生物学的特徴
人間を遥かに超える知能、体力、寿命を備えている。
胞子によって繁殖する。性別はない。
形状は植物や棘皮動物に近く、体の様々な部位が5個で一組となっている。体長約2.4m、樽状の胴体、球根状の首、五芒星形の頭、胴体下部に球根状のものと五芒星形の足、胴体側面に5本の枝状の触手、5枚の膜状の翼を持つ。この翼は空を飛行するのと水中を航行するのに使われる。
笛のような音の声を出す。ショゴスのテケリ・リ!という鳴き声は古のものどもの声をまねたものである。
肌の色は灰色。虹彩は赤色。頭の繊毛は虹色。
エラと気孔を持ち、水陸両用。二酸化炭素を吸い、酸素を出す。
無機物から栄養を摂取可能だが、生物を捕食することを好む。
体組織は非常に頑丈かつ弾力に優れている。
文化
性別がなくセックスもしない種族なので、血縁による家族という概念がない。しかし、気の合う仲間同士が複数で同居することは珍しくなかった。繁殖も入植地を拡大する以外にはめったに行われなかった。
地球に来る以前に科学技術に必要以上に頼る生活は精神を満足させるものではないものと判断されたので、戦争や限られた生産でしかそれらは使用されなかった。運搬も陸上では大型爬虫類を、海中ではショゴスを使用した。クレーンの代わりに大型翼竜を使用した。人間の特徴のある猿人のような動物を食用または娯楽用に飼育していた。
社会の構造は社会主義的で、五芒星形の貨幣を使用していた。
服は着ない。部屋の使い方は家具を部屋の中央に集めて、壁を彫刻にするというもの。
歴史
地球入植
先カンブリア時代、全表面が海洋に覆われていた時代の地球に最初に入植する。最初の都市は南極に建設されたらしく、そのため、その都市の礎石と南極の地は後の時代には神聖なものとして扱われ、文明の中心は常に南極にあった。
彼らは、その優れた科学力により、まず食用に、後には労働力としてショゴスを創造した。彼らは海中で地球で最初の生命を創造した。
彼らは、地球各地に都市を建設していった。最初、多くの都市は海底にあったが、地球に来る前に住んでいた惑星ですでに陸上生活にも適応していたので、陸上にも都市が築かれるようになった。
クトゥルーの地球侵略
太平洋にムー大陸が誕生した際に、いくつかの海底都市は打撃を受けた。しかし、それ以上の脅威が宇宙の彼方から襲来した。それらの脅威の正体は、ネクロノミコンにおいてクトゥルーの眷属として語られる存在であった。侵略者たちは一時、地球上の全ての陸地を占領し、都市を築いた。
過酷な戦争の後、古のものどもとクトゥルーの眷属の間に和平が結ばれた。その結果、ムー大陸はクトゥルーの眷属の、その他の大陸と海洋は古のものの勢力地となった。古のものどもは奪還した土地にあったクトゥルーの眷属が築いた都市を破壊した。その後、突如としてルルイエは沈み、古のものどもはこの惑星の支配者となった。
ショゴスを再び従わせるための戦争
ぺルム紀、ショゴスが海中の古のものどもに反乱を起こした。ショゴスによって頭を喰いちぎられ、切り刻まれた被害者の壁画が、今でも残されている。古のものどもの原子や分子をかく乱する兵器によって、反逆者は破壊されるか、カウボーイが牛に対してするように飼いならされるかした。
ショゴスが陸上生活に適応したのはこの反乱の間である。この変化は、ショゴスの陸上での利便性よりも危険性の方が大きすぎたので、抑えられた。
ミ=ゴの地球侵略
ジュラ紀、ミ=ゴが宇宙より飛来した。古のものどもは、侵略者を迎え撃つため宇宙に出ようとしたが、そのための技術は既に失われていた。古のものどもは敗北し、ミ=ゴは北半球から古のものどもを一掃した。この後、古のものどもの勢力圏は南極へと撤退していった。
地上の放棄
彼らは南極に地下都市を築いたが、南極の寒冷化により役畜が死滅したので、ショゴスを土木機具として使った。寒冷化がより進行した後、彼らは、全ての住人と物資を地下と海底の都市へ撤退させた。その後の歴史的記録はない。
ラヴクラフトのこだわり
ラヴクラフトの創造した神話生物のなかでも、古のものは最も詳しく描かれている種族である。彼は古のものに深い共感を抱いており、「狂気の山脈にて」の主人公ウィリアム=ダイアー教授は古のものどもに同情したり、古のものと遭遇しても話せば通じると考えているほどである。
色々と書いたけれど言いたいことは
「何であれ、彼らは人間だったのだ」