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魔弾の編集履歴

2017-01-07 17:18:58 バージョン

魔弾

まだん

ドイツの説話に登場する、悪魔が造った百発百中の弾丸。 のちにカール・マリア・フォン・ウェーバーが歌劇『魔弾の射手』として作曲し、一躍有名となった。

魔弾とは、魔法(魔術)の力を持つ銃弾である。


概説

文字通り「魔」の力が宿る弾丸

発祥はドイツで、【Freikugel】(自在の弾丸)または【Zauberkugel】(奇術の弾丸)と云われる。


銃火器発祥のことから実しやかに囁かれてきたもので、これを1730年にオットー・フォン・グラーベン・ツム・シュタインが説話としてまとめ上げ、さらにそれを1811年にヨハン・アウグスト・アーペルとフリードリヒ・ラウンの二人が幽霊譚として派生させる。

そして1811年版を下敷きに、カール・マリア・フォン・ウェーバー作曲、ヨハン・フリードリヒ・キント脚本による歌劇魔弾の射手』として発表・公演され、一躍有名となった。


性能

その効果は百発百中

単純明快にして、恐るべき威力を持つ。

邪魔が入ろうと、途中に遮蔽物が闖入しようと、弾丸は射手が一度狙った標的に必中する。


歌劇版では悪魔が魔術で造った弾丸”として登場し、全弾で7発が精造された。

うち6発は射手の意のままに命中するが、最後の一発は悪魔が意図した標的に着弾するという契約の下に製造されており、必ず悲劇を生む結果となる。

歌劇では主人公マックスが、悪魔と契約して魔弾を得ている狩人仲間のカスパールに唆されて使用し、射撃大会で好成績を得るも、最後の一発が恋人のアガーテに当たりそうになる。

原典ではそのままアガーテが死亡、歌劇では白薔薇の冠がお守りとなって弾丸を逸らし、マックスを唆したカスパールに命中することになった。


後世への影響

のちに比喩的表現、創作上の“禁断のアイテム”の代表格として浸透していく。

ドイツ語では【Zauberkugel】とした場合、“特効薬”の意味にもなる。

また銃社会の発達ととともに、“絶対的に不可能か角度から射抜かれた弾丸”を比喩的に魔弾と呼ぶ。


関連タグ

銃弾弾丸

魔法魔術 悪魔


関連ワード

リップヴァーン・ウィンクル(弾丸の軌道を自在に操る能力として)

T.M.Revolution(楽曲に『魔弾~der Fireikugel~』がある)

タスラム(ケルト神話の光の神ルーの神器。こちらは投石によるものだが効果は同じく『百発百中』)

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