CV:上坂すみれ
概要
人物
皇女アンジュリーゼの筆頭侍女。
健気な働き者で、アンジュリーゼのお世話をすることを無上の喜びとしているため、アンジュに対して過保護な所があり、その結果、アンジュは自分で服を着れない程の世間知らずになってしまっている。
但しその様な態度はアンジュに対してだけであり、赤ん坊がアルゼナルへ送られるのを見ても全く動じず面と向かって「低俗で好戦的」と言い放つなど他の一般人同様ノーマに差別意識を持っており、アルゼナルに潜入した結果処刑されそうになった件について、「ノーマが人間を金で買うなんて言語道断」と言い放つエマ監察官同様、モモカもまた、歪んだ価値観を持ったこの世界の『人間』の一人なのである。
しかし、彼女がノーマに差別的な態度と言動を取っていたのは第6話だけであり、それ以降はアンジュに身柄を買い取ってもらった自分の立場を自覚してか、他のノーマ達とも普通にコミニュケーションを取ろうとしている。第7話ではエルシャやヴィヴィアンとは割と打ち解けていた。
また、後のミスルギ皇国の人間達のノーマに対する醜悪なまでの差別感情と見比べれば、モモカはまだマシな方であったと言えなくもない。
来歴
幼い頃、マナを扱えないノーマであったアンジュリーゼの護衛と機密保持のために、彼女の父親であるジュライ皇帝によって連れてこられたモモカは、アンジュリーゼの傍に仕える事になる。
ある時、アンジュリーゼが大事にしていた人形を壊した上に、腕に怪我をしてしまうが、アンジュリーゼは自らのスカートを裂いて手当てし、壊れた人形は裏の木の下に埋めてモモカの粗相を隠してくれた。その振る舞いに大きな恩義を感じたモモカは、それ以来彼女をひたすら慕い続け自らの意思で仕えていった。その時の傷跡はマナを使えば消せるが、思い出の傷跡としてあえて残している。
アンジュリーゼがアルゼナルに護送された後、シルヴィアの協力を得て輸送機に密航する形でアルゼナルへと赴くが、己がノーマである真実を知り、一兵士の身に落とされていたアンジュにとって、アンジュリーゼの時のように接するモモカは、精神的苦痛をもたらすだけの存在でしかなかった。
それに「皇族は自らマナを使わず、近辺の者に使わせる」という建前の元、代わりにマナを使ってアンジュがノーマだという事実を隠してきた彼女は、自分を騙し続けていたに等しく、憤るアンジュはモモカに冷たく当たるが、どんなに辛くあしらわれようと健気にアンジュを敬い慕い続ける彼女の姿に心が動かされた。
その後彼女を送還すればドラゴンやそれと戦うノーマの存在が世界中にバレてしまう事を恐れたアルゼナル上層部により機密保持として輸送機の中で処刑されそうになる。しかしアンジュが今まで溜めた金で彼女の身柄を買い取った事で彼女の傍に居続けられる事となり、以前のままに彼女に尽くすことを誓った。
第8話ではシルヴィア・斑鳩・ミスルギの窮地を知りアルゼナルから脱走するアンジュに同行。その際に脱走に協力したヒルダを置き去りにしようとしたアンジュに戸惑ったが、結局、ヒルダも同行する事になったので安堵した。
第10話でシルヴィアが自分をアルゼナルに送り込んだ本当の理由が、皇族処刑という嘘の情報を流す事でアルゼナルにいたアンジュリーゼを脱走させ皇宮までおびき寄せる事で確実に殺す事であったと聞かされ大きな衝撃を受ける。
必死の訴えも空しくすっかり人が変わってしまったシルヴィアはアンジュリーゼを容赦なく鞭で滅多打ちにし、罵声も公開処刑もタスクが来るまで止まらなかった。
ミスルギ国民の狂気を目の当たりにしたモモカは、アンジュと共にミスルギ皇国から出奔。アルゼナルに帰還する中ミスルギ皇国に向かうアンジュを止めなかった事を激しく後悔し、咽び泣きながらアンジュに謝罪した(そんなモモカをアンジュは責めたり非難せず寧ろ彼女を慰めた)。
尚その際、アンジュとタスクの関係をどう勘違いしたのか「男勝りなアンジュリーゼ様にもようやく春が…」と口走ってしまっている。