Fate/Zero』の物語において、その戦歴をアインツベルンに買われ第四次聖杯戦争に参加する。聖杯に託す望みは「戦いの根絶」「恒久的な平和の実現」。そのためならば、目的の為に採った手段などを理由に悪と看做されても構わないという内容を語っている。


第四次聖杯戦争ではアインツベルンの提供した触媒によってセイバーを召喚したが、本人はキャスターアサシンを望んでいた。実際、アサシンのサーヴァントには私情を持ち込まない人物が多く、そういう意味でも相性が良い(もっとも、fake版アサシンとは例外的に相性がかなり悪いが……)。

また、策を講じることで真価を発揮するサーヴァントとの相性が良かったのは事実だったと思われる。


呼称は基本的に「切嗣」や「切嗣さん」だが宿敵・言峰綺礼は多くをフルネームの「衛宮切嗣」もしくは「あの男」と忌み、士郎からは「親父」および色々あって老けすぎた振る舞いを無邪気に「じいさん」呼ばわりされたり、日本語発音が苦手な者は「ケリィ」。

時に外伝作品では「キリちゃん」などと馴れ馴れしく呼んでくるが居たり。


略歴

『Fate/stay night』

5年前に亡くなっているため、衛宮士郎の回想シーンにのみ登場する。

だが、亡くなる直前の士郎とのやり取りは、二人にとって大きな意味がある。


第四次聖杯戦争での事については、セイバー言峰綺礼の口から断片的に語られるのみで、どちらも子細は違えど非情な人物であったと評している。


『Fate/Zero』

魔術師の家系である衛宮家の五代目継承者。

幼い頃は子どもらしく漠然と「正義の味方」に憧れるだけの普通の少年で、父・衛宮矩賢が魔術協会より封印指定された事から世界各地を転々としており、ある時に「アリマゴ島」と呼ばれる南国の島に隠れ住んでいた。


逃亡生活ではあったものの、美しいその島を気に入った切嗣は島民の人々とも仲良くなり、父の助手を務める島民の少女シャーレイに初恋をするなど、ささやかながら幸福な生活を送っていた。


南の島


だが彼女は矩賢の研究の有用性を証明するため勝手に試薬を持ち出し死徒化。


夏莉の突然変異


「殺して欲しい」と彼女は懇願するも、切嗣はずっと一緒にいると約束してくれた大切な家族以上に大事な人を殺せなかった。

しかも彼が島の教会の神父に助けを求めたことで、聖堂教会と魔術師協会が介入する事態にまで発展。その結果、アリマゴ島は死徒と代行者と魔術師が跋扈して殺戮を繰り広げる惨劇の島と化し、島民たちは老若男女関係無く皆殺しにされ、村は壊滅する事になる。

混乱の中で偶然、魔術師専門の殺し屋である女性ナタリア・カミンスキーに出会い、父の研究を放っておけばいずれ新たな犠牲者が増えることになると考え、自らの手で父親を殺害する。

この一件により、切嗣には「愛する人を殺せなかったために大勢の人間を死に追いやった」という、強烈なトラウマが刻み込まれてしまう。


その後、切嗣はナタリアに師事するが、彼女のパートナーとして世界を巡る中で、父のように周囲を巻き込む異端の魔術師達の所業を幾つも目の当たりにしたことで、世界は常に危機に晒されており、自分の経験した惨劇など虚しいくらいにただの瑣末事でしかなかったことを思い知る。

自分が父を殺したことに意義と価値を見出すためにも、父と同類の魔術師達を全て殺し尽くすしかないと考えた切嗣は、ナタリアの仲介で協会が父の遺骸から回収した魔術刻印の一部を継承し、人に仇なす魔術師を狩る生き方を決める。

