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ネット右翼の編集履歴

2023-06-15 23:25:08 バージョン

ネット右翼

ねっとうよく

右翼・嫌韓的発言をインターネット上で行うユーザー、および彼らに直接あるいは間接的に影響を受けた人々への蔑称。

語意

モラルが低い・マナーの悪い右派に対して侮蔑的に用いられたり、他者に対するレッテル貼りとして使用される蔑称。「ネット」は文字通りインターネットの意味だが、実際のところはネットと無関係な文脈においても用いられている。


ネトウヨ」「ネットウヨ」「熱湯浴( 誤変換より )」などと表記される。特に「ネトウヨ」は語呂が良く変換しやすいため広く定着していった。


ネット上の右派言説の特徴として、日本の旧来右派が一般に持つマッチョイズム(貧困層や弱者への冷淡さ)、自己責任論、タカ派歴史修正主義への傾倒の他、「朝鮮韓国・在日に対する差別感情」が目立つ。このことから、いわゆる「嫌韓厨」とほぼ同義として用いられることがしばしばである。もっとも、「イルベ民」のような韓国右派に対し好意的な態度を示すことはある。

既成右翼には反共つながりで親韓派や在日も一定数存在したが、ネット右翼の場合民族自体への嫌悪が特徴であり、台湾についても外省人追放を主張するものが多くいる。


元来がネットスラングであるがゆえに明確に定義されてはいないが、特定アジアへの関心の薄い、例えばトランププーチンの極端なファンのJアノン反米反中親露的な右派(民族派系)、ただの反野党(公明党創価学会員など)についてはネット右翼とは呼ばれにくい(ただ外から見れば同じだとしてネトウヨ呼ばわりされることはある)。

スピリチュアル系右派(スピウヨ)は無農薬への傾倒などまったく関係ない点もあるが、アンチ特定アジア関連では共闘することも多い。


基本的に自称するものではないのだが、高須克弥瀬戸弘幸( 外部リンク )など「ネット右翼」を自称する者もいる。なお在特会は「俺たちは顔出しデモ活動しているからネット右翼ではなく行動する保守だ」と名乗っている。


国擬人化・萌えミリなどここから一般化したネット文化も少なくなく、彼らがネット文化、さらには右派言論に与えた影響はいい悪いは別にして無視できない物も多い。


歴史

左翼学生運動衰退後に育った青年層主体ということもあり、初期のインターネットの時代からすでに右翼言説が多数の状況だった。


嫌韓言説(即ちネット右翼)は2002年日韓ワールドカップの開催を機にさらに台頭したが、2005年ごろまでは彼らの活動は2ちゃんねるを中心としたネット上にとどまっており、マスコミはあまり取り上げることはなく、韓流を猛烈プッシュしていたため、そのことに反感を覚えたネット住民はさらに活動を拡大していく。


当初はゴーマニズム宣言の影響も受けて反米派も大きな力を持っていたが、親米の小泉内閣の支持率が高い事情もあり、イラク戦争への自衛隊協力などを経て親米派優位が確立。ネット右翼間で反米派は力を失っていった。


2000年代前半のうちに、日韓ワールドカップ、竹島問題、日本海呼称問題、北朝鮮の核開発・日本人拉致問題、中国反日デモ(2005年)、靖国問題、歴史教科書問題、海賊版製品問題、冷凍食品農薬事件、東アジアの経済拡大による日本経済低迷等、東アジア関係はさらに劣悪な状況となり、報復の声が高まる。

2005年に漫画「嫌韓流」がヒットし、2006年に「在日特権を許さない市民の会(在特会)」が結成され、同会をはじめ「街に出たネット右翼」と称される草の根市民団体脅迫ヘイトスピーチなどの事件が報道されるようになる。


インターネットではネット右翼の書き込みがまとめブログ等で拡散され、この言葉が普通に2ちゃんねる文化圏の外やネットの外でも使われるようになっていった。2000年代後半には民主党の拡大への対抗のため、ネット右翼の活動も激化した。ニュー速VIP板やニコニコ動画でもヘイトネタが流行し、ヘイトを娯楽として楽しむネット右翼も拡大した。


