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役人(GuP)の編集履歴2017/03/28 17:43:30 版
編集者:ゼイニク王子
編集内容:概要に追記

「もう君たちは生徒ではない」

概要

CV:景浦大輔

文科省の機関の一つである学園艦教育局の役人。肩書きは「文部科学省学園艦教育局長」。本名は辻廉太

七三分けの髪形に眼鏡を掛けている典型的な官僚の風貌をしている。性格は至って冷静だが、目的のためなら手段を選ばない冷酷な面もあり、平気で約束を破ることも厭わない。ぶっちゃけ、今作の一連の出来事の発端であり、唯一の悪役でもある

文科省の方針に基づいた学園艦の統廃合政策を推し進めている中心人物であり、近年目立った実績が無い、生徒数が年々減っているなどあらゆる理由を付けて学園艦にある学校を廃校に追い込み、それに伴い学園艦を解体することで全体数を減らし、経費の削減を図っている。時にはあまりにも横暴な手段を用いて強引に廃校を強行する姿勢には批判の声も多く上がっており、以前から学園艦解体業者との癒着をはじめ黒い噂が囁かれている。

その一方で、開催を2年後に控えた戦車道世界大会の誘致に向けた国内プロリーグの設立にも関与している模様で、こちらでも人事の不透明さなど色々と黒い噂が絶えない。

初登場はTVアニメ版第9話の生徒会の回想シーンで、彼女達に実績が乏しく生徒が減少している大洗女子学園は今年度限りで廃校となることが決定したことを告げた。その際、「昔は戦車道が盛んだった」と口にしたことにより、角谷杏から戦車道の全国大会で優勝すれば廃校を撤回してほしいと提案されると、それを受け入れて廃校決定を一旦保留することになった。

最後の悪足掻きと思って受け入れたみたいだが、偶然大洗に転校していた西住みほと仲間達のおかげで本当に全国大会で優勝するという奇跡を起こし、大洗女子学園の廃校は撤回された

……かに思われたが、劇場版』で本性を現す…

優勝記念のエキシビションマッチを終え、学園艦に帰艦したみほ達を待っていたのは、封鎖された学園の正門だった。

そこへ役人と共に現れた杏の口から、大洗女子学園の廃校と学園艦の解体が正式に決定したことが告げられる。

杏によると廃校撤回はあくまで口約束であり、文科省は正式な書類が存在しないことをいいことに「検討した結果やっぱり廃校にする」と、杏と交わした約束を平然と反故にして大洗女子学園の廃校を強行決議したばかりか、当初の予定では今年度いっぱいだった廃校の期日を8月31日に前倒しするという非情な決定をした。それだけではなく、文科省は大人しく従わなければ学園艦に住んでいる一般の人々の再就職先を斡旋しないという権力濫用も甚だしい脅しも行ったため、みほ達は退艦を余儀なくされる。

退艦後も杏は一人で再度廃校撤回のために直談判を続けていたが、役人は判例を用いても意に介することなく全く相手にしなかった。

しかし、再び直談判にやって来た杏が、日本戦車道連盟の理事長に自衛官の蝶野亜美、さらには西住流戦車道家元西住しほを味方に付けていたのにはさすがに困惑した様子を浮かべる。

特に文科省からプロリーグ設置委員会の委員長を打診されているしほからは「若手の育成なくして戦車道の発展はない」と指摘を受け、「考えの隔たりが激しいため自分が委員長を引き受けるのは難しい」という旨の発言までされてしまう。

役人は何とかはぐらかせて事を穏便に済ませようとするが、うっかり「(大洗は)まぐれで優勝した」というしほの娘達や大会で大洗に敗れたチーム、そして戦車道そのものに対する侮辱に等しい発言でしほの逆鱗に触れてしまい、さらに状況を悪くしてしまう。

そして、「どうすれば大洗の実力を認めてくれるのか?」というしほの質問に対して困り果てた彼が苦し紛れに口にした「大学強化選手にでも勝てさえすれば…」という言質を杏に付け込まれ、強引に誓約書を書かされた(杏から「口約束は約束では無いそうですからね~?」と念を押されている)ことで、大洗女子学園の廃校撤回を賭けた正式な試合が行われる運びになってしまう。

しかし、役人は黙って見ているわけにもいかず、何が何でも大洗を廃校に追い込もうとあらゆる手を使い、大洗チームは8輌しか保有していないのを知りながら、プロリーグに合わせるという名目で30輌編成での試合を指定した上に連盟で協議中だったカール自走臼砲に急遽使用許可を出させて大学チームに編入した(これには理事長から「オープントップなのに戦車として認めていいのか?」と問い詰められるが、役人は「考え方次第ですよ」と平然と答えている)。

試合形式についても「フラッグ戦」ではなく戦車数の有利不利が如実に顕れる「殲滅戦」を採用した上に大洗チームには前日の夕方まで通達せずに試合の運営も勝手に進めるなど、誰がどう見ても大洗側が一方的に不利な試合にする狡猾さを見せた。(戦車道における試合開催地の選定に関する規定には「試合形式を開催地と共に通達する(準備期間の置き方や殲滅戦とフラッグ戦とでは作戦の立て方も大きく変わってくることを考えれば、開催地と試合形式を同時に伝えなければならないのは明らかである)」「異議申し立てのために24時間の猶予時間を確保する」とあるが、文科省側はこれらの規定に明確に違反しており、もはや「考え方次第」で誤魔化せる範囲を完全に逸脱している。さらに言えば試合直前の援軍である大洗連合の方はともかく、大学選抜にカールが居ることをなかなか気づけなかった描写から「試合に参加する競技車両の内訳の相手チームへの伝達」も怠っている事も推測される。)

もちろん、以上のような仕打ちに晒された大洗チームのみならず、全く無関係であったところからいきなり巻き込まれたと思ったら、客観的に見ても明らかに被害者側である大洗チームを叩き潰す「悪役」に抜擢された上、使い慣れてもいないカールを習熟期間もなしに押し付けられることとなった大学チーム側にとっても非常に迷惑極まりない話であることは言うまでもない。

後述のノベライズ版では、大学選抜側にも殲滅戦であることは試合直前まで伝わっていないことが判明。副官のバミューダ三姉妹は「相手は高校生で8輌しかないのに、少し可哀想」と大洗チームに同情する様子を見せ、隊長の島田愛里寿もこの試合のあまりにも酷い条件には驚いたものの、「試合に可哀想も何もない」と3人を諭している。

だが、そんな彼の思惑はみほの人望の前に崩れ、試合当日には大洗チームを助けるべく高校戦車道の強豪チームから主力選手達が続々と集結し、「短期転校及び私物戦車持ち込み」という形式で試合への参戦を表明したことで大洗連合チームが結成される。予想外の援軍に役人は(自分がやっていることを棚に上げて)すぐさま審判長の亜美に抗議するが、亜美は笑顔で「文句を言えるのは相手チームだけです」と聞き流し(暗に「部外者は黙っていろ」と言っている)、さらに大学チームの隊長である愛里寿が援軍をあっさりと認めたことで、そのまま試合が開始されることとなった。度量の広さも子供に負けている始末である…

そして、肝心の試合は両者激しい死闘の末、勝利をもぎ取ったのは大洗連合チーム

再び起きた奇跡の勝利に会場中が沸き上がる中で唯一人、役人はひどく落ち込んでいる姿を晒していた。

なお、試合終了の際に愛里寿の母で大学戦車道連盟理事長である島田千代はしほに対し「今度はわだかまりの無い試合をしたい」と、暗にわだかまりがあったと不満を漏らしている(千代が試合を了承した段階では殲滅戦であることなどは一切伏せられていた)。

文部科学大臣の署名まで入った正式な誓約書がある以上、独断で約束を反故にすることが出来なくなったため、大洗女子学園の廃校は正式に撤回され、学園艦は無事大洗の港に戻されることになった。

余談

彼の容姿が役職に比してかなり若いことが時折話題になるが、ブルーレイのコメンタリー内で

「帽子(カツラ)を被って(若作りして)いる」と冗談として語られている。

上記のように執拗に大洗を廃校に追い込もうと策謀を巡らせた役人だが、劇場版の時点では何故ああも「大洗を廃校にする」ことにこだわったのか、その理由は劇中では明確には語られなかった(学園艦統廃合の実績作りや契約していたであろう解体業者への義理立てを果たすだけなら他にいくらでも廃校候補の学校はあったはずである)。

が、後に発売されたノベライズでは、劇場版において彼があれだけ大洗廃校にこだわったのは、「大洗を廃校にすることでわずか数カ月の訓練でまったくのド素人から黒森峰を破るまでに成長した大洗の優秀な戦車道選手を全国の学校に分散させ、全国規模で戦車道のレベルアップを図る」という目論見を抱き、尚且つ「強化選手の重点的な育成」という従来の選手育成スタイルへのこだわりを捨て切れず、そのスタイルを崩しかねない大洗(=西住みほの戦車道)の存在を危険視した上層部からの命令であったことが判明する。

これに対し、役人は当初杏との約束を守るために廃校の撤回を通そうと食い下がっていたが、結局は上層部に押し切られ、しかも責任を自分一人に背負わされる形で大洗廃校のために動かざるを得なかったことが語られた。

劇中では徹底した悪役として描かれていた彼だが、実は舞台裏ではけっこう苦労していたようだ…。

しかし、しほや杏にしてやられた直後には「この程度で負けを認めていては魑魅魍魎跋扈する霞が関では生き延びられない」「ここは大人しく引っ込んで、次の隙を狙う爪を研ぐ」など、度量の狭さや傲慢さは隠し切れていない。

前述したように殲滅戦であることを試合直前まで大学選抜側にすら伏せており、一方的に悪役にされかかった彼女らを困惑させるなど、映画版よりも一層悪辣さが増している節もある。

もっとも、対大学選抜戦の頃にはむしろ楽しんでいる素振りすら見せていたので、単純に上層部の後ろ盾を得てタガが外れた部分も少なからずあったのだろうが。

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