概要
エンガの所属するアースガイドの指導者で、丁寧な物腰でヒツギとプレイヤーを出迎えた。特にエンガとは親友も同然の間柄であり、自己により両親を失ったエンガを勧誘したことから繋がりが強い。
超常現象の対応のみならず世界各地の紛争解決などにも裏からかかわっており、近年台頭してきたマザー・クラスタに対しても「エーテルを統べているため核ミサイルの権限も奪える」と警戒を強め、アークス側と秘密裏に協力してきていた。
注意:以下PSO2・EP4の重大なネタバレが含まれます!
EP4-7 母なる願い
月面のマザー・クラスタ本部にて、因子に取り込まれダークファルス化したマザーを浄化しアルを救出し安堵する一行。
そこに突然アーデムが現れ、マザーを殺害し分解、自身に取り込んだ。
「我が事成れり」とばかりに微笑む彼は、得意げに語り始めた。自身がはるか昔から地球の文明の進化に関わり表から裏から民衆を知識面で誘導してきたこと、それぞれの時代により姿かたちを変え、違う名前を名乗り続けてきたこと、そして・・・エーテルという新素材を見ても新たなる文明への一歩を踏み出さない地球を憂えていることを語った。彼は自らの腹心、オフィエルをマザー・クラスタにスパイとして送り込み、エーテル技術の根源であるマザーの知識と能力を奪うチャンスをうかがっていたのであった。
そこへライダーキックで割り込むファレグ。魔人と呼ばれる彼女に対してもアーデムは互角に渡り合ってみせた(彼のエーテル具現化能力はサーベルと最大5体まで出せる己の分身)。
「彼女が出てきちゃまともに話せない」とオフィエルと共にいずこかへと去ったアーデム。組織の正体を知り慟哭するエンガを残して。
EP4-8 壊れた進化
マザーを取り込んだ後、魔術でアースガイド本部に帰還。そこへ現れたアースガイドの人間をマザーの力でエーテルを送り込み、自身のイメージにある存在へと強制的に進化させる。しかし進化に耐え切れず部下は絶命。以後、アーデムは次々とラスベガス支部の人間たちを幻創種へと変貌させていった。進化に耐えて生きている者もいたが、アーデムによればこの姿は進化に失敗したものだという。
この悪魔の所業ともいえる傲慢なる行為にはファレグもはっきりと嫌悪感を露わにし、腹心であるオフィエルでさえも驚愕を禁じえなかった。
更に彼は人間のみならず地球そのものまで変えようと画策。膨大なエーテルを用いて地球に「楽園」を顕現させようとしていた。エンガとファレグの推測によれば、アーデムの目的は人類を楽園に住まうにふさわしい存在へと創り変え、地球を「神」によって統治させるというものだった。
EP4-8 世界終焉の具現
アースガイド本部の地下、世界の中心へと至る場所でアーデムは「神」=デウスを降臨させる儀式を行っていた。未だに争いを続ける人類を見て未来に絶望し、戦争を無くすべく行動を起こしたという。この「戦争を無くす」というのはオフィエルと共通しているため手を組んだと思われる。
そこへ現れたプレイヤー一行と死闘の末追い詰められるが、アーデムは始めから自らの肉体を犠牲に「神」を呼び込むつもりでいた。アーデムによれば「神の呪いを受け永い時を生きている自分は器に相応しい」とのこと。膨大なエーテルと自らの肉体を代償にアーデムは「神」を降臨させ、以下の形態へと変貌する。
デウス・ヒューナス
アーデムによって具現した幻創造神。地球のみならず宇宙までを生み出した造物主であり、その権限はエーテルを操ってヒツギたちの具現武装を封じ、プレイヤーをアークスシップごとの元の次元へと強制送還させてしまうほど。邪魔者を排除した後、地球を糧に宇宙を創り直し、新たな人類による歴史を誕生させようとする。しかしデウスの内部に潜んでいたマザーの力によってエーテルは復活。プレイヤーもマザー、アル、シエラの3人の力によって戦場へ帰還。デウスはその権限を封じられ最後の一戦を繰り広げる。
ヒツギの一撃によって膝を突き、沈黙。「理解できぬ。このままでは人は滅ぶ。なのになぜ拒む?」と疑問を呈し、ヒツギから「人は未来に向かって歩いて行ける。だから見守っていてほしい」と「ヒツギの意志」をぶつけられ、今一度人類を信じ「任せる」と言い残してあるべき場所へと帰っていった。
結末
「神」は去り、アーデムは解放されたが肉体は消滅寸前となっていた。最期の最期にエンガと和解し、「お前を打ち破ったオレたちを信じろ。後は任せとけ」と告げられ、人の可能性を信じ満足した様子で消滅していった。
なお、アーデムが残したエーテルと数万年にも及ぶ絶望が結びつき「神」を幾度となく具現化させるという。こちらは緊急クエスト「新世を成す幻創の造神」に登場する。絶望が強く反映されているためより強大な力と破壊の意志とを持つ存在になっている。
余談
地球の文明を「新たなる進化が必要だから」という自分の都合だけで強制的に進化させようとする、かつての楽園を再び地球に生み出そうとする、人類を強引に異常進化させようとするなど、その所業からFGOのマスターも兼任しているアークスたちからは容赦なく「人類悪」認定されている。(ちなみに今のところその在り方からナンバリングは「憐憫のビーストⅠ」か「回帰のビーストⅡ」だと仮定されている)