概要
頭が巨大なリボルバー銃となっている異形の主人公が織りなすサイバーパンク作品である。2014年から連載が開始され、徐々に人気を博している。
2013年に掲載された短編漫画を元に構成されており、連載バージョンとは若干キャラクターの立ち位置が異なっている。
ストーリー
オレの名前は乾十三。あの大戦を経て「拡張者(エクステンド)」と呼ばれる身体を機械に置き換えた人間が街を闊歩するようになった。体自体が凶器と言える拡張者と非拡張者との摩擦は熱を帯びる一方で、オレはそんなトラブルを始末する「処理屋」を営んでいる。儲かる商売とはとても言えねぇがな。
初見の奴は大抵驚くオレの銃頭、なんでこうなったのかオレにもよく分からないが、多分大戦中に色々あったんだろう。軍を退役した後も、仕事が仕事なんでトラブルには事欠かない有様だからかえって重宝してるぜ。
あるときオレは鉄朗っつー奇妙なガキに出会った。ひ弱なガキだがなんとオレみてぇな「拡張者」を意のままに遠隔操作しやがるのよ。街を牛耳る大企業「ベリューレン」から逃げてきたとかで、なにやら面倒な臭いがぷんぷんするぜ。ま、今更だがな。
登場キャラクター
乾十三
リボルバー拳銃のような頭がトレードマークの「始末屋」。大戦時代に拡張者となり、その戦闘力から周囲に一目置かれている。ハードボイルドな現実主義者だが、意外とむっつりスケベで恥ずかしがり屋。
頭の銃を握られることを嫌っており、よほどのことがない限り他者には触らせない。
メアリー
移民街「九星窟」で拡張者向けの整備を営む腕利きの技師。美少女と宣うには目に隈がありすぎる娘さん。柄の悪い格好とは裏腹に口調は丁寧。十三のビジネスパートナーの一人であり、彼の整備や依頼人の保護といった裏方を担当している。
鉄朗
(画像右)
大企業「ベリューレン」に身体改造された少年。他の拡張者を遠隔操作できる「ハルモニエ」という装置を内蔵している。十三に警護を求めたことから彼の元で保護されることになった。ベリューレンとは浅からぬ因縁の持ち主。
オリビエ
拡張者を管理する復興庁のEMS(拡張者対策局)局長。たらこ唇がチャームポイントの美人。十三とは持ちつ持たれつの微妙な協力関係にある。中間管理職故の気苦労が絶えず、ストレスがたまるとシュールストレミングの臭いを嗅ぐ奇癖の持ち主。
クローネン
EMS実働部隊の班長。生身の人間だが、拡張者の身体に針を打ち込むことで無力化させる技術の持ち主。腕っ節は確かだが融通の利かない人間であり、オリビエの頭痛の種である。無感情な仕事人間に見えるがクラシックカー好きであり、愛車を傷つけられると烈火の如く怒り狂う。