ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

獣の槍の編集履歴

2011-03-20 16:01:34 バージョン

獣の槍

うしおととら』に登場する武器。

使用者の魂を糧にあらゆる妖怪を討ち滅ぼす退魔の霊槍。

白面の者を唯一貫ける妖器物とされ、物語でも重要な位置を占める武器である。


誕生

今から二千三百年前の春秋・戦国期の中国大陸、刀剣の匠の家に生まれた兄妹は絶望の底にいた。白面の者に精魂込めて作った神剣を折られ、国を滅ぼされ、両親も殺されてしまったのだ。しばらくすると、兄は傍らにいた少年に修行先で聞いた逸話を口にする。それは、乙女の身が捧げられて造られた“鐘”が万里に澄んだ音を響かせたというもの。直後、二人の気付かぬ陰から聞いていた妹が、炉に身を捧げた。「よい剣をつくってくださいましね。」と最期の言葉を残して。

絶望と悲しみの中、その鉄塊から兄は“鬼”となって剣を鍛え始めた。しばらくすると兄自身の肉体も剣の柄として変化(へんげ)し、神剣となるはずだった剣に、兄が持つ白面への底知れぬ怨念と憎悪が取り憑き、一本の“槍”が出来上がった。

そうして出来た“獣の槍”は意思を持ち、どんなに妖(バケモノ)を切り刻んでも刃こぼれせず、錆びもしない“妖器物”となる。誕生後は獣の槍単体で白面の者を求めて、見境無く大陸の妖怪を殺し回っていたが、妖怪達が団結・変化した赤い織布によって、深山に長く封印される。時を経て、一人の人間によって再び解き放たれた後は、様々な人間たちの手を経て現在に至る。


特性

獣の槍は意思を持ち使用者を選ぶ。槍に選ばれた者が手にして戦うと槍は使用者に囁きかけ、魂と引き換えに強大な戦闘力を与える。

頭から空中の妖気を吸収して髪の毛が伸びた外見となり使用者は妖怪と同質の存在となる。

この状態になると人間を遥かに超えた身体能力や生命力、再生力を発揮する。

具体的には岩盤から崩れ落ちてきた何メートルはあろうかという巨石を支えるだけの筋力。

人間の目では捉えることができない程の高速で動く妖怪を捉え打ち合えるだけの身体速度。

身体の半分が炭化したり、無数の妖怪の身体を砕きビル群をまとめてなぎ払う威力を持つ白面の尾の一撃を食らっても戦闘継続可能な耐久力と生命力。

体中を串刺しにされても瞬時に回復する再生力が得られる。

また獣の槍を使い続けた結果槍が発動していない生身の状態でも同年代の人間の約8倍の身体能力が得られる。

しかし槍を使用し続けると魂が削られていき、次第に外見が異形へと近づいていく。そして魂を完全に削られた者はどうなってしまうのか、それは物語後半で明らかになる。


獣の槍は一撃でも妖怪には致命傷となる程の威力を誇る。

うしおととらに出てくる妖怪たちは普通の人間とは比較にならない程強力な力を持っている。生命力も同様で人間にとっての致命傷も妖怪には深刻なダメージにはならない。

それどころかその程度の傷なら少し時間があれがすぐに回復してしまうのである。

とら曰く妖怪はもっと「ボロボロのグチャグチャ」にしないと滅ぼせない。しかし獣の槍はそれをたった一撃で達成してしまうからこそ妖怪にとって脅威な武器なのだという。

実際物語中強力な力を持つ白面の者とその眷属以外は獣の槍に貫かれて一撃で滅びなかった妖怪はいない。


獣の槍は人間を貫いても一切傷を負わせない特性を持っている。このため人に取り憑いた妖怪を人間ごと貫き妖怪だけを退治するといった使い方もできる。

逆に人間相手の戦いでは刃でダメージを与えられないので柄や石突きで殴るしか戦う術がないという欠点もある。

他にも妖怪が作り出す結界や亜空間を切り裂く能力もある。これのおかげで人間を自分の世界へ引きずり込んだり、閉じ込めるタイプの妖怪でも優位に戦える。


槍は妖怪の悪意に反応し瞬時に所有者に知らせる。

逆にいえば妖怪でも悪意がなければ槍は反応しない。また所有者が呼べば槍は所有者に向かって飛び、所有者が危険に陥ると槍自らが動いて所有者を守る。


刃の根元に巻かれているボロボロの赤布はかつて妖怪たちによって封印されたときの封印の一部であり、完全でなくとも槍を封じる力が残っている。

この赤布を取り除けば獣の槍の威力は増すが、削られる魂の量も増えてしまう。

物語中二度この封印を破るシーンがある。一回目は物語の中盤、悪神・オヤウカムイに敗北した後、赤布の一部を取り除いて力を増してから再戦して相手を真っ二つして滅ぼした。

二回目は白面の者との最終決戦にて一度槍を粉砕され、とらの身体を通じて再生したのち覚悟を決めて赤布を全て取り除き槍の力を完全に解放した。

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました