つまらない人間を抹殺する。
概要
大槻ケンヂの小説家としての処女作となる作品。
2007年にはガガガ文庫より外伝が出版される。原田宇陀児が3作に及ぶシリーズを執筆した。
誘流メグマ祈呪術という、人を発狂させる祈祷術を会得できる宗教『オモイデ教』に入信した主人公が、自身に敵対する人間や他の宗教団体と戦いを繰り広げていく物語。
類似する要素を含む作品にLeafによるアダルトゲーム『雫』が存在し、雫は制作にあたってこの作品を元ネタの一つにしたと言われている。
主な登場人物
オモイデ教
ジロー(八尾二郎)
主人公。他人と関わることが苦手で学校でも浮いてしまっている少年。
クラスメートの少女『なつみ』に密かに想いを寄せていたが、ある時彼女が『オモイデ教』の信者として目の前に現れたことで、彼女と共にオモイデ教の狂気が巻き起こす抗争に入り込んでいくこととなる。
なつみさん(奈津美)
ジローのクラスメート。彼と同じく周囲から浮いている不思議系少女。
教師との恋愛の末に捨てられたことで精神を病み、学校から姿を消してしまうが、後にオモイデ教の信者となってジローと再会し、彼に入信を勧める。
人の精神を破壊できる『メグマ』なる術を持っているという。
中間
ヒッピーのような時代錯誤なスタイルの大阪青年。オモイデ教のムードメーカーでジローの兄弟子的存在でどこか憎めない人物。
芸術大学時代にやり場のない怒りを発散するため、ノイズバンド自分BOXを結成。クラスメイトのゾンを無理やり引き入れて過激なパフォーマンスを繰り返し、関西で名を馳せるようになる。
やがてゾンの生い立ちを知り、彼を救うためにオモイデ教に入信することとなった。
義和尊神教
拝み屋ジョー(桜月常逸)
義和尊神教の教祖。物乞いのような恰好をした青年。
撮列重蔵の相談役で、国紅宙会の障害となる術者を始末する密命を受けている。
ゾン
強大な「メグマ波」を操る術者で本名不詳の美青年。
かつて中間のクラスメイトであり自分BOXのボーカリストだった。
A教の幹部である後継人の性的虐待により、心神喪失となる。そのため普段は死人の様で、いつしかゾンビのゾンと呼ばれるようになるが、ギグになると自己を開放するようなパフォーマンスを繰り広げる。
右翼団体国紅宙会特務部隊『桜の光』
撮列重蔵
民自党元総裁で、優秀な学者でもる。偶然「メグマ波」を発見したことから「メグマ波」を操作する研究を隠蔽し、極左殲滅の為にその力を行使するため国紅宙会を設立する。