骨嵬
くがい
概要 性能 来歴
強大な力を呼び出す事が出来る「餓沙羅の舞」を踊ることを許された、「嵬(またはインヴィテイター)」だけが操縦できる巨大な鎧人形。
シンボルでは「オリジナル」と呼ばれる。
作中では朱天と、克天の2機が登場した。
その強靭な鎧は現代兵器を用いても完全破壊する事は出来ず、メタルフェイクの火器をまともに食らっても片腕が吹き飛ぶだけで健在だった。(小説場では劣化していたこともあり鎧は破壊されていた)
直後ジャンプ一回で間を詰める俊敏性を見せつけ、対戦車戦を想定している筈のメタルフェイクの四肢を片手で粉砕。
平安時代以前のオーパーツ>>>現代のロボット兵器という異例の結果を残す。
しかし過ぎた力はやがて乗り手である嵬たちを暴力装置として扱い人間性を奪う。そして嵬を司る一族も時の権力を利用し、また利用されて幾つもの悲劇を繰り返してきた。
やがて戦乱期が治まるとともに、暴力装置として道を違えた嵬の一族は、骨嵬と一族の地の秘密を隠し、普通の人として生きることを選択して歴史の舞台から姿を消す。
飛ぶ鳥は落ちて、走狗は煮られる。
しかし…
内約
腹部にコックピットが存在し、嵬はその中で骨嵬を操縦する。平安時代ではこれを武具として使用し、現代におけるパワードアーマーとして用いていた。ただしこれを使用できる嵬の安定供給ができないため、兵器として使う場合は運用方法に欠点があった。
動力は不明。何百年、何千年と豪和一族が持つ倉の奥底で待機し続けたのだから生物的エネルギーが供給ではないだろう。とは云えども映像を見る限り人工筋肉で動いているのは確かなので、完全に否定はできない。
搭乗する際に嵬は「餓沙羅の舞」を踊る。一見不要に思えるこの所作の中には隠されたある一定のステップがあるが、恐らく※反閇の一種として伝わったものであろう。このステップは機動シークエンスとして作用し、劇中は床面から骨嵬の人工筋肉にリズム伝わり、甲冑の下で筋肉が脈を打ち同調を開始する描写がある。
※へんばい、へんべ。陰陽道における呪術で、方角に住む魔物を祓うために四方を踏みながら呪文を唱える。一連の動作は実際の舞にも輸入されている。詳しくは京極夏彦の魍魎の匣等を読むといい
その後の発展。
豪和総研はこの骨嵬を解析し(企業シンボルは別地域で発掘された不完全な断片を解析)、人工筋肉の開発と培養に完全ではないものの成功し(豪和での名称はマイル1、シンボルでの名称は不明)、模倣品である二足歩行兵器である戦術甲冑(TA)とメタル・フェイク(MF)を完成させた。
また、この人工筋肉から生成された液体から一種の強壮剤を作ることにも成功し、TA及びMFの搭乗者のポテンシャルを上げるために使用された。しかし、元々嵬の適性のあるユウシロウやミハルは戦闘中も自我と理性を何とか保てたが、新型機の試験の際に普通の自衛官に実験的に投与した結果、過剰に膨れ上がった闘争本能を抑えきれずに暴走した。
どう転ぶにせよ人の手に余るシロモノにはかわりなかった。
正体、そして裏話…
その正体は謎の知的生命体が作り上げたコンピューター「ガサラキ」によって齎された神器だった。
進化監視用のトレーサーとされた個体(嵬またはインヴィテイター)からの情報を伝達する記録装置の一つ。
実はこの話には若干紹介しておきたいことがある。
装甲騎兵ボトムズにおける外伝作品、はままさのり著の青の騎士ベルゼルガ物語に登場する最期の敵にしてボトムズ界の黒歴史レグジオネータである。
レグジオネータとは安い弱い多いATを逸脱した性能を誇るベルゼルガ物語の最終盤に登場するトンデモメカである。ボトムズの世界の根幹を成すアストラギウス銀河の惑星メルキアの5000年前の地層から発見された。腕一本全力で振り回しただけで雷が起りATが何百機も撃墜されるという空気読めよな機体である。
しかし、このレグジオネータを解析する中で、AT技術の根幹をなすマッスルシリンダーが作られ、やがて主役が乗ることになる機体が生まれるのである。
過去のトンデモねーオーパーツマッスィーン
(レグジオネータ)(骨嵬)
↓解析
ロボの動力になる人工筋肉
(マッスルシリンダー)(マイル1)
↓発展
それなりに使える安価な(?)機動兵器
(アーマード・トルーパー)(タクティカル・アーマー)
↓搭乗者
無口な青年と弄られまくった女
(キリコとフィアナ)(ユウシロウとミハル)
※当然ながら、監督繋がりの妄想である。
・・・ちなみに現在は青ベルはボトムズ世界の正史ではないとされているので信憑性は皆無かもしれない。