概要
CV:金元寿子
ロスト・ソングに登場するオリジナルヒロインの一人。
リアルでの本名は七色・アルシャービンで、ロシア人の父親と日本人の母親の間に生まれたハーフである。そのため、「プリヴィエート(やあ)」「ダスヴィダーニャ(さようなら)」とロシア語で挨拶する癖がある。
ALOの高ランクギルド「シャムロック」のリーダーにして、茅場晶彦に匹敵する科学者でもある、弱冠12歳の天才少女。現在はVR技術を研究中で、茅場をVR技術の『闇』に例えるなら、彼女は『光』に例えられている。
アメリカで暮らしているが、物語の途中で来日する。
SAO事件により発生したVRゲームへの風評被害を払拭すべく、リアルの姿と同様のアバターを使いALO内でVRアイドルとして活動している。
科学者でもある彼女がVRアイドル活動をしているのには、ある理由があるようだが……
種族はシリーズを通して初となるプーカ族。ステータス自体は貧弱であるため、ギルド内では専ら指揮に徹している模様。
目的(ネタバレ注意)
その目的は、自身が研究しているクラウド・ブレインのデータ収集。
これは、人の脳の演算能力をネットワーク上で一つにまとめ上げ、クラウド化・共有することでコンピュータのCPUには作り出せないハイスペックかつ情緒的な演算処理システムを構築するというもので、実現すれば一つの個体として意思決定の感情を持つ可能性もある(ただし脳内の共有化や精神操作はまだできないとの事)。
セブンは、アイドルとして偶像化した自分が難関クエストの踏破を主導することで人の心を一つにし、アミュスフィアの感情スキャン機能を用いて人の心がどこまでリンクするかの統計を測ろうとしていたのである。
そのため、アイドル活動については「ごっこ遊び」と称しており、ファンやシャムロックメンバーに配っていた羽飾りには、映像や音声を伝える機能のほかスヴァルトエリア内限定でOSS(オリジナルソードスキル)やその熟練度を受け渡す(代償として元の使い手は使えなくなってしまう)機能を仕込んでいた。また、実験に利用する事も「互いの利益を分け合う純粋な交渉」と主張するなど、損得勘定で動いている一面もあった。
キリト達にも真実を言えば協力してくれるという純粋な思い(と、行き過ぎたシャムロックメンバーが犯した不当行為に対するお詫びも兼ねて)でこの実験について打ち明け協力を求めたが、SAO事件に巻き込まれた経験から、しがらみに囚われずあくまでも「遊び」としてプレイしたいキリト達はこれを拒否した。
スヴァルトエリアのラスボス攻略ではシャムロックメンバー全員が倒れてしまうものの、羽飾りを介してメンバー全員のOSSとその熟練度を引き継ぎ、ラスボスを単独で攻略。
だがその行為を、キリトには「多くのプレイヤー達のゲーム体験や経験値を奪った」、レインには「わたし達に用意された大事な遊び場をアンタの妙な欲望で汚さないで」と非難されてしまう。
それでも実験を強行するべくキリト達と直接対決することになるが、その最中にプレイヤーデータの集積が過多となった事で暴走、異形の姿となってしまい、キリト達にラスボスの代わりとして撃退される。
その後は元に戻り、歳相応に泣きじゃくる姿をALO内の中継で晒してしまう事となった。
一連の行動は、天才として周囲の期待に応えるべく無理をしていたが故のものであり、本人は決して悪意を持っていた訳ではなかった(事実、違法な行為は一切行っておらず、実験の事こそ一般プレイヤーには隠していたものの人を騙す意図はなかった)。
幸いにもALOの運営からは警告のみの処分で済み、その後レインが生き別れになっていた実の姉・虹架である事を知り、抱擁を交わした。
姉妹の心が通じ合っている事を抱擁のぬくもりから感じ取ったのを見て、キリトは「それが本当のクラウド・ブレインかもしれない」と語りかけたのだった。
過去
幼い頃は姉と両親の4人でロシアに住んでいたが、生まれながらにして天才的なIQの持ち主であったため、才能を伸ばそうとする父親と、普通の人生を歩ませたいと願う母親の意見の食い違いから、生まれて数年後、喧嘩別れする形で両親が離婚。強引に親権を奪った父親と共にアメリカへ移住した。
そのため、母親と共に日本へ帰国した姉・虹架のことは覚えておらず、自分に姉がいることも知らずに育った。ただ、自身にロシア語の挨拶を教えた存在がいた事は覚えており、他ならぬ姉自身であったレインの告白でそれが実の姉である事を思い出した。