意味
「四面みな楚の歌」とあるように、敵に囲まれてどうしようもない状態のこと。または反対者ばかりの意。
史記・項羽本紀より
漢軍が優勢になってきた。項羽※1は垓下(がいか)※2で砦を築いていたが包囲された。
夜が明けるころ四面の漢軍が盛んに楚※3の歌をうたうのが聞こえ、項羽や砦の中の兵士はそれを聞い驚き「(囲んでいる漢軍の中に)なぜ楚の人がこんなに大勢いるというのか、漢は既に楚を占領してしまったのか」とつぶやき、絶望したという。(ちなみにこれは漢軍の心理作戦である)。
そのあともエピソードが続くのだが、最後には項羽は自分で首をきり自殺している。
※1秦末期の楚の武将
※2現在でいうと安徽省蚌埠市固鎮県にあたる
※3国の名前