概要
正式名称はKG-6スレイプニール。
地球連合軍によって開発・運用されたカタフラクト。
名称は北欧神話の主神オーディンの愛馬スレイプニルに由来する。
構成部品や武装、オプション装備などは後継機となるアレイオンと互換性を有しており、操縦方法やコックピットレイアウトも共通となっている。
脚部にホバリング用の推進器と大型の安定翼を有し、これによって低高度を飛行する事が可能。安定翼は非常時にはシールドとしても利用されるが、損傷具合によっては歩行が困難になる為、あくまで非常手段として用いられる。
戦車や歩兵との交戦を想定し、下方からの被弾を前提とした装甲配置が成されており、その為胸部や大腿部の上方はインテーク類が剥き出しになっている。ただし、この装甲の配置に関しては実戦に於いて思うように有用性を発揮しなかったという事もあり、後継機であるアレイオンではインテーク部にも装甲が施されるようになった。
また、コックピット部分はモジュール式脱出装置を備えており、機体に甚大なダメージが発生した場合はバックパックを排除し、コックピットモジュールをベイルアウトする事が可能となっている。
アレイオンの配備によって既に旧式化し、殆どの機体は兵科教練用の練習機として運用されており、装甲は訓練機を示すオレンジ色の塗装が施されている。
しかし、地球連合とヴァース帝国との間で戦端が開かれた際、界塚伊奈帆達が敵性カタフラクトニロケラスに対抗する為に三機が持ち出され、そのまま実戦で運用された。
続くアルギュレとの戦闘でその内の一機を失うものの、伊奈帆はその後もアレイオンには乗り換えず、スレイプニールを乗機として選択している(アルドノアドライブを有し強力な攻撃力を発揮する敵機の前に装甲が役に立たないのであれば少しでも機動力に勝る機体を使うのは必定であり、また伊奈帆自身が機体に慣れているという理由もある)。
装備
武装はスレイプニール・アレイオン双方共に共通の物を使用し、75ミリハンドガン、75ミリサブマシンガン及びマシンガンのアンダーバレルに装着可能なグレネードランチャー、遠距離狙撃用120ミリライフル、格闘用ナイフなどを装備可能。
特に射撃兵装はHE弾(榴弾)・AP弾(徹甲弾)など各種弾頭を状況に応じて使い分ける事も考慮されている。
また、腕部にはワイヤーアンカーが標準装備されており、立体的な機動を可能としている。
オプション装備も多彩であり、リアクティブアーマーを有するタクティカルスーツ(アップリケ付きパジャマとも呼ばれる)や空挺降下用のブースターユニット(及びそれに伴うパイロット用酸素マスク)、武器運搬用コンフォーマルパワーアシストユニットなどが用意され、作戦内容によってはそれら装備を換装し、運用される。
なお、コンフォーマルパワーアシストはミサイル等の火器を増設した上で伊奈帆の手によって実戦で使用されているが、本来は最前線で使われるような装備ではなく、フルパワーで運用した場合数分で動かなくなる代物である。
この他、揚陸艇や輸送用トレーラーなど、カタフラクト用の支援車両・船舶などが充実しているのも特徴と言える(ヴァース帝国側ではスカイキャリアがその任を担っている)。