概要
ラダトーム地方が闇に覆われた元凶となっている戦士。その姿はエリミネーターやさつじんきなどと同系統の、というかもっと有名なところはカンダタの系列に入る。
終盤になると入れるようになる「やみのとびら」の向こうで待ち構えており、王冠などを被っているほか、本人はこの世界の王だと思い込んでいるようだが、その肩書きは「偽りの王」。狂った笑いをあげながら、自分の下に足を踏み入れた主人公に襲い掛かってくる。重要アイテム「にじのしずく」を手に入れる為に倒さなければならない相手。
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ネタバレ
彼こそ、本作の物語のはじまりをある意味作った人物であり、その正体はDQ1の勇者。それがなぜこんな姿をしているのかというと、竜王の問いに「はい」と答え、「世界の半分をやろう」という誘いに乗ってしまったからである。だが、その答えは「セカイノ ハンブン」と書かれた建物に閉じ込められるだけだった、という罠に過ぎなかった。そして、長期間幽閉されたためか、精神を病んでしまったのである。
エルの考えでは、今まで真面目に過ごしてきた上、周囲から勇者であることをもてはやされてきたため、自ら自立した意思で行動を選ぶことがなく、自由に自分の道を進むことを知らなかったため、竜王の問いに純粋な好奇心を動かされ、どうなるかを知りたくて選択したのではないか、とのこと。現実での例えで言えば、遊びを知らない生真面目な人間がいきなり自由な歓楽街に放り出されたら、何をしていいかわからないだろうし、下手すれば火遊びの程度を知らない故にいきなり危険な道へ進むかもしれない、といったケースが考えられる。総じてステレオタイプの英雄像の弱点を突いた解釈と言えようか。