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早良親王の編集履歴

2018-03-27 00:03:22 バージョン

早良親王

さわらしんのう

奈良時代末期の皇族、追称は崇道天皇。御霊信仰で祀られる御霊の筆頭として崇敬され、日本三大怨霊を上回る別格の怨霊ともされる。

奈良時代末期の皇族。追称は崇道天皇であるが、皇位継承をしていないため歴代天皇には数えられていない。

天平勝宝2年(750年)?~延暦4年9月28日(785年11月8日)。


生涯

天平宝字5年(761年)に11歳で出家して東大寺に入り、神護景雲2年(768年)には大安寺東院に住む。

宝亀元年(770年)に父の白壁王(光仁天皇)が即位すると、親王禅師と呼ばれ東大寺造営や寺務に携わり、南都寺院において力を持つようになった。

天応元年(781年)に同母兄の山部親王(桓武天皇)が即位すると、光仁天皇の勧めによって還俗し、皇太弟として立太子された。


桓武天皇は延暦3年(784年)11月11日に平城京から長岡京へ遷都、延暦4年(785年)正月に宮殿で新年の儀式を行い、同年8月に伊勢の斎宮となる朝原内親王を見送りに平城旧宮へ行幸したひと月後の9月23日夜に「藤原種継暗殺事件」が起こる。

早良親王も事件に連座したとして廃太子され、9月28日には乙訓寺に幽閉されて、淡路国への流罪が決まった。

朝廷から飲食を停止されるものの10日余り耐え、淡路国に配流される途中、河内国高瀬橋付近で憤死したとされる。

桓武天皇は、早良親王の亡骸をそのまま淡路国に運ばせて埋葬させた。


実際に種継暗殺に早良親王が関与していたかは不明である。


11月に桓武天皇の親王である安殿親王が立太子する。


没後

延暦5年(786年)に桓武天皇妃藤原旅子の母・諸姉が死去する。この頃に安殿親王が発病したとされる。

延暦7年(788)5月に藤原旅子が、翌月に後宮重鎮の皇后宮大夫であった石川名足が死去すると、7月には霧島山が噴火した。

延暦8年(789年)には早良親王と桓武天皇の生母である皇太后高野新笠が崩御する。

延暦9年には桓武天皇の皇后藤原乙牟漏が病死する。

その後も高津内親王の生母である坂上又子の病死が続き、さらには地震、日照りによる飢饉、疫病の大流行、洪水伊勢神宮正殿の放火など様々な変事が相次いだ。


延暦11年(792年)年に安殿親王の病気の原因を陰陽寮に占わせたところ「早良親王の怨霊によるもの」であると出たため、早良親王の御霊を鎮めるために幾度か鎮魂の儀式が執り行われた。

延暦12年(793年)年正月14日、桓武天皇は、30人の僧を宮中に参内させ薬師経を読ませて、早良親王に鎮謝すると共に、体調不良の続く安殿皇太子の健康を祈願している。


延暦12年(793年)8月、10月、延暦13年(794年)1月、6月、9月と長岡京で立て続けに地震が起こり、射場に怪異現象が出現したことから、長岡京造営から僅か10年後の延暦13年(794年)10月22日に桓武天皇は平安京へ遷都し、11月8日には山背国を山城国に改名すると詔を下した。


延暦16年(797年)8月に平安京で地震が起き、延暦19年(800年)3月に富士山が噴火すると、7月には早良親王の怨霊を恐れ崇道天皇と追称され、淡路国から大和国に移葬された。その場所は奈良市八島町の崇道天皇陵に比定されている。


延暦24年(805年)4月、早良親王を慰霊するために、諸国に小倉を建てて正税40束を納めさせ、あわせて国忌と奉幣の例に加えることが命じられたとある。『日本後記』「延暦二十四年四月甲辰条」には怨霊に謝するためであると記されており、これが日本の史料上に「怨霊」という言葉が登場した最初の記述とされている。


大同元年(806年)、日本で初めて彼岸会が行われた。このとき崇道天皇のために諸国の国分寺の僧に命じて「七日金剛般若経を読まわしむ」と『日本後紀』に記述されている。


貞観5年(863年)、神泉苑で御霊会が行われ、祟道天皇は「御霊信仰」で祀られる御霊の筆頭として、現在まで畏敬の念を持って崇められている。


一方で、都を廃都させるほどの被害をもたらした怨霊は早良親王のみであり、国家・社会全体にもたらした影響の大きさから早良親王は日本三大怨霊を上回る最大・最強の怨霊ともされる。


関連タグ

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