こうして幼い頃からの夢であった「正義の味方」は少しづつ歪んでゆく。


そんなある日、切嗣はナタリアと共にとある魔術師を始末する仕事の途中で、やむを得ず彼女一人と他の大勢の人間の命を天秤にかけねばならない場面に直面してしまう。


「あんたは僕の、本当の家族だ」


母親


奇しくもシャーレイの時と同じ非情な決断を強いられた彼は、今度こそ多くの人が犠牲になるのを防ぐべく、愛する育ての母を手に掛ける選択をとるのだった...。


正義の在処


死ぬ理由の無い者たちを理不尽な死から救うため、死ぬしかない誰かを殺す。それのどこが間違っているというのか。それが「正義」でなくて何だというのか。

だが、これでもう彼は完全に止まることができなくなった。止まってしまえば追い求めた理想は喪われ、代価として殺してきた者達や救えずに死なせてしまった者達の犠牲の何もかもが無駄になってしまう。

全てを忘れて安穏と生きる道も選べたが、この時の切嗣にそんな自分だけ楽になるような真似など出来よう筈もなかった。


全てを救う正義の味方など存在しないと知った。無数の人々の命を救うため、「正義」の名の下に救わない・救えない誰かを切り捨て続ける。それこそが「正義の味方」の本質、すなわち「一方的な命の選別」というエゴイズムだと知った。

この瞬間から「正義の味方」は切嗣にとって逃れられない大いなる呪いと化し、彼に重たくのしかかることになる。


ナタリアの死後は、「魔術師殺し」と呼ばれる傭兵じみたフリーランスの魔術使いとして独立。

それからは人に災いを齎すであろう魔術師達を手段を選ばず殺して、殺して、殺しまくった。彼らに如何なる背景があろうが、一人でも多くの人間を救うためには関係無かった。結果として殺した数の何百、何千倍もの人々の命を人知れず救った。

そして魔術師絡みの殺しの仕事を引き受ける傍らで、まるで死に場所を求めるかのように各地の戦場へ戦況がもっとも激化し破滅的になった時期に傭兵として赴き、殺戮によって紛争を鎮静化していった。


フェイトぜろ


人間を愛しているのに、それ故に人間を殺し続けなければならない自己矛盾。悲鳴を上げ続ける心を必死に押し殺し、己の理想を呪いながらも切嗣は戦い続けた。

エゴを振るいながら称賛される「正義の味方」も、人々を煌びやかな伝説で惑わして戦場という地獄に誘う「英雄」も、既に憎悪の対象でしかなかった。


だが、どれだけ死体を積み重ねようが、たかが一人の頑張りで世界は救われてもそれ以上に善くなる筈も無い。

切嗣自身もそんなことはわかりきっていており、やがて人類という種そのものが抱えるあらゆる「闘争」を終わらせ、「恒久的な世界平和」を成せる奇跡を追い求めるようになる。


その後、放浪の果てに聖杯によって自身の理想を成すためにアインツベルン家へ接触する。その戦歴をアインツベルンに買われた彼は、共同で第四次聖杯戦争に参加することになる。

開戦以前にアイリスフィール夫婦になり、娘のイリヤスフィールをもうけている。


イリヤの思い


聖杯戦争が始まるまでのこの9年間は非常に穏やかなものであったが、それとは裏腹に切嗣の心は責め苛まれるばかりだった。

何故なら全てを救うために全てを捨てることを決意したはずなのに、妻と娘を本当に心から愛してしまったから。そして、己の理想の対価としていつでもその情愛を喪ってしまうことを覚悟し続けなければならなかったから。


聖杯戦争の開戦直前、アイリと自分が死んでイリヤが独りになる可能性もあると分かっていたが、既にイリヤが母とは二度と会えないと理解し、父である自分の帰りを早くも待ち侘びているのを見た切嗣は、たまらずに「イリヤのことを待たせたりしない。父さんは必ずすぐに帰ってくる」と彼女と約束をする。


戦争終盤に聖杯の正体に触れ、聖杯が万能の願望器ではない呪われた存在だということを悟り、愕然。令呪によってセイバーに聖杯を破壊させた。

これは、聖杯が願いを特定の歪んだ方法でしか叶えられず、どんな願いであっても人的被害を生むため、被害を最小限に抑えるが為の決断だった。

だが、それも及ばず冬木大火災が引き起こされ、大勢の犠牲者を出してしまう。


切嗣には噴出する呪いをもはや止められず、平穏に暮らしていた人々が突如として地獄に叩き落とされて死んでいく様を、ただ呆然と見届けることしかできなかった。


煉獄の炎


最悪の結末の緒を引いてしまった切嗣は、必死に無我夢中で生存者を捜し出した。そして、その現場で、幼い士郎を救出。絶望に満ちた孤立無援の人生に一縷の光明がさした瞬間であった。


