概要
本来、作中で吸血鬼となってしまった人間は本能的に強く血を求めるようになるのだが、何らかの理由で長期間血液を摂取せず、かつ亡者とならなかった者は、ごく一部を除いて見た目からも人間っぽさ皆無の化け物と化す。それがこの「邪鬼」と呼ばれる存在である。
邪鬼となった吸血鬼は基本的にその体躯がこれでもかと言うほど巨大化し、通常の吸血鬼とは一線を画す圧倒的な戦闘力と耐久力を得る。その代わり(かどうかは不明だが)自我が殆ど崩壊し、「全身が乳房で覆われたムカデになる」「変な位置に顔ができる」「ホモォみたいなやつ」など醜悪な見た目となり、索敵範囲内の存在には人間・吸血鬼の区別なく襲い掛かり、動けなくした後で食べる。
邪鬼使い
このように、本来は自らの意思、または本能によってのみ行動する存在なのだが、唯一「邪鬼使い」と呼ばれる存在の指示・命令によってのみ制御することが可能。
この邪鬼使いとなれる者は邪鬼化した吸血鬼と深い絆を持つもののみらしいのだが、それが明かされるまではモブ吸血鬼や雅が操るばかりだった。
雅はともかく、特に描写されないまま殺されるモブについてはどうとでも言えるので、おそらく後付け設定だと思われる。
ネタ枠の確立
初登場時はその圧倒的な威圧感と攻撃力で作中キャラや読者に強烈なインパクトを与えたが、明達の強化に伴って相対的に弱体化していき、一部例外はあるが「大型の邪鬼=強めの中ボス」あたりの扱いとなってしまった。
もっとも、それは明など一部の猛者だけで、普通の人間はモブ吸血鬼か亡者の相手をするのが精一杯であるが。
新たに敵地を襲撃する展開になると、大抵は大詰めの段階で敵モブが「○○が来る!」と叫ぶ、地響きや声が聞こえる、敵味方のモブが謎の攻撃で死ぬ、のどれかの後で大型邪鬼との戦闘が開始され、「またか…」となる読者多数。しかも展開や結果に多少の差異はあれど結局はなんやかんやで人間が勝利するので、割りとダレる。
アクションものの敵クリーチャーの例に漏れず小型のものほど強力で、しかも中型は「なまはげ×鵺のような見た目のチワワ」、小型は「山羊の頭を被った武人」「顔の半分以上が目のヤンデレ」など曲者揃い。
人間が雅に敗北した後の世界を描いた「48日後…」の世界でも、「ウンコを投げてくる」、「体表を覆った骨で銃弾を弾く(撃つ側も何故か露出した目を狙わない)」など健在。
極めつけは17話で、なんと邪鬼同士で交尾をするというとんでもない展開に(しかもキス→勃起→濡れる→挿入の流れを全て描写)。これで興奮できた読者はいないと思われる。もしいたとすれば、間違いなく超越者か異次元の住人であろう。