概要
82年のCD登場に伴い、日本のレコード会社がシングル/アルバムの区別のためシングル用に本来のCDのサイズ(12cm)をコンパクト化したものである。容量は演奏時間では20分程度。
CDをおさめているケースが縦長である事から短冊形CDとも呼ばれていた。
図*のようにCDを収める部分の下には余白のプラスチック部分がある。
初期のものはこの余白部分を折り、ジャケットの半分を切り取ったり折りたたむ事でさらにコンパクトにする事が出来た。90年代にさしかかってからはこうする事は出来なくなったが、CDによってはこの部分に折りたたまれた歌詞カードやアクセサリーなどの特典を収めたりしていた。
実は8cmCDは日本だけのものであり、海外に8cmCDの概念はない。
理由は海外ではチャートはアルバムに重点が置かれているため。国内で販売された洋楽アーティストのCDが8cm形態になっている例も存在するが、これらは日本用に合わせて作られただけである。
80年半ばからレコードに代わる新たな音源の販売手段として2000年代前半まで流通した。
しかし1998年ごろからMISIAや宇多田ヒカルが12cm/8cm両形態でシングルを発売するようになってから徐々に音楽業界では12cmシングル(マキシシングル)が注目され始め8cmCDは姿を消していく事となる。同年にはL'Arc～en～cielやSPEEDも一足早くレコード会社が実験的に12cmシングルで新曲をリリースしている。
2000年下半期頃にはもうほぼ全てのアーティストが12cmシングルへの移行を終えていた。
とはいえ、2000年を過ぎてもソロワークスを展開していたHYDEやジェイストーム移籍直後の嵐などは一時期8cmCDを売っていた事もあったりする(すぐに12cmに移行してしまったが)。
オリコン集計によると最後にウィークリーチャートで1位を取った曲は2003年12月発売のモンゴル800の「ヨロコビノウタ」との事。
パソコンのCDドライブは12cmCDを前提に作られている事がほとんどのため専用のアダプタを付ける必要がある。ただし独自の規格であるためアダプタを付けても読み込まず最悪パソコンやCDを壊してしまう可能性もあるため注意が必要である。
