CV:土井美加
おジャ魔女どれみシリーズの登場人物。特に『おジャ魔女どれみ♯』より登場し、作品を通じて一貫して語られる「呪い」と「悲劇」の源泉となる人物。
概要
魔女界の2代前の女王様で、魔女界史上最強の魔力を持っている。お供の妖精は「ババ」。作内では本名である「マジョトゥルビヨン」よりも「先々代の女王様」と呼ばれる方が多い。
家族
人間と結婚し、その血筋が現在も人間界に脈々と受け継がれているが、ある事情から断絶状態にある。
彼女自身もウィッチークイーンローズから生まれた魔女であり、その血を分けた双子の妹が存在する。その妹こそが魔女界の先代女王・マジョヴァーグである。
部下
「呪いと悲劇の源泉」という立場から非情にして苛烈な人物と捉えられがちで、実際に本編でもどれみたちに対してそのように当たっているのだが、実はそれらの行動は呪いの魔法の自動防護機能による本人の意志とは全く関係がない(呪いを敷いた本人にも制御が不可能であった)事態であった。
実際には歴代女王同様に本来は情け深く心優しい性格である。そのため現在の魔女界でも彼女を慕う元部下は多く、彼女らの殆どは、眠りから覚めて呪いを解いた後に人間界に赴くトゥルビヨンについていった。
おもな部下
ベネックス家の悲劇
かつて、魔女界と人間界が交流していたおよそ千年前、お忍びで人間界を訪れて人間の男性ジョルジュと恋に落ち、結婚の為に王位を捨てた。
結婚後、一人息子アンリを産んだ。ジョルジュが若くして事故死した後も再婚せずに女手一つでアンリを育てた。さらにアンリの妻が早くに亡くなったため、母親代わりとして6人の孫たちも育てた。
だが、魔女の血による長命で年を取らないため、次第に周囲から化け物扱いされるようになり、それに耐えられなくなった孫たちに見放されてしまう。
そしてアンリが死の床に就いた際、孫たちに手紙を送ったものの、誰一人として戻ってこなかった事件をきっかけに、心に深い傷を負ったマジョトゥルビヨンは魔女界に戻り、魔女ガエルの呪いをかけて魔女界と人間界の交流を断絶させ、自らは呪いの森の奥深くで眠りに就いた。
呪いの森では多重に結界を張った上、自身が体験した悲劇を悪夢として繰り返し見ることで魔女界からも関係を断っていたが、人間の少女・春風どれみが魔女の一人・マジョリカと出会った事をきっかけに、マジョトゥルビヨンの心は大きく揺さぶられることとなる。
ハナちゃんの育児を通じてマジョトゥルビヨンの存在を知ったどれみとその友人たちは、3年の歳月を費やして、マジョトゥルビヨンの悲しみを解くことに成功。どれみたちから全ての真実を知らされたマジョトゥルビヨンは魔女ガエルの呪いを解呪し、千年に及ぶ悲しみの連鎖を、他ならぬ自らの手で断ち切った。そして、どれみたちのような子がいるなら、人間界との交流を再開しても良いかも知れないと告げ、魔法界の後事を女王様らに託し、ババと共に人間界に去っていった。
孫たちの悔い
マジョトゥルビヨンは、6人の孫がアンリの死を看取らなかったことを悲しんで、魔女界と人間界との交流を断ったのだが、そこにはある「運命の行き違い」が存在していた。
孫たちが祖母トゥルビヨンの不老に対する世間の白眼視を嫌い、アンリの叱責にも関わらず実家を去っていったのは事実だが、アンリが亡くなる頃にはこの時の行動を悔いており、長女イングリット、五女アンジェラ、末子で長男のロイはトゥルビヨンとアンリの下に向かっていた。しかし乗っていた馬車が落雷で折れた大木と接触し転倒。3人は投げ出されて傷を負い、実家に到着したのはアンリの死から2週間後。既にトゥルビヨンは人間界を去っており、次女ナターシャ(唯一理由について言及がない)、三女マリアンヌ(出産を控えていた)、四女ローラ(嫁ぎ先が戦争中だった)を含めた6人に生涯拭い切れない悔いを残すことになった。
特にロイは日記にその悔悟を繰り返し綴り、またトゥルビヨンの誕生日祝いに6人で作った、親姉弟全員を描いたタペストリーを引き取っていた。この日記とタペストリー(の模写)が、ロイの子孫ロビーからどれみたちの手に渡ったことで、マジョトゥルビヨンとベネックス家の悲劇は終幕に向かっていく。
なお、人間と魔女とのハーフということで、トゥルビヨンの6人の孫の血統は何らかの超能力を有している模様である。ロビーは動物の言葉を理解でき、その祖父は植物との会話、曽祖父はわずかながら時間を止める…というように。
名の由来
名前の「トゥルビヨン(tourbillon)」は、フランス語で「渦巻き」を意味する。またゼンマイ式機械時計における重要な機械(脱進機・エスケープメント。時計を重力による誤差から守るための機械)の名前でもある。
関連イラスト
関連タグ
作品名
別名・表記揺れ
関連する人物
魔女界の女王様…次々代の後継者
ロビー・ベネックス…長男ロイの子孫
佐倉未来…対極の存在として設定された人物