「ドキドキ! ワクワク! クルクルまーわれ!」
概要
『おジャ魔女どれみ』の好評により作られたシリーズ第2期となる作品で、愛情がメインテーマ。
2000年2月から2001年1月にかけて全49話が放送され、2000年7月8日に劇場版1作品が公開された。なお劇場版の内容はテレビシリーズの40話に直結している。
オープニングの変更は第24話から、アイキャッチの変更は第29話から行われた。(マイナーチェンジが3話で行われている)第1話のみ次回予告BGMが「おジャ魔女はココにいる」のカラオケバージョンだった。 2002年度の東京アニメアワード優秀作品賞を受賞している。なお45話は番外編。
ハナちゃんの登場、魔女界と人間界を断絶させマジョガエルの呪いを残して眠りについた先々代の女王様、魔女界と人間界の交流の回復を願う当代魔女界の女王様の願い、など、後のシリーズの世界を広げる要素が次々と登場した。また、MAHO堂が花屋になったことから、作中に花言葉が多数登場した。
またこの作品はロイヤルパトレーヌという、おジャ魔女どれみシリーズとしては唯一戦いと強化フォームの要素があり、後のプリキュアシリーズに繋がっている。
あらすじ
※原作アニメと漫画版ではあらすじが異なる。漫画版に関しては後述。
無印終了後、人間界を離れるマジョリカへ最後の挨拶を、とMAHO堂へと再び集ったどれみたち。しかし彼女らを待っていたのは「別れが辛い」と何も言わずに魔女界へ旅立ったマジョリカの手紙と、空き家となったMAHO堂の跡だった。そこで彼女たちはマジョリカの忘れ物を発見する。届けたいが魔女界へ行く術がないと悩むどれみたちの前で、なぜか魔女界への扉が開いてしまう。
一方、魔女界では100年に一度、とてつもない魔力をもった魔女の赤ちゃんを産むという「ウィッチー・クイーン・ローズ」の開花が間近に迫っていた。開花に際して誰を生まれる子の親にするのかと迫られる女王様だったが、彼女は真意を明らかにせずに結論を先延ばしにしてしまう。
結果、MAHO堂で開いた扉を通って魔女界に来たどれみたちは迷子の果てに、女王様の庭園に迷い込み、そこにあるウィッチー・クイーン・ローズの開花と魔女の赤ちゃんの生まれた瞬間に居合わせてしまう。魔女界の掟では、ローズから生まれた魔女の赤ちゃんの誕生に居合わせた者は、1年間その赤ちゃんのママとなることを義務づけられる。だが、人間の少女が魔女の養母になるなどとは前例の無い事。結果、どれみたちは現実と掟をすり合わせるための女王様の提案で、魔女見習いに戻る事となり、無事に赤ちゃんを育てきれたなら魔女になれると約束された。
どれみたちは託された赤ちゃんをハナちゃんと名付けて、慣れない子育てに翻弄されながら、マジョリカや時に親たちのサポートを受けて彼女を育てていく。
しかし強大な魔力を持ったハナちゃんの存在は、魔女界のみならず他の世界、他の存在にとって看過できる問題ではなかった。ハナちゃんの大きすぎる力を狙い、魔女界と双璧を成す、もう一つの魔法世界である魔法使い界から、オヤジーデとFLAT4が到来。どれみたちからハナちゃんを奪い去ろうとする。
それどころか魔女界と人間界を断絶させて眠りについた先々代の女王様すらもハナちゃんの魔力と、どれみたちの間に築かれつつあった絆を危険視。どれみたちとハナちゃんを引き裂こうとし、最終的にはハナちゃんの命すら狙う。
どれみたちはハナちゃんの養育、魔法使い界と魔女界の確執、そして先々代の女王様がハナちゃんに向けた呪い、それらの問題と対峙していき、また自らの中にもハナちゃんの母親としての愛情と強さを育んでいく。
登場人物
「おジャ魔女どれみのキャラクター一覧」を参照。
主題歌
オープニングテーマ
「おジャ魔女はココにいる」
作詞 - 並河祥太 / 作曲・編曲 - 堀隆 / 歌 - MAHO堂
エンディングテーマ
「声をきかせて」
作詞・作曲 - 杉山加奈 / 編曲 - 丸尾めぐみ / 歌 - MAHO堂
放送リスト
タグの編集は皆様にお任せします。
話数 | サブタイトル | 備考・関連タグなど |
---|---|---|
1 | どれみママになる!? | どれみ達4人は再び魔女見習いに/ハナちゃんが誕生 |
2 | 赤ちゃん育ては、もう~たいへん! | |
3 | 眠っちゃダメ!ぽっぷの見習い試験 | ぽっぷは6級まで合格 |
4 | どれみはママ失格!? | |
5 | さよならオヤジーデ | |
6 | 意地っ張りとデイジーの花ことば | 木村たかおメイン回 |