多くのものを切り捨て、より多くのものを繋ごうと足掻き続けた男。


その後は士郎や近所の極道の娘さん達とともに戦場に縁のない余生を過ごす。かつての冷酷な戦闘機械としての顔は影を潜め、救出後に病院で意識を取り戻した士郎が初めて見た切嗣の第一印象は「とにかくうだつのあがらない、頼りなさそうなヤツ」であった。


たびたび士郎には「旅行」と偽りアインツベルンを訪問するが、アインツベルンを裏切った切嗣を森の結界は決して通さず、娘のイリヤとの再会は二度と叶わなかった。

そして聖杯の泥によって肉体が廃人同然まで衰弱していたため、五年後に死去。


「正義の味方」という、呪われてしまった夢を士郎に託してしまったことを気に病んではいたが、最期の夜に「俺が代わりになってやるよ」と誓いの言葉を聞いて、かつて懐いた誇らしさを思い出し、この月下の思い出を忘れぬ限り、決して彼は自分と同じ過ちを犯すことはないだろうと安堵の中、眠るように息を引き取った。享年34歳。


お墓参り


能力

起源は「切断」と「結合」。魔術属性はそれぞれの起源に関連した「火」と「土」の二重属性。

マスターとしての適性はノーマルだが、魔術師の常道の裏をかくため、爆破テロ狙撃といった魔術師が忌避する戦術と手段を多く用いる。「魔術師殺し」の異名はそれ故。

こうした手段がハマる学者肌の典型的な魔術師ばかり狙っていると思われていたが、後のスピンオフによれば、軍人染みた武闘派の魔術使いも容赦なく倒していったらしい。

また、聖杯戦争においては、マスターを失ったサーヴァントと令呪を残したマスターによる再契約を警戒し、マスターとサーヴァントを同時に仕留めるよう動いている。

なお彼が暗躍し過ぎたために、以降の時代ではこうした手口に対する対策が進んでいるとされる。


魔術礼装として改造された銃トンプソン/センター・アームズコンテンダーと魔弾「起源弾」を用いる他、標的となる魔術師の性質に合わせた武器や火器を用いる。

第四次聖杯戦争では携帯し易さと装弾数の兼ね合いから通常火器にワルサーWA2000キャリコM950、その他ナイフに爆発物を使用している。


固有時制御(Time Alter)

衛宮の家伝である「時間操作」の魔術を戦闘用に応用したもの。

本来儀式が煩雑で大掛かりな大魔術なのだが、「固有結界の範囲を体内に限定し、自分の体内の時間経過速度のみを操作する」ことで、たった二小節の詠唱で発動を可能とし、戦闘時に用いている。


問言は「time alter ◯◯ accel(加速)またはstagnate(停滞)」。◯◯には倍率を示す単語が入る。

なお、固有時制御を解除した後に世界からの「修正力」が働くため、反動によって身体に相当の負担がかかる。この弱点を考慮し、通常は2倍速(ダブルアクセル)か3倍速(トリプルアクセル)程度の使用にとどめている。「全て遠き理想郷」を体に埋め込んだ時には4倍速(スクエアアクセル)まで使用したが、それ以上の加速が可能かどうかは不明。


起源弾

粉状にすり潰した切嗣自身の肋骨が込められた弾丸。撃ち抜かれると、「切って」「嗣(つな)ぐ」という切嗣の起源が発現し、作られた傷口がすぐ塞がれる。しかし、傷口を無責任に繋いだだけなので修復されているわけではない。つまり不可逆の変質と破壊であり、これによる傷は外見上は塞がれたように見えても二度と元通りには治らない。

特に魔術を撃ち抜いた場合は、魔術回路にまで効果が及ぶ。したがってその魔術を行使した術者の魔術回路は全て切断された挙句、滅茶苦茶に繋げられる。こうして魔力が走ったままショートした魔術回路は、発動中の魔力の強さに比例した破壊のフィードバックを肉体に齎し、最悪再起不能の致命傷を与える。「魔術師殺し」の真骨頂である。

防御するには魔術を使わず物理的に防がなければならないのだが、それが事実上不可能な「トンプソン・コンテンダー」から発射されるという、凶悪極まりないガード不能技である。

なお、弾数は合計66発存在。この内、切嗣は第四次聖杯戦争までに37発を消費し、1発の撃ち損じもなく37人の魔術師をこの初見殺しで消滅させてきた。

奈須きのこ曰く「RPG的に言うならば相手の保有するMP数値がそのまま肉体へのダメージ数値になるようなもの」のようで、HP100でMP3000のケイネスにとっては致命的だが、HP50でMP5のウェイバーにとってはさほどのダメージにはならないとのこと。


あくまで魔術を発動し、魔術回路を動かしている敵に撃ち込まねば必殺の効果にはならない。そのため、ケイネス戦では彼を仕留めるため本気の力で魔術を使わせるよう挑発的な戦い方をしていた。

だが、言峰綺礼に命中した初弾はまったく効かなかった。これは令呪で強化された黒鍵の刀身によって小銃弾自体の威力が削がれたことに加え、その令呪は彼の肉体に作用する前に回路ごと消滅する「使い捨ての外付け」にすぎず、弾の呪いが魔術師に届かなかったため。


ちなみにアニメ版の海外向けニコニコ動画放送用についた英語字幕ではThe origin shotと訳されていた。


Fate/GrandOrder』ではレアリティ5の概念礼装として起源弾が実装されている。

効果は「キャスタークラスの敵へのダメージを35%付与」という正に魔術師殺しの異名を再現した性能で、ライダークラスのサーヴァントとの相性は抜群であるが…。


トンプソン・コンテンダー

起源弾を発射するための銃。実在する銃である。非常にシンプルな構造で、バレルといくつかのパーツの交換だけで拳銃弾からライフル弾まで様々な弾種を使用できるのが特徴。構造上マガジンが無く自動排莢機能も備わっていないため、一発撃つたびに手動で排莢と再装弾をする必要がある。その分頑強な作りで、隠し持てる拳銃サイズの銃から自動車の外板をぶち抜く貫通力の大口径弾を楽々発射できる

前述の通り起源弾の弱点は物理的に停弾されることで無力化する点だが、素の破壊力を魔術抜きでの防御が不可能なレベルに上げる事でカバーしている。これがコンテンダーを採用した最大の狙いである。

一方で連射が不可能なため乱戦には向かず、一対一で仕留め損じると途端に苦しくなるという致命的な弱点も存在する。言峰との戦闘時も令呪によって初弾をいなされてしまったために再装弾のために固有時制御を使って無理やり対処していた。


射出用の愛銃コンテンダーは.30-06スプリングフィールド弾仕様だが、実銃では.30-06弾を使用可能なモデルはまだ無かった。一回り大きなアンコールであれば.30-06弾のようなフルサイズカートリッジが使用可能だがZEROの時代はまだ発売しておらず、公式イラストで切嗣が携えている銃はアンコールではなく、可変サイトのコンテンダー。後の2000年代に作られたアップデートモデル「G2コンテンダー」は、90年代と推測されるZEROの時代ではまだ存在しておらず、フルサイズカートリッジにも対応していない。よって、ZEROで切嗣が使っているのは彼の手で改造されたコンテンダーの規格外カスタムと考えられる。


関連人物

stay night

衛宮士郎

聖杯戦争後に引き取った養子の少年。自身に向けられた羨望の眼差しに不安を抱くものの、最期は彼の言葉に安心しこの世を去る。


イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

最愛の娘。聖杯戦争後、切嗣が彼女と再会する事は最期までなかった。


セイバー

第四次聖杯戦争のサーヴァント、"戦闘に限定すれば"良いパートナーであり連携も完璧だったが、直接声をかけられたのは3回のみ(つまり令呪の命令)という徹底ぶりの結果、お互いの心情や人となりなどを知る事はなかった。


言峰綺礼

第四次聖杯戦争の参加者にして最大の宿敵。

彼の本質と自分は真逆なものであるため、互いの存在に決して相容れる事はない。


藤村大河

お隣さんの娘。初恋の相手に似ていた事から、かなり甘やかしてしまったらしい。

ちなみに強運の持ち主なだけあって、切嗣と関わった女性の中で唯一不幸に見舞われずに存命中。


Zero

アイリスフィール・フォン・アインツベルン

最愛の妻。自分の悲願の為に殺す事となる彼女に、最大の親愛と負い目を感じていた。


セイバー

『Zero』と『stay night』ではキャラクター設定や関係性が少し異なるためここにも書く。

サーヴァント。内面的には同じ性質の持ち主だったが、召喚前から「性格的に相容れることが断じて無い」と確信していたため終始別行動に徹し、言葉をかけたのは令呪使用によるたった3回だけであった。

最後までお互いに相手を知ろうとすらしなかった結果、セイバーは自身の存在さえ否定するようになるほどのトラウマを背負ってしまう。


言峰綺礼

『Zero』と『stay night』ではキャラクター設定や関係性が少し異なるためここにも書く。

セイバー陣営を苦しめた最大の宿敵。彼の本質を「失うものがあっても恐れず、自ら放棄する虚無」と見抜いたことで、失うものに執着する自分とは正反対の強さを持つ彼を危険視すると共に恐れてもいた。

戦闘時に魔術回路をあまり使わず、鍛錬によって鍛え抜かれた肉体を最大の武器とするため戦闘面での相性も悪かった。


久宇舞弥

部下兼愛人。「衛宮切嗣」を構成する付属部品として戦いの技術や知識を教え込んだ助手。


ナタリア・カミンスキー

師匠であり相棒であり母親の様な存在であった女性。

やむを得ない理由があったとはいえ彼女を手にかけた瞬間から、彼の血塗られた凄惨な道は確定してしまった。


衛宮矩賢

実父。目的のためには手段を選ばない典型的な魔術師だったが、息子切嗣のことは父親として人並みに愛していた。切嗣も、厳格だけど優しく偉大な父と誰より敬愛していたが、その手にかけた。


シャーレイ

初恋の人。最初は父に寵愛される彼女を疎ましく思うも、絆されるのに時間はかからなかった。良くも悪くも、切嗣の在り方を決める原点となった。


その他

フリューガー

同業の魔術使い。とある魔術師の暗殺にて手を組んだ事がある。

彼から引かれる程度に徹底的な仕事をしたらしい。


外部作品での活躍

フェイト/タイガーころしあむ アッパー

虎聖杯の結界の中で目覚める。

連れ去られた妻を助けるため奔走したり、娘に反抗期を通り越して「殺す」と言われたり、相変わらず外道神父には付きまとわれたりと割と散々。ただしセイバーは安定のガン無視である。


Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ

イリヤの父。ただし、こちらの世界では、自身の理想よりも娘のために悲願を放棄する妻の判断を支持し、聖杯戦争を潰したらしい。その後、経緯は不明だが士郎を養子として引き取り、冬木市で家族と共に穏やかに過ごしていた。

だが、現在は再び聖杯戦争を起こそうとする勢力が現れたことから、それを阻止するべくアイリと共に海外を飛び回っている。

ドラマCDでは、イリヤによそってもらった餅巾着を保存する、イリヤに拒絶されかけてそれを一飲みにしてのたうちまわるなど、ギャグも親バカも極まっているが、原作ファンからするとまさしく全て遠き理想郷なものだから笑えるのに泣けてくる。

なお、今作での彼の顔は徹底して映らないようになっていて、例え写真であろうと反射光で遮られている。


その後、『ドライ!!』では平行世界の「美遊の義父」としての彼が登場。

こちらは聖杯戦争には関わっていないようだが、それゆえに士郎を災害から助けて養子として引き取った後も自身の理想を諦めておらず、共に世界中を巡っていた。(なお、人を殺す決定的な瞬間だけは見せないように配慮していたとの事。)

そして、旅の果てにそれを可能とする神稚児・朔月美遊を発見して、力を使うための研究をしていたが、根を詰め過ぎた末に道半ばで病死。月の無い夜空の下士郎に正義と理想を託して亡くなる。