2010年代になると尖閣漁船事件・尖閣反日デモ、SNSの拡大、民主党下野・自民長期政権で追い風が吹き、典型的には2012年フジテレビデモという形で現れた。ヘイトデモ活動も活発となり、ヘイト本やテレビ番組、ヤフコメ、マイルドなものでは日本スゴイ系(裏を返すと特定アジアヒドイ系)などの形で大衆的に浸透していった。

特定アジア」などネット周辺から生まれた用語が右派系既存のメディアで使われるようになり、嫌韓嫌中さらには嫌沖縄を扇動する書籍や番組が広まるなど、ネット右翼的な言説が(ネットをあまり使わない)中高年の保守層にも浸透していった。


一方でネット右翼の多さをウザいと感じる2ちゃんねらーも増え、北朝鮮の音楽コンギョがカルト的人気となったほか、2ちゃんねる嫌儲板では住民が左傾化しカウンターをするようになった。またなんJ板でも2018年に「ネトウヨ春のBAN祭り」が発生した。


2020年代前半には新型コロナウイルス(ネット右翼では通称武漢肺炎)が発生し、これに関する中国ヘイトネタ・デマが多数投稿された。

2022年、ロシアのウクライナ侵攻と安倍晋三暗殺事件が発生した。安倍が進めてきた日露(+統一教会?)による中国包囲網計画が頓挫し、これによりネット右翼間でロシア・統一教会を巡り分裂が発生した。


ビジネス右翼

2018年の差別動画通報騒動の一環で、ネット右翼の台頭の背後には、アフィリエイト収入目当てに過激な差別扇動を繰り広げる「ビジネス右翼」(通称「ビジウヨ」)の暗躍があったことが知られてきている。フェイクニュースを発信するようになったのもこの頃からである。参考→右派系まとめサイトの管理人に「目的」を直撃してみた(外部リンク)


2021年10日6日には野党議員に対する(捏造を含めた)中傷を行い続けていたTwitterアカウント「Dappi」が発信者情報開示により自民党と取引のある企業であることが発覚。

被害を受けていた立憲民主党議員の2名に提訴された。


問題点

ネット右翼、もしくはネット左翼と認定される、あるいは自称するものの中には「フェイクニュースのような事実を捏造改竄歪曲しデマを流布」「ヘイトクライムなどの犯罪行為を扇動」「根拠なく他者を敵味方に分類し、敵対すると見なした人物や団体を誹謗中傷」「2ちゃんねるなどの電子掲示板や、ピクシブ百科事典などのwikiといった、ネット上のコミュニティ荒らし」などの問題行動を繰り返す場合がある。


また、上記の行動をたしなめられると相手を「反日」「テロリスト」等のレッテル貼りを行ったり、「根拠の無い敵対陣営認定」( 例えば「工作員認定」「在日認定」 )を行うなど、いわゆる的な行動が非常に目立っている。一部では「上記の行動を行う悪質なネトウヨとされる人物の中には敵対勢力の工作員や団体が成りすましニセ右翼が混じっている」と主張する場合もあるが、これもまた「根拠の無い敵対陣営認定」に類する話である。


実際、かつてはネット右翼から賞賛されていた在特会や田母神俊雄は、暴行事件や選挙違反が発覚した途端に「左翼の成り済まし」認定を受けた(一方で「お辞め下さい大村秀章愛知県知事 愛知100万人リコールの会(高須克弥代表)」による署名偽造事件は「左翼のスパイによる工作を受けただけ」と未だ擁護されている)。


実際のところこのような問題は、多くの人が集まるコミュニティにしばしば発生する状況であり、ゲハカップリング論争など、多くのジャンルにおいて問題化している信者アンチの騒動に巻き込まれるファンという構造と、本質的にはほぼ同じである。もはや思想以前の問題として、ただ厨は厨としか言いようが無い。


関連項目

ネットスラング 蔑称 ネトウヨ 嫌韓 右翼 極右 Qアノン

2ちゃんねる ILBE 4chan


リベラル派・左派への蔑称に使われる用語

ネット左翼(ネトサヨ) サヨク パヨク(端翼)

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