人物
劇場版1で初登場。篠原重工が社運をかけて制作したレイバー用OS『HOS』の開発者。HOSにコンピュータウィルスを仕掛けた後、バビロンプロジェクトの要となるレイバー用海上プラットホーム「方舟」に派遣された時彼は投身自殺する。作品中まったくその素顔、本人自身の動機を見せない(動機に関してはそれを探る者に対してのヒントらしきものを意図的にいくつか残しており、劇中で推察されている)。
東京都出身。学生時代アメリカのMITに留学しており、そこではイニシャルのE-HOBAをもじってエホヴァというあだ名で呼ばれていた。しかしそれが間違った呼び方(正しくはヤーウェ)であると知ると驚喜したという。
漫画版では城南工大から篠原重工に進み、HOSを送り出した。大学時代はグリフォンの開発に関わったメンバーも在籍していた古柳教室の異端児と呼ばれ、「ハードウェアの性能を最大限に引き出す」ソフトウェアの研究をしていた(グリフォン開発に関わったメンバーは古柳研究所で研究されていた特殊なソフトウェアの能力を活かせるハードウェアの開発を目的としていた)。漫画版でのHOSは彼の研究テーマの成果の一つとして描かれている。こちらの彼はソフトウェア部門の部長として存命で事件とは無関係であり、眼鏡をかけた全身像が描かれている。
余談
劇場版における「黒幕でありながら作品開始時点ですでに死んでおり、主人公達の前に実体として現れることは一切無い犯罪者」というキャラクター造形は当時アニメ作品においてはかなり斬新なものであった。また、パトレイバーシリーズから影響を受けていることで有名な刑事ドラマ『踊る大捜査線』シリーズの中でも、スピンオフ作品『交渉人真下正義』では犯人像から「大都市で発生するパニックをシミュレーションする」というパトレイバーおなじみの作劇手法も含めて、非常に色濃くオマージュされている。