ちなみに、こちらの彼はちゃんと顔が描かれている。


なお、「士郎が巻き込まれた災害の場に居合わせたのが偶然とは思えない(実は魔術師が人為的に引き起こしたもので、そこに何かしらの形で関与していたという可能性は十分に考えられる)。」「なぜか言峰綺礼に目を付けられている(美遊を引き取った件も前々から知っているような素振りであった)」など、今もって謎が多いのだが、真相を知っていそうな言峰は現状なにも語ろうとはしない。


Fate/Grand Order

Fate/Zero』とのコラボイベント『Fate/Accel_Zero_Order』にて、なんとサーヴァント化して登場した。当然だが、完全なifの存在である。

パーソナリティのみならず戦闘スタイルまで含めて切嗣と最も相性のいいサーヴァントはこいつではないかと言われることもしばしば。


詳細はエミヤ(アサシン)を参照。


余談

『Fate/zero』での服装は、いわゆる「殺し屋のテンプレ」らしくほぼ黒尽くめの出で立ちで、黒く膝下まである丈が長いシングル打ち抜きのチェスターフィールドコートに黒の2ボタンスーツ、黒のネクタイ、グレーのワイシャツ、焦げ茶の紐なし革靴。無精ヒゲにニヒリスティックなくわえタバコもトレードマーク。

原作版ではこれらの服装について「ヨレヨレのコート」等の胡散臭さや不潔さが窺える描写が度々あるが、アニメ版ではむしろ映画『マトリックス』のようなスタイリッシュなモノトーンファッションという描かれ方になっている。

わざわざ汚して描くよりシワ1つ無い方が手間が省けて見た目も宜しいということだったのだろうか。

また、ほとんどの場面で脱ぐのは室内だろうとコートまでで、成長し全身黒の姿になって以降は彼がジャケット以下を脱いでいる絵はまず見られない。


Fate/extella』では、彼の衣装を元にした無銘の有料DLCコスチューム『スラッシュ&コネクト』が登場。ただし、無銘は銃を使えない…。


記念日ネタ

ちなみに、『Fate/Zero』アニメ版の初回放送日が何かしらの記念日に当たる事が多いのは有名な話だが、該当回で切嗣は3回ほど親族を殺している(ただし、作中での時間設定ではない)。本来はめでたい日でもあるにも関わらず、容赦無く襲って来るトラウマ展開の連続は視聴者の精神をズタボロにした。


  • 1回目:第18話『遠い記憶』(放送日:5月5日(こどもの日))

記憶

実父の衛宮矩賢を拳銃で殺害した日であり、矩賢の研究が漏洩した結果、切嗣の友人である子供たちや思い人が犠牲となり、幼き日の切嗣にトラウマを植え付けた。


  • 2回目:第19話『正義の在処』(放送日:5月13日(母の日))

母の日

引き取り手のナタリア・カミンスキーをスティンガーミサイルで飛行機ごと撃墜した事から、『母の日スティンガー』とも呼ばれ、本来はシリアスなシーンであるが、『母の日スティンガー』で検索すると、この回の切嗣の泣き顔のパロディイラストがヒットしてしまう。これでは色々と台無しである。


同時期の放送アニメと絡めたこのようなイラストもある。おいやめろ

母の日放送アニメのプレゼントを交換してみた


  • 3回目:第24話『最後の令呪』(放送日:6月17日(父の日))

さよなら・・・

実娘のイリヤ(無論、本物ではない)をコンテンダーで殺害した事から、『父の日コンテンダー』とも呼ばれている。



関連イラスト

Mage Killer正義の味方に


関連タグ

Fate/Zero Fate/staynight TYPE-MOON ニトロプラス Fateシリーズ

切嗣 ケリィ 衛宮夫婦 衛宮一家

びぃえる時空 まさに切嗣 ダークヒーロー ハードボイルド 正義の味方


天草四郎:同じく全人類救済を聖杯に願った者。


ナツキ・スバル:彼もまた、強い凶運(特に女運)の持ち主である主人公。そして、あるルートでは父親として子宝に恵まれている。


地球なめんなファンタジー:彼は正にその体現者ともいえる。

死屍累生死郎中の人つながり魔術師殺しではなく怪異殺し


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