CV:西田雅一
人物
『見通す悪魔』の異名を持つ地獄の公爵にして、正真正銘の大悪魔。自称『魔王より強いかもしれないバニルさん』。
口元が開いた仮面を被り、黒いタキシードを着た大柄な人物。その名の通り、相手の行動や思考、未来と過去も見ることができ、人の心を見透かしたような独特の喋り方をする。
ウィズとは彼女の数少ない友人で、同じく魔王城の結界の維持を魔王から頼まれてやっているだけのなんちゃって幹部でもある。昔馴染みのよしみで名目上魔王の配下になってはいるが、幹部らしい仕事はほとんどせずに魔王の部下をイジめたりしてその悪感情を貪る等、悠々自適に暮らしてる。一応仕事を頼まれることもあるが、基本的に指示通りに行動することは無い。
このすば作中における悪魔は人間が発する悪感情全般を糧とする(アクア曰く寄生虫)が、個々の悪魔ごとに好む感情が異なり、バニルの場合は人をからかい騙した時に発する怒りや羞恥、失望などの悪感情を好み、見通す能力をフル活用して人々をからかうことを生きがいとしている。
故に悪感情の源泉である人間は彼にとって大切な存在(本人曰く美味しいごはん製造機)であり、極力傷つけないようにしている。それどころか時には人間を守るために魔物を掃討したり、子供の登下校を見守ったり、ご近所を騒がすカラスを退治したりしているため、アクセルの街の子供とご婦人の間ではちょっとした人気者。
上記のような愉快な性格の一方、借金を楯に悪徳領主のアルダープに婚姻を迫られるダクネスを救おうと悩むカズマの前に鞄を携えて現れ、借金の理由(過去にベルディアとの戦いでアクアが破壊した壁や建物、及び機動要塞デストロイヤーによる被害の補償)を語ってカズマを煽った上で鞄の中の金とカズマ達の全財産を合わせた総額が借金額と同じだと教え、全ての知的財産権を安値で買い叩くというエゲツない手腕を発揮する。
更にダクネスを取り返された上に大勢の前で醜態を晒したアルダープの前にダクネスの姿で現れる事で彼の失望を喰らい、更にアルダープと契約していた友人、地獄の公爵であるマクスウェルとの契約を解除するよう誘導し、マクスウェルとの契約解除によって自身が破産、破滅した事実を突きつけた上でマクスウェルとの代価(マクスウェルが好む恐怖と絶望の感情を死ぬまで提供し続ける)を払わせ、アルダープの恐怖と絶望を食らってはしゃぐマクスウェルと心底恐れおののくアルダープを『相思相愛』と面白おかしく称するなど、決定的に人間とは異なる悪魔の一面を見せつけた。
神と悪魔は敵対関係にあるため、女神であるアクアとは犬猿の仲で顔を合わすたびに喧嘩をしている
永い年月を生きた結果、強い破滅願望を抱えており、至高の悪感情を食しながら消滅したいという夢を抱えており、その実現のために日夜金銭を得ようと努力している。
ちなみにその計画は『部下の悪魔たちを配置した難攻不落のダンジョンを作り上げ、最奥でバニル自らが歴戦の冒険者たちを迎え撃ち、激戦の果てに敗れ去った後、その背後にある宝箱を開けスカと書かれた紙切れ一枚の中身を見て呆然とする冒険者たちを見て消滅したい』という悪辣極まりないもの。
夢を叶える資金を貯めるためにウィズの店を手伝っている。だが折角バニルが計上した店の黒字もウィズの呪いじみた商才の無さにより、毎回赤字にされている。回避しようにも実力の拮抗するウィズ相手には見通す能力が通用しないため、回避は困難。
上述のカズマから買い叩いた知的財産権を転売する事で得た莫大な利益も、すかさずウィズが大量のマナタイトを購入したことであっさり使い切られてしまう。
アニメではウィズが大量の携帯用トイレを買い込んだ際、バニル式殺人光線でお仕置きした。