「はあぁっ! おんぷちゅわぁぁぁぁぁぁ~~~ん!!!」
『おジャ魔女どれみ』の登場人物。どれみたちがバッドアイテム(バッドカード)を収集するために魔女界から貸し与えられたピュアレーヌパソコンに常駐しているマスコット……かと思いきや。
概要
実は魔女界と対を成す魔法世界「魔法使い界」の魔法使い。本名はアレクサンドル・田吾作・オヤジーデ(本人も気にしているのか通常は「アレクサンドル・T・オヤジーデ」と名乗る。無論Tとは田吾作のイニシャル)である。ただし本編上で呼ばれる名前としてもpixivタグとしても「オヤジーデ」の方が圧倒的。
どれみたちに「オヤジ(さん)」と呼ばれている。その性格と行動は名前の通り、悪い意味でのオヤジ(年配の男性)そのもの。
特技
地味に様々な特技を持っており、それをもって時々、おジャ魔女たちを助けてくれたりする。
特技の一例
- バラの投擲:怪盗を自称するだけはあるのだが、お前はどこの変態タキシードかと(以下略)
- 変装:と言う名のシュミの悪いコスプレ。ある意味でみんなのトラウマ。魔法をちゃんと使え魔法を。
- ピアノ:一応、貴族のたしなみとして弾けるらしい。第3期で大活躍(後述)し、後の出世を助ける。
- パソコン:長年ピュアレーヌパソコンに封印されていたため詳しくなったらしい。この特技が第6期でおんぷの助けとなる。
来歴
とある事情から、魔女界よりバッドカードを盗み出した、自称・怪盗。しかし意図せぬミスからカードを人間界にばらまいてしまい「バッドアイテム」を生み出すきっかけを作ってしまう。その罪により先代の魔女界の女王様の手でメイン画像の姿に変えられてピュアレーヌパソコンに封印され、それぞれの時代のピュアレーヌと共にバッドカードを回収するという懲役を受けていた。どれみたちがピュアレーヌに任じられた事で、彼女たちと知己を得て後に交流を結ぶことになる。
『おジャ魔女どれみ♯』第5話でバッドカードの全回収が完了してピュアレーヌパソコンから解放され本来の姿に戻る。その際には、真の姿を見られる前に、どれみたちの前から姿を消してしまう。のち魔法使い界に戻り無難に日々を過ごすも、魔法使い界の王命により、今度はハナちゃんを魔法使い界に連れ去らんとする敵役として、FLAT4を従え、どれみたちの前に姿を現す事となり、恩人であるどれみたちと王命との間で板挟みとなる。
しかしFLAT4の勝手気儘な行動に苦慮した上で手酷いとばっちりを受けたり、彼らの尻拭いのために(しなくてもいい)奔走や苦労徒労をさせられたり、いわゆる苦労人&不憫キャラ(いわゆる憎めない悪役)の傾向が見え隠れするようになる。
その際に本格登場した「真の姿」に驚愕した者も多いとか。(一応「真の姿」は無印時代より登場していたのだが、その時はあくまでもオヤジーデの回想=イメージの中での姿であったため信用しない視聴者は、どこまでも信用していなかった)
しかし騒動のラストに下された王命がオヤジーデ本人たちの勘違いでハナちゃんを攫うのではなく自身の呪いを解くため彼女を招待することだったと明かされる。結果として魔法使い界と魔女界の関係悪化の火種を作ってしまったオヤジーデと同僚のオジジーデは騒動の責任を取らされ、大臣の中でも最底辺職である魔法使い界王宮のトイレ掃除大臣へと降格させられてしまう。見方を変えれば真相を知らなかったとは言え状況によっては追放・逮捕されてもおかしくない過ちを犯したことを考えれば、寛大な処分だったといえよう。
『も〜っと!おジャ魔女どれみ』では、トイレ掃除大臣の職だけでは薄給のため食ってはいけない、とマジョミラーのもとで魔女幼稚園のアルバイト(用務員)として登場。時々、おんぷ絡みなどで無責任な行動をとっては直属の上司となるマジョポンとマジョピーに叱られて懲罰代わりの重労働を受けるハメに陥る。この際のやりとりとして「アナタ鬼ですか!」というオヤジーデの叫びに対してポンピーコンビに「魔女です!」と返されるのは第3期前半の一種のお約束と化した。そしてココで実はピアノが得意という視聴者も驚きの地味すぎる特技が発揮される。(お昼寝中に眠れないハナちゃんのために「ルピナスの子守歌」を演奏してあげたりしていた)
