CV:岩崎征実
概要
ドキドキ!プリキュア第49話で登場した本作のラスボス。
崩壊したキングジコチューから逃げ出したジコチュー細胞を飲み込んだベールを逆に支配し、姿を現した。
1万年前のプリキュアに封印された“闇”の正体で、トランプ王国国王をキングジコチューに変貌させたの元凶。
阿修羅像のように腕を6本持っておりどこかで見たような悪魔のような姿をしている。サイズは人間を少し大きくしたもので、キングジコチューよりは遥かに小型化したものの強大な力を持っている。
自分以外の全てが嫌いというジコチューの本質そのもので、自分以外の全てを滅ぼすのが目的。
論理的な話も一切聞かず、キュアハートに自身の野望とアイデンティティの矛盾を指摘されても、全く取り合わずに暴力で一歩的にねじ伏せるなど非常に独善的な性格をしている。
主な攻撃は念力・ビーム・ジャネジー注入など。
念力はプリキュア5gogo!のムカ―ディアの攻撃方法とかなり似ているが、プロトジコチューの場合は高層ビルを複数持ち上げて相手にぶつけるなど非常に豪快な攻撃方法をとっている。ビームに関してはレジーナ・キングジコチューと同種のもので、一発で巨大なクレーターを作る火力を持ち、さらにラビーズで守られているはずのプリキュアの心を、闇に染めることの出来るジャネジーを放出する可能。
肉弾戦でもふるった拳の拳圧だけで地面が抉られ、加えて高速移動でプリキュア達を圧倒していた。
防御に関しても絶大で、トゥインクルダイヤモンド・エースショットを片手でいなし、切り札であるプリキュア・ロイヤルラブリーストレートフラッシュの直撃も全く効果が無かった。
復活後、プリキュア&レジーナと戦闘に突入。上記の能力を駆使して戦闘面では完全に圧倒し、一切の有効なダメージを受けずに叩き伏せた。自身の野望を宣言し、キュアハートにその論理の矛盾を指摘されても完全に無視。逆に「わたしに説教をする貴様こそ自己中」と暴論を振りかざし、キュアハートのプシュケーにジャネジーを注ぎ込み強制的に闇に染め上げた。
しかしプリキュア達を追い詰めた力も、自力でプシュケーが闇に染まった状態から復帰したキュアハートに、プリキュア全員の力とプリキュア三種の神器の力を吸収して生まれた「キュアハート パルテノンモード」の登場により形勢が逆転。舞台が宇宙にまで及ぶ一騎打ちになるものの、それまで圧倒的優位を誇っていた力を完全に覆されてしまう。最後は「マイ・スイートハート」で浄化され複数のプシュケーとなり消滅した。
この時のブシュケーにより、荒廃したトランプ王国や戦場となってボロボロになった大貝町も元の姿に修復された。
プロトジコチューはジコチュー細胞の塊なのだが、それも元は「人間の心の闇が具現化した存在」なので、「人間が自己中な考え持つ限りはいつか必ず復活する」存在である。
浄化される寸前、そのことを宣言して最後のあがきを見せたものの、キュアハートはそれを「人間ならばわがままな心を持つのは当然のこと」と受け入れつつ「たとえ誰かが闇に落ちたとしても、必ずそれを助けようとする人間もまたいるはずだ」として、逆にプリキュアとジコチューとの永劫の戦いを宣言。はるかな未来へ向けての宣戦布告を行った。
これにはプロトジコチューも呆気にとられ、精神・肉体両面において完全に敗北。最後のあがきも切り返され、浄化される流れとなった。
回想シーンでは、列に横入りしたり、電車の座席で寝そべったり、信号無視をしたり自己中な行動を行うラスボスらしかぬシュールなプロトジコチューの姿が描かれている。
これはプロトジコチューが今まで戦ってきたジコチューの本質であるがゆえの描写であり、ある意味どういう怪物なのかを端的に表している。どこにでもいる人間の、誰しも抱えている自己中心的な心の象徴が、このプロトジコチューなのである。
余談だが、名前の『プロト』は試作ではなく『起源』を意味する。その為か、毎話の怪物としてのジコチュー役の岩崎氏が声を担当している。