7 | ハナちゃんの健康診断 | |
8 | 時間を超えて、おんぷママの秘密を探せ! | |
9 | ハーブを探せ!MAHO堂バスの旅 | |
10 | 高校生あいこは「走る少女」!? | 信子回。どれみたちのせいで中盤からカオス化 |
11 | はづきちゃん踊りを習う!? | |
12 | 健康診断でイエローカード! | |
13 | どれみ、お嫁さんになる? | |
14 | ぽっぷの初恋?あこがれの順一先生! | |
15 | 母の日とお母さんのにがお絵 | 中山しおり&矢田まさるメイン回 |
16 | はじめてのハイハイ!?春風家、大パニック! | |
17 | ハナちゃんのハイハイ健診 | |
18 | ドドが家出しちゃった!! | |
19 | どれみとはづきの大げんか | どれみとはづきのケンカ回。ぽっぷが初めてマジカルステージに参加 |
20 | お母ちゃんに会える!あいこ涙の再会 | |
21 | 人間嫌いのマジョドンとやくそくのハーブ | |
22 | 魔法使いのワナ・帰ってきたオヤジーデ! | |
23 | 新たな力でハナちゃんをとりもどせ! | ロイヤルパトレーヌ誕生 |
24 | あげパンパワーおそるべし! | 柳田すすむメイン回 |
25 | 謎の美少年・暁くん登場! | |
26 | かなえちゃんのダイエット作戦 | 飯田かなえメイン回 |
27 | 北国のハーブと大切な思い出 | |
28 | ねらわれた健康診断 | |
29 | きもだめしでみんなが消えた!? | 肝試し回 |
30 | 関先生に恋人ができた!? | |
31 | 魔法使いの国からFLAT4参上! | |
32 | とんでけピュー!ドドたちの大変身 | |
33 | 遠足はみんなでハイチーズ! | 島倉かおりメイン回 |
34 | たこ焼きは仲なおりの味 | あいことおんぷのケンカ回 |
35 | 運動会でてっぺんをめざせ! | 今年の運動会はソナチネ幼稚園がメイン舞台 |
36 | あいこがライバル!スポーツ勝負!! | |
37 | ハナちゃんもぽっぷも試験中! | ぽっぷの4級試験 |
38 | はづきちゃんは名監督! | はづきのメイン回だが、同時に信子回でもある |
39 | わがままっ子と怒ったかいじゅう | |
40 | 春風家にピアノがやってくる! | 劇場版の内容から、このエピソードに直結 |
41 | おんぷに追いつけ!アイドルへの道! | |
42 | 魔法をつかわない魔女 | |
43 | ハナちゃんはクラスメイト!? | |
44 | 幸せのホワイト・クリスマス | |
45 | おジャ魔女時代劇・少女よ大志をいだけ! | 20世紀最後の放送 |
46 | 最後の健診・ハナちゃんはママが守る! | 21世紀最初の放送 |
47 | ハナちゃんを返して!魔法大決戦 | 国王が元の姿に戻る |
48 | ハナちゃんが死んじゃう!? | |
49 | さよならハナちゃん | 最終回 |
漫画版
無印に引き続き、たかなししずえによる漫画版が『なかよし』にて連載された。
ただし漫画連載では魔女検定試験やおんぷとの確執が無印連載中に消化できなかった(これは漫画連載のストーリースケジュール管理そのものに無理が生じていた事や、アニメ版の無印そのものが「見習(人助け)編・MAHO堂奪還編・バッドカード編・おんぷ編」とストーリーラインが異なる物語を平行線に進めていたために月刊漫画連載に落とし込むには内容自体が詰め過ぎであった事、『♯』制作の決定が急であったために漫画に起こすだけの設定が間に合わなかった事などが影響している)ため、連載前半ではその部分が軸になって物語が展開されている。これにともない、どれみたちが受ける検定試験も、ほぼ漫画オリジナルの検定試験が用意される事となった。(なお、漫画版の魔女検定試験は今作でも完結せず、次作に持ち越す事になった)
連載中盤からは怪獣のボオちゃんが登場し、ハナちゃんの登場はオミットされた。もちろん先々代の女王様の登場も無い。後にオヤジーデおよびFLAT4が登場してアニメベースの内容に修正されていく事になるが、それでも内容はアニメ版とは様々な場面において、かなり異なる。(詳細は各キャラの項目を参照)
早い話が『♯』の漫画版は(途中までではあるが)「アニメ版と全く異なる展開を見せた漫画版」である。また、以上の事情から『♯』漫画版は単行本収録の際に「オヤジーデ登場までを『無印』に」「FLAT4登場からを『も〜っと!』に」という形の分割収録方式が取られている。そのため『♯』名義の漫画単行本は存在しない。
どちらにしろこの一件は、当時、制作陣が置かれていた状況下ではやむない事とはいえ現在で言う原作クラッシュにあたるため、現在でも賛否両論があり、ファンによっては漫画版そのものの存在に触れない場合もある。ただし漫画版から入ってきたファンや、双方をそれぞれに評価しているファンもいるため、より悪い評価を下す事も問題とされている。
漫画版本編の内容
話数(単行本換算) | 検定など | 検定の内容や物語の展開 |
---|---|---|
1話(無印13話) | 四級検定 | 魔女幼稚園の子どもたちの引率。担当の子どもを泣かせたら失格。どれみの担当する子は、ある理由から反抗の真っ盛りで手を焼く事に |
2話(無印14話) | 三級検定 | おんぷのみ二級試技。ケンカしているカップルを発見して仲直りに導く。おんぷが禁呪を使いカップルを人為的にケンカさせ不正合格を行ってしまう |
3話(無印15話) | おんぷの禁呪発覚 | おんぷの不正が発覚するも女王様の慈悲で処罰が執行猶予される。どれみたちは自身(特にどれみ)の不注意で魔女見習いの正体が一般人に発覚しかける。おんぷがどれみたちのために再び禁呪を用いたために処罰の執行猶予が解除され、どれみたちの擁護も空しく、おんぷは魔法を剥奪されてただの人間に戻る |
4話(無印16話) | 二級試験 | おんぷが人間の状態でMAHO堂の協力者(いわゆる魔女の存在を知る人間)となる。ボオちゃん登場。どれみたちに捕獲が依頼される。捕獲は成功したもののボオちゃんはどれみに懐き、MAHO堂についてくる。ボオちゃん編の開始回 |
5話(無印17話) | ボオちゃん騒動1 | ボオちゃんの食糧確保のためにMAHO堂が生花だらけに。どれみたちの目を盗み、退屈したボオちゃんが外出。パニックを怖れるどれみたちによる再捕獲作戦。おんぷのファインプレーで事なきを得る |
6話(無印18話) | ボオちゃん騒動2 | どれみたちは学校の遠足へ。ぐずるボオちゃんをぽっぷが預かる事になるが、根負けしたぽっぷは途中放棄。再び騒動に |
7話(無印19話) | オヤジーデ登場 | ボオちゃんの秘められた力を狙うオヤジーデが登場し、おジャ魔女たちの正体を人間界に盛大にバラすと脅しをかけてくる。どれみたちの事を慮ってボオちゃんはMAHO堂を去る |
8話(無印20話) | ボオちゃん成長 | ボオちゃんを巡る、オヤジーデとの最終決戦。どれみたちにロイヤルパトレーヌの力が授けられる。ボオちゃんが真の姿である天使へと成長し、その力でオヤジーデを撃退。ボオちゃんを守りきった褒美に、おんぷの魔女見習い復帰が許される。だがボオちゃんは成長した事で天界に戻らなくてはならなくなる |
9話(も〜っと!1話) | FLAT4登場 | おジャ魔女たちの前にFLAT4が登場。オヤジーデに「魔法使いが魔女見習いにコケにされた。魔法使い全体のメンツがおジャ魔女たちにズタズタにされた」と吹き込まれた彼らは、オヤジーデの屈辱を晴らす事で「魔法使いは魔女ごときよりも優れている」と証明し「魔法使いをコケにした報いとして、おジャ魔女たちの心をズタズタのボロボロに引き裂く」事を目的に、おジャ魔女たちに近付く |
10話(も〜っと!2話) | おジャ魔女vsFLAT4 | FLAT4が魔法でどれみたちに化けて天界に行きボオちゃんを連れ出す。これにより魔女界と天界を強制的に冷戦(宣戦布告寸前)状態に陥れ、その罪がどれみたちになすりつけられてしまう。そのためにどれみたちが魔女界と天界から「世界の敵」として追われる事になる。冤罪を晴らすため、どれみが暁の良心に訴えるも、オヤジーデが介入しボオちゃんが連れ去られる |
11話(も〜っと!3話) | ボオちゃん覚醒 | 漫画版『♯』最終話。ボオちゃん編の完結回。ボオちゃんを追って次元の狭間に投げ出されるどれみたち。良心の呵責に耐えきれなくなった暁が手を貸し、それに引きずられてFLAT4がおジャ魔女に協力する事に。オヤジーデと再決戦。ボオちゃんの天使の力が完全覚醒し、大事に至らず事態が収まる |
作品の前後
制作および作品時系列上の前後
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おジャ魔女どれみ♯(本作・第2期・小学4年期)
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