なお、この第3期放映中(2001年8月)に担当声優である松尾氏が急逝されたため、以降は金光氏が役を受け継ぐ事となった。
『おジャ魔女どれみドッカ〜ン!』ではアルバイトを脱して幼稚園の先生になろうと奮闘。(正規職員に与えられる賞与狙いではあるが)資格試験を受けるが、魔女見習い試験中に迷い込んだハナちゃんを救うため、魔法を使ってはいけないルールを破ってしまったため惜しくも惨敗する姿が描かれる(ただし、やむを得なかったことやこれまでの働きぶりがマジョミラーに認められ、特例で賞与をもらうことはできた)。
そして『おジャ魔女どれみ16』で空前のベビーブームに沸きだした魔法使い界に呼び戻される。なんと魔女幼稚園職員としての前歴を買われ魔法使い幼稚園の園長に大抜擢され異例の大出世を遂げた。
おんぷを探しに北海道まで行ったどれみたちに合流して力を貸したものの、お互いに仕事の日程ゆえの時間切れで、おんぷを探し出せずに涙を呑む。(おまけにCDドラマでは、この部分はどれみのナレーションでまかなわれて登場を切られた。オヤジーデは泣いて良い)さらに『17』でも引き続き登場し、おんぷファンの風上にも置けぬストーカーに天誅を下す手伝いをしている。
『18』では、脳梗塞の再発で打つ手が無くなってしまったおんぷの母・美保の最期を家族で看取りたいというおんぷの望みを叶えるために結界を張り、彼女を放っておけず旭川の病院を訪れたどれみ達を説得した(「自分の為に魔法を使ってはならない」という禁忌を犯したことで、おんぷは皆より先に魔女見習いを引退している)。
ちなみに『おジャ魔女どれみナ・イ・ショ』では、その物語の特性から(オムニバス編の上、物語が人間界のみで回っているため)本編には登場していないため、シリーズ全期皆勤とはならなかった。(オープニングには一応登場しているのだが)
おんぷファン
無印の頃より熱狂的なおんぷファンでファンクラブにも入っている。会員番号は7番で栄光の一桁ナンバーである事に誰よりも誇りを持っていたりする。
『も〜っと!』では、おんぷの主演映画を見に行きたい(=人間界に行きたい)がためにハナちゃんがどれみたちに会えない事を寂しがっている、という事実をダシにして、ハナちゃんを連れて人間界へと赴き大騒動を引き起こしている。
『16』でファンクラブが復活した際には真っ先に馳せ参じ、その事をおんぷに感謝されて新ファンクラブ会員番号1番の栄誉を受ける事となる。これにより名実ともに瀬川おんぷファンクラブ筆頭代表の地位を名乗る。ちなみに、この「会員番号1番」を受けた時のオヤジーデは感激のあまり滂沱の涙を流したといわれる。
『17』では、おんぷストーカー事件の時に登場。無礼なストーカーにおんぷ本人以上の怒りを燃やし、犯人の正体を突き止めるのに一役、買っている。そして相手の会員ナンバーが3ケタである事を知ると、鼻で笑った。
ハナちゃんとの関係
『♯』以来、知らない仲ではなく、またハナちゃん在籍時における魔女幼稚園の職員であった事から、ハナちゃんには理屈抜きで懐かれている。オヤジーデも彼女をさらっても邪険にはせず、『も〜っと!』以降も何かと面倒をみたり気にかける場面が目立っている。
傍から見たら父娘にも見える、かもしれない。
なかよし漫画版では
講談社『なかよし』で連載されていた漫画版では、ピュアレーヌパソコンへの封印やバッドアイテム(バッドカード)の関連はごっそりとオミットされ『♯』前半部においてボオちゃんを狙う魔法使い(どれみたちの敵役)として初登場した。また、上記した「おんぷファン」としての来歴も持たず、漫画版のオヤジーデはおんぷに対して良心の呵責を抱くことも容赦することも無く危害を加えるタイプの魔法をふるっている。