自分に言い聞かせ、戒め、高みを目指そうとする事。
言葉にすると簡潔だが、その実践には様々な方法があり、身も蓋も無い事を言ってしまえば解法も正解も、そして終わりも無い。
「自己啓発」自体は決して悪い行いではないのだが、世の中にはこの言葉を隠れ蓑に洗脳したり、それほどでなくとも自分に都合良く解釈して、その解釈を他者に押し付ける者がいる(そういう者は、そもそも押し付けている時点で自己啓発ではないことを理解していないので始末が悪い)。
一例としては、社員に「自己啓発のための活動時間」などと称してサービス残業を強いる企業が最も分かりやすい例だろう。
事実、社員の過労自殺で問題となった某大手広告代理店でもサービス残業隠しにこの言葉を用いており、日本社会における「自己啓発」という言葉は、本来の高潔でストイックな意味から逸脱した「良くないもの」あるいは「使い勝手の良い方便」というイメージが先行しているため、一種の風評被害の状態にあるといえる。