機体概要
ガンダムの完全量産化を目的として開発された汎用試作MS。
コア・ブロック・システムこそ装備されていないが、装甲をルナ・チタニウム合金に再度変更し、FSWS計画による増加ウェポンシステムを採用することで様々な戦局に対応できるように設計されており、総合的なポテンシャルはガンダムと同等かそれ以上のものをもっている。
しかし一年戦争終戦後、軍縮傾向にあった地球連邦軍は、量産性の高いジム系列のMSを大量配備する事を決定し、オーバースペック気味だった本機は試作機が少数開発された段階で生産が打ち切られた。その後の詳しい所在は不明であったが、ベルファストの港湾部に秘密裏に保管されていた試作機2機が整備を施したのち、特務部隊『ファントムスイープ』に配備され実戦投入されている。
元々は、M-MSVで設定された機体であり、のちにカトキハジメによってデザインがリファインされて『機動戦士ガンダム戦記』に登場、『ジーライン』という機体名が与えられている。ただしゲーム内ではこの呼称は使われず「RX-81」で統一されている。
バリエーション
RX-81
一般に、RX-81といえば、特に装備や増加装甲を施さない素体の状態であるRX-81を指す。この状態では装甲が薄く、一般に戦闘での使用にはあまり適さない。が、機動性は十分に高い。
RX-81ST
RX-81に増加装甲を装着した形態のひとつ。別名『ジーライン・スタンダードアーマー』。主に胸部・肩部、腿部にスラスターとジェネレーターをを内蔵した増加装甲が装着されている。また、推力強化のため腰の後ろにプロペラントタンクを2基増設している。素体のときと比べ機動性はやや下がったが、防御力は上昇しており、バランスの良い機体といえる。
RX-81LA
RX-81に増加装甲を装着した形態のひとつ。別名『ジーライン・ライトアーマー』。RX-81STと比べると増加装甲は薄く、防御力もそれほど向上していない。代わりにスラスターが大型になり推力が強化されている。また、プロペラントタンクの増設も最小限に抑えられており、高速戦闘に特化した機体となっている。
RX-81AS
RX-81に増加装甲を装着した形態のひとつ。別名『ジーライン・アサルトアーマー』。ジム・ストライカーの装甲を発展させた格闘戦用の増加装甲を全身に配置しているが、推力の強化と増加装甲の軽量化が徹底して行われており、機動性は高いレベルで維持されている。しかし、プロペラントタンクやジェネレーターの増設はほとんどなく、出力が低い。また、追加の固定武装(後述)はスラスターと一体化した専用のものが用意されている。
武装
RX-81は換装による柔軟な戦局対応が目指されていたため、武装もきわめて多い。特にことわりの無いものは全形態で共通に使用できる武装である。
射撃武装
ショートビームライフル
銃身を短くして連射性を向上させたビームライフル。コンセプトで言えばビームスプレーガンやビームガンの考え方と同じである。消費エネルギーが少ないため従来の1.5倍程度の弾数が確保できるとされる。
ヘビーライフル
銃身を長くしエネルギーパックを増設、装填弾数を犠牲にして1発の威力を高めたビームライフル。主に技量の高いベテランパイロット向けの武装だと言える。
ショットガン
主にジェネレーター出力の低いRX-81AS用に開発された拡散銃。弾頭は自動装填式で、引き絞ることで任意の拡散範囲にある程度変えることが可能。
バルカン砲
全換装形態で共通の射撃武装。威力は低いが牽制用には十分な性能。
近接武装
ビームサーベル
メインとなる格闘兵装。従来品と比べ軽量化と高出力化がはかられており、バランスがよく取り回しの良い兵装に仕上がっている。
ヒートランス
RX-81AS用に開発された格闘兵器。金属を熱することで対象物を熱によって溶断する、ヒートホークやヒートサーベルの原理を用いた兵器で、ジェネレーターの低いRX-81ASでも運用できるよう出力の調整が行われている。威力はそこそこだがリーチはビームサーベルと比べ格段に長い。
追加武装
ミサイルランチャー
両肩に4連装ミサイルランチャーを2基追加したもの。弾頭が小型である分追尾性は極めて高かった。
ガトリングスマッシャー
両肩に4連装ガトリングガンを2基追加したもの。連射性はさほどでもないが、威力は並のマシンガンを軽く上回るため実用性は高い。
アサルトキャノン
右肩に威力の高いキャノン砲、左肩に照準器を追加したもの。ジムキャノンのものなどと同じく弧を描いて着弾するため遠距離砲撃に向く。
その他
シールド
ルナ・チタニウム合金製のシールド。下部には近接戦闘用の突起があり、打突兵器としても使用できる。
アサルトシールド
主にRX-81AS専用に使用されるシールド。大型ながら軽量で取り回しが良い。下部に接近戦用のクロ―を備え、薄い装甲ならば軽く破壊することができる。