愛称南アルプスあぷとライン。大井川本線終点の千頭駅から井川駅までを大井川に沿って進む。全線の3分の1がトンネルや鉄橋で占められ、沿線に民家は少なく秘境駅が半数を占める。
長島ダム建設に伴って一部区間が水没することに伴い、新線を建設したがこの新線には90パーミル(1000m進んで標高が90m高くなる)という急勾配が存在するため、日本では碓氷峠越えの信越本線で廃止されて以来消滅していたアプト式が復活した。アプト式を採用したのはレール製造メーカーの都合で、ループ線などを設けて急勾配を避け建設する手法も可能だったが、早く完成するという理由でアプト式を採用した。
当路線は中部電力の前身である大井川電力が大井川へ水力発電所を建設する際、資材を輸送するために作られたものである。その名残で鉄道資産は中部電力が所有しており、赤字額を中部電力が補填している。