営業運転では環状運転などで一方通行の運転を行っている場合を除き(ディズニーリゾートライン、ポートライナー等)、上り下りとも一本の線路で運転するため、すれ違いのため駅や信号場などで待ち合わせが必要となる。
極端な話をすれば、始発駅から終着駅までその路線に一本の線路しかなく、途中に行き違い設備も無い場合、一路線に一つの列車しか走らせることしか出来ない(例として関東鉄道竜ヶ崎線など)。
地方の路線や、大都市近郊でも盲腸線や引込線などで見られる。当然ながら複線の方が輸送力は圧倒的に高い(閉塞方式にもよるが単線の3倍以上の列車を運行できるし、待ち合わせ時間がなくなるので高速化にも効果がある)が、単線で開業した後に利用客が増えて複線化しようとした場合、土地の買収などが絡んで思うように複線化できない場合がある。そのため開業時にあらかじめ複線分の用地を確保しておき、後からスムーズに複線化できるよう計らっておく場合もある。
一方で複線で開業したが、利用客が少ないことを理由に単線化した例も存在し、阪急嵐山線など現在でも単線運行だが、よく見ると路線が複線分のスペースが存在するのもその名残りである。
また、大手私鉄でも稀にある例として、土地等の関係で複線区間の一部のみ単線になる路線もある(名鉄名古屋本線は通常は全線複線として知られるが、実は新岐阜駅すぐそばの新幹線との交差部分だけが単線となっている)。この場合単線区間がダイヤ設定上のボトルネックになる。
別系統の単線が平行して敷設され、見かけ上複線のように見える場合もある(単線並列)が、これは上り列車用と下り列車用をセットで敷設する複線とは似て非なるものであり、単線並列の輸送力は単純に2倍にしかならない。