CV:大川透
概要
永きにわたる眠りから目覚めた「魔王」にして、妖精族を治めるアヴァロン城の主。 伝説で語り継がれていた存在で、漆黒の衣の奥に、多くの謎を秘めている。錆び付いた赤の剣「エドラム」が愛剣。
「神聖帝国」の神官・ドルウクの手により強引に目覚めさせられた為、不完全な形で現代に復活した。
性格は傲岸不遜で傍若無人。加えて面倒くさがりだが、普段から何かと感情的になりがちなアルサルとは対照的に、物事を冷静に分析し、客観的に見極める事のできる観察眼を持っており、周囲(特に妖精族)からは一目置かれている。また、根は優しく、リアンノンやオクタヴィアを気遣う一面もある。
神聖な金属「エレクトラム(琥珀金)」が弱点であり、眠りについていたのも、古の戦いで、エレクトラムによる致命傷を負ったことが原因。
復活後、アルサルがアロウンに対して敵意を示したために、それを阻止すべく、リアンノンが「魔王様のお嫁さんになります」と宣言、族長の証とされる赤のスカーフを首に巻き付けたため、なし崩し的にアルサル達の「族長」となり、ゲール族や妖精族を導くこととなる。
目覚めて早々、リアンノンを皮切りに本人の意図しない形で次々と女性関係に恵まれるなど、女運が悪い。
リアンノンの心と強く結びついており、遠く離れていても、彼女の状態を知る事ができる。また、彼女の心に呼びかける事も可能(その際には瞑想が必要)。
好きな言葉は「王道」で、アルサルに王の器を見出だし、言葉や行動によって、彼を導いていく。
「出来損ないが、出来損ないなりに、なんとかやっていける国」……「アヌウブン」の建国を実現させることが夢であり、野望。
正体(ネタバレ注意)
物語の後半に明かされるネタバレが含まれます。閲覧注意。
かつて、地上の生き物を実質上統べていた「白の精霊」の一人で、天上の12精霊の中で存在するはずのない、忌まわしいとされる13番目の精霊として生まれた。真名はルキフェル。
アルサルとリアンノンの遠い祖先である妖精王・プィルの親友で、人間の始祖・プリムラの名付け親でもある。後に、古の戦いで深い眠りについている間に伝説が変わり、魔王として祭り上げられていた。
生まれた当初は、12精霊の一人・ミルディンの補佐として、準精霊の地位にいた。
12精霊の取り決めを順守し、彼らのやり方になんの疑問も持たずに生きてきたが、ミルディンに命の尊さや言葉の大切さを教えられ、(血縁関係はないが)親子として過ごすうちに、少しずつ考えを改めていく。
その後、プリムラを助けるために、禁忌を破って消滅したミルディンに代わり、12精霊の一員となる。
しかし、ミルディンが救ったプリムラや、妖精族達に対する12精霊達の残酷な行いを見て、ミルディンの真意を悟った彼は、12精霊達を見限り、ミルディンの跡を継ぐことを決意。天上世界との戦いを開始することを宣言し、堕天した。
その際の影響で、彼の身は変革がなされ、今の漆黒の姿となり、他の12精霊からは「永遠の裏切り者」と蔑まれるようになった。
元々、白の精霊であるため、他の白の精霊同様「神聖魔法」を使用することもできるが、変革がなされた今の状態での使用は、身を焼かれるほどの痛みを伴う。
妖精族を天上の支配から解放した「英雄」であり、スィールやラスティを始め、妖精族から好意と同時に尊敬と畏怖の念も持たれているが、実際に本人を目の当たりにした際、イメージとの違いに落胆するケースもある。
新たにヒロインが登場する度、求婚紛いの行為を知らず知らずのうちにしていたため、妻が複数人存在する状態が続き、頭を悩ませていたが、物語が進むにつれ、リアンノンとの絆を再認識し、他のヒロイン達とは一線を引く。