マタタビ
またたび
植物としてのマタタビはこちらを参照。→またたび
基本設定
一人称は「拙者」。
サイボーグ化されたクロちゃんとまともにやり合う実力の持ち主。クロちゃんのことを昔の名前である「キッド」と呼ぶ(アニメでも原作でもミスで「クロ」と呼ぶシーンがある)。
生身でありながら二足歩行や手を用いた工作などをこなすという人間のような運動神経と、隻眼にも拘らずガトリングガンの弾丸を箸で掴み取る動体視力、反射神経を持つ。
また、日本語をテレビから理解し流暢に話し、人間の棟梁から教えられた大工の知識をものにするなど、知能も凄まじい。
寡黙でクールな一匹狼然とした猫で、まるで侍のような話し方をする。人情には厚く、受けた恩義や恨みは忘れない。しかし、クロ相手だと簡単に激昂するという一面を持つ。
考え方は意外とシニカルであり、暴走したゴローを止めるため、“ゴローの憎しみの元である父親をその手で殺させ、復讐心を満足させる”という解決策を提示した。
一方、振る舞いの割には自制心が弱く、クロに「日本一快楽におぼれやすい猫」とまで揶揄される。実際一度堕落して「ブタタビ」と罵倒されるほど肥満体になったり、クロにマタタビの木をばら撒かれてあっさりその甘香に堕ちたりしている。理由を付けて事件に首を突っ込むのを避けようとしたり、本質的にはかなりぐうたら。
若い頃は陽気ででたらめな性格だったのだが、他の猫やカラスとの壮絶な抗争や一人旅を経て、現在の性格を形成した。日本語を覚えるために時代劇ばっかり見たのも性格に影響を与えているようだ(話し方が侍っぽいのもこのため)。
ちなみに、色恋沙汰に関してはかなり初心(ナナからマフラーを貰った際に、それに嫉妬するクロの気持ちをまったく理解していなかった)。
互いに生身であった頃にクロと衝突し、その際に右目を失い隻眼になっている。
当初のマタタビは、無二の親友であることと目を奪われたことの板ばさみになって、再会してからどうするのかという目標を定めないまま我武者羅に旅をしていたが、大工の棟梁に諭されて、自分がクロのことをどう考えているのか、目を奪った方のクロがどれだけ苦しんでいるかを考えた結果、「許さず憎まず、クロが一番安心できる距離にいてやる」ことに決めている。
というわけで、クロと再会した後の彼は、その眼帯を常にクロに見せ付けつつ、時に協力したり時に殺しあったりという絶妙な(=他人にはわからない)距離ですごしている。
だが、度々「こいつがただただ憎たらしい」という感情に支配されることも。
技術・知識など
生身であったころから手先が器用であったが、それに加えて大工の棟梁に指導を受けたおかげで、建築の腕前は名人級である(その時もらったゲンノウは彼の宝物)。そのため、作中で破壊された建物を直すのはほとんど彼の担当。
「Mr.」という言葉を知りながらアフリカやサイボーグを知らないなど、人間の文化に関する知識にはかなり偏りがある(まあ、この漫画の設定は二転三転するのがお約束)。
戦闘
最大の武器は「なんでも斬れる剣」を超える威力の「すてるすブーメラン」。どこで手に入れたのかは不明だが、初めて使用したのはクロがメス犬・マリーの元に通っていた(ゴロー編中盤の回想)頃、クロが地元の不良犬と戦争する際、戦いに参加するため大量的に作った武器の一つとして初お目見え、という設定が明かされた。
(漫画ではそれ以前にキッド編最終回で鉄骨の部品をブーメランに見立ててブーメランにしており、それがプロトタイプになったと勘違いされているが、それとは関係ないとのこと。)
上空を飛ぶジャンボ機を両断するほどの威力と飛距離を持ち、接近戦にも使う。ちなみにアニメだと何本も投げている。
それ以外にもチェーンソー、ボーガン、鉄球など種々の武器に精通しており、着込んだマントの下に何個も隠し持っている。その数はとてもマントの中に隠しておける数ではなく、四次元疑惑がある。
アニメ・ゲーム
アニメ版で声優を演じた大本眞基子にとっては、非常に珍しい低い声のキャラである。当時、音響監督に「もっと低い声出せるだろ」と指摘された結果に出来た声だとか違うとか。
しかしアニメでは外出を理由に何故か出番が少ない。原作で出番がある回でもいなかったり喋らなかったりする。
そのくせアニメ版の実質最終回では珍しくアニメレギュラーのミーくんや剛くんを差し置いて単独登場し、「最近のキッド(クロ)は平和ボケしている」と喋り倒していた。
ゲームでの扱いも微妙に悪い。第一作目ではデビル復活で一面のボス「デビルマタタビ」として登場。しかし一面のボスなので弱いうえ、それ以降は一切の登場なし。プレイアブルにもなれなかった。
二作目の「ホワイトウッズの逆襲」ではまさかに出番なし。しかしその数年後に出た「帰ってきたサイボーグクロちゃん」ではようやくプレイアブルに昇格した。