『月刊少年ガンガン』『季刊ガンガンパワード』で連載されていた。未完。
あらすじ
薬屋の中谷柳之介は、稀代の人形師「音吉」の作った人形を譲ってもらうため、杉浦秋彦を尋ねるが、研究のため柳之介に流れる血を求める杉浦とその細君ぼたんに襲われてしまう。
争いのさなか、柳之介の血が人形にかかり、「吸血人形のばら」を目覚めさせる。
そして目覚めたのばらは……。
登場人物
中谷柳之介(なかたにりゅうのすけ)
実家は陰陽師の家系 次男坊 その血に「双頭の大蛇」を宿している。
稀代の人形師音吉の作った「吸血人形」
ぼたん
杉浦の細君(未亡人) 17歳おかっぱ頭に赤いリボンをつけている。
人体実験により精神を冒され、肉を吸わないと生きられない身体に。
杉浦秋彦(すぎうらあきひこ)
柳之介の先輩で大学教授。 「義体」の研究をしている。29~30歳
既婚者で妻はぼたん 柳之介の「双頭の大蛇」に飲み込まれる。
佐伯冬歌(さえきふゆか)
薬種問屋。切れ長の目をしたウェーブがかった黒髪ロングヘアの美女。
大人びて見えるが19歳。実は四紅の1人。
緒川楓(おがわかえで)
柳之介の幼馴染で友人。筋肉質な男
幽戸(ゆうこ)
闇商売でよろず屋を営む。佐伯冬歌は義理の娘
椎名(しいな)
山羊沼学院の生徒。15歳
柚介(ゆうすけ)
山羊沼学院の生徒。14歳
まりあ
ツインテールの少女。山羊沼学院の生徒。15歳
三田鳥一郎
山羊沼学院の教師
榧(かや)
蝙蝠をその血に宿す少女。14歳 余命幾許もない。
四郎(しろう)
椎名の血の繋がらない兄。榧の為に死を選ぶ。
用語辞典
獣の血持ち
その血に「獣」を宿す者を指す。人間離れした回復力を持つが、その血に混じった「獣」が絶えず血と肉に餓えており、血と肉を求めるため、人を喰らわねば生きていけない。
四紅(しこう)
犬、狐、大蛇、蝙蝠の獣が血に流れている一族の事。
双頭の大蛇
柳之介の血に宿る大蛇。蛇血(だけつ)の一族である中谷家の中でも双頭の大蛇を宿すのは柳之介だけ
謎の生き物。
割と酷い目にあわされている。
読切版「妖幻の血」
連載版の最初のエピソードの元となった話と思われる。
柳之介とのばら、ぼたんが登場するが、設定や性格が本編と異なる
杉浦にあたるキャラクターは「外道使い」という別人になっており、ぼたんは彼が連れる「肉吸人形」