概要
アンドーナッツ博士とどせいさんによる発明品。経緯はポーキー・ミンチが彼らを騙して作らせたというもので、あらゆる危険から「絶対安全に」身を守ることが出来るというシロモノ。
物語上でポーキーが登場する頃には既に完成して彼の手に渡っている。
しかしそれは、確かに性能どおりではあるが、一般人の想像を超えた発想で作られていた。
入ったが最後、「二度と出入り不可能」というものだったからである。
「外の人間にとっても絶対安全になる」ということらしい。
アンドーナッツ博士は、ポーキーにこの要点を一切話さなかったばかりか、ただ「まだ使っちゃいかん」と小さい声で告げただけだった。あたかも、これを使わせようという心をくすぐるかのように···。
多くの人物にとって、ポーキーの暴虐ぶりは、どんなにかわいそうな境遇で心が捻じれていたからとはいえ、到底許されるべきものではなく、子供とは時に怖いものであると言える。この設計思想は、彼を止めなくてはならないというやむを得ないアンドーナッツ博士の使命感からだった、といえるのかもしれない。
一方で、ポーキーが閉じ込められてからリュカに「これでよかったのか」と訊くアンドーナッツ博士の態度もまた、ポーキーを逆に罠にかけた形であり、大人もまた時に怖いものだとわかる。