ニトロ博士
にとろはかせ
よくもワシの大事なメカを・・・許さんぞぉ!!
CV:滝口順平
概要
メガネをかけて豊かな口髭を蓄えた小太りの老科学者であり、ゼロ卿をスポンサーとしたマッドサイエンティスト。彼の発注を受けては動物や伝承にちなんだマシーン「メカローバー」を制作している。
メカローバーは神話名や人物名を参考にして付けられており、自身が制作したメカへの愛情は人一倍強い。そのため、荒い運転や想定外の運用をされるなどしてメカローバーが傷ついたりすると、相手がゼロ卿であろうと激怒する。
スポンサーの無茶難題によって可愛いメカローバーが碌な目に合わないことも多く、そのたびに「科学者の苦労も知らないで勝手なことを・・・」と愚痴をこぼすのが恒例。
おまけに雇用関係は決して良いとは言えず、自分の作品をゼロ卿が理解しないことと、資金を十分にくれないことで言い争いになる場面もあり、時にスラムと共謀してゼロ卿を出し抜こうとすることもある。
そういった軋轢が最終話で遂に限界に達したのか、黄金マントを奪い損ねた挙句に崖に落ちてメカが大破した際には「そろそろ別のスポンサーを見つけた方が良いかもしれんな・・・」と零し、「ニトロ博士、達者でな」と声をかけたモンタナへ「アンタもね」と返して立ち去って行った。
上記したように、ニトロ博士は毎回の如くメカローバーを制作してはモンタナ達を追い回している。
色々なものをモチーフとしているが、絶対にそのモチーフになぞらえた性質を持ったメカが生まれる訳ではない。例えば蜥蜴やカブトガニでありながら空を飛行したり、魚でありながら陸上を走行したり、恐竜でありながら地中を潜ったりと、様々な能力を付けている。
しかしその珍妙な外観と奇抜な配色から、モンタナには「趣味の悪いマシン」と認識されている模様。
そんなニトロ博士の「長年の研究の結果完成させた」自信作の数々だが、ゼロ卿が予算をケチったり時間を掛けさせてくれない為か色々と未完成な状態が多く、人力で動かさざるをえなかったり、修理用のスペアがなかったりしていた。
その典型例として、博士が有事に備えて作っていたサブシステムの未完成がある。蛇型メカローバーでサブシステム(脱皮するだけ)を起動した際には、まさかの半分だけしか完成しておらず、胴体の半分から尻尾までは骨格のみという有り様(ただし、この場合は予算と時間の都合で完成していなかったと思われる)。
また、白熊型メカローバーの際は「サブシステム完備じゃ!」と自慢していながらまさかのブレーキの付け忘れをやらかしてしまった。
驚異の技術力
世界設定が1930年代であることを鑑みた場合、劇中に登場する様々なメカローバー並びに兵器は数世代先を進んでいる物が多い。
その代表例がホーミング式の小型爆弾など(ミニサイズの梟爆弾、ラクダ爆弾、さらにはミサイル、ロケット弾等も含まれる)で、同時代にはまだ実戦投入されてない武器ばかりか、特にホーミング式等は完全に未来の技術である。
さらに驚くべきは、この年代でソーラーパネルを先駆けて開発・実用化に漕ぎ着けてしまったことである(兎型メカローバー)。太陽エネルギーだけで空を飛んだりするのだから、彼が単なるマッドサイエンティストに止まらない天才科学者であることが十分に証明できるだろう。
お約束
彼らの作戦は毎度失敗に終わり、「ニトロ博士、事情を説明してもらおうか?」「今少し時間と予算をいただければ・・・」「弁解は罪悪と知りたまえ!!(モンタナ一行に)お前たち、これで終わったと思うなよォ!!」のやり取りは、恒例にして偉大なるマンネリ。
ただし、一度濁流に飲まれて溺れいていたときは「ワシは泳げんのだ!助けてくれぇ!」と答えていた(ゼロ卿のセリフはそのまま)。
ゼロ卿のミスでメカローバーが墜落・横取りに失敗した際には、彼に事情説明を求められたスリムがいつもの博士の台詞で弁明し、自分がいつも言われている「弁解は罪悪と知りたまえ」を憂さ晴らしを兼ねてか良い笑顔で言い放っている(スラムも便乗してゼロ卿の捨て台詞を言っており、ゼロ卿は律儀にも「それはニトロ博士の台詞だ!」「それは私の台詞だぞ!」「それも私の台詞だ!」と、その度ツッコんでいた)。
余談
上記したお約束のやり取りから、『タイムボカンシリーズ』の三悪へのオマージュからゼロ卿一味が生み出されたと想像するファンもいる。