自爆テロ
じばくてろ
犯人も死亡することを前提としたテロ行為のこと。
由来
「自爆テロ」は英語の「suicide terrorism」(自殺テロ)に相当するが、イスラム過激派の自爆攻撃は日本軍の神風特攻隊(神風)からヒントを得たものであり、和英辞書や英語圏の研究論文・メディアなどでは「kamikaze」と称されたりもする。
イスラムの神風戦術の初期例としては、「神の党」(ヒズボラ)によるジハード(努力・自爆攻撃)が有名。
戦争としての自爆テロ
カミカゼ(神風, kamikaze)が自殺攻撃を指すのは、辞書の定義でも研究論文等でも共通している。
とはいえ、
- 狭義の「特攻」:神風特攻隊による攻撃。「軍隊が軍隊(軍事目標)に」行う、軍事作戦内の自殺攻撃。
- 自爆テロ:テロリストが(民間をも含めた)目標に対して行う自殺攻撃。
といった違いがある。そのためナチスドイツのエルベ特攻隊に比べると、自爆テロがカミカゼと呼ばれない例も無くはない。
ただしイスラム過激派やその指導者たちは、自殺攻撃・自爆テロを、異教徒や凶暴な敵に対する戦争(ジハード)と見なしている。
- 例:「神の党」
「神の党」の指導者ハサン・ナスララは、2000年5月にイスラエル軍がレバノンから撤退した後に
>イスラエルは核兵器や重兵器を所有しているかもしれないが、神から見ればクモの巣より脆い。
と述べた。このような発言と戦闘方法は、オサマ・ビン・ラディンも行っている。
特に大日本帝国の場合、徳富蘇峰などのプロパガンディストが「勝利の死」を主張して、戦争や自殺攻撃を推進していたため、この点でも自爆テロと比較されやすい。
>恐れを知らぬ勇敢なイスラムの若者が、アルコバールを爆破して、十字軍の軍隊は砂塵と消えた。死の恐怖によって脅されれば、彼らはこう答える。「私の死は勝利だ」と。
(オサマ・ビン・ラディンの発言)