概要
高木彬光の小説に出てくる探偵。
初登場は高木のデビュー作でもある『刺青殺人事件』。
人物像
本職は東京大学医学部法医学教室助教授(その後、教授職を務め退官)。1920年(大正9年)9月25日生まれ。血液型はO型。
長身(5尺6寸、約169センチと昭和初期にしては高め)の美男子。
6カ国語(英・独・仏・露・ギリシア・ラテン)に長け、学生時代に発表した論文により「神津の前に神津なく、神津の後に神津なし」と評された天才。ピアノの腕前もプロ級。
東京府立第四中学校から第一高等学校理科乙類に入学。その後、東京大学医学部に入学、従軍して外地にいたが帰国し、大学に戻った。
気品と英知溢れる穏やかな好青年で、悪を憎む熱血漢な部分も秘めている。
物腰柔らかな白馬の王子様タイプであり、元祖美青年探偵。ワトソン役の松下研三にも優しく、警察からも信頼されている。
その緻密な論理から「推理機械」と呼ばれることも。
松下研三によると、学生時代に経験した悲恋の影響から女性と恋愛関係になる事を意図的に避けており、学問と探偵の世界に没頭するのはその一端であるという。しかし、本人が2代目ワトソン役の清水香織に語った所では、松下が知らないだけでかつて結婚していた時期があったとの事。それがいつの事で相手は誰で、どうして別れたのかは永遠の謎である。
本業が多忙になったことで2度ほど探偵業からの引退を宣言しているが、1度目は轢き逃げにあった事で、2度目は神津自身が犯人のターゲットになった事で、引退を撤回する羽目に陥っている。
江戸川乱歩の明智小五郎、横溝正史の金田一耕助と並んで「日本三大名探偵」と称されているが、神津は他の二人に比べて影が薄い。
これはあまり映像化されておらず、神津の性格にアクがないためと考えられる。
本名で解決する事件の他、「墨野隴人」と名乗り5つの事件を解決している。
今まで演じた俳優
明智小五郎や金田一耕助に比べて映像化回数は少ないが、何度か映像化されている。
メディアにより性格や時代が少々変わっている。
河崎保、津川雅彦、近藤正臣、村上弘明、片岡愛之助