概要
人間が没した後に、その人物を神として祀る信仰形態の一つである。
大きく分けると2つ例があり、
『生前にこの世に恨みを残して没した人物が、祟りを引き起こすことを恐れ、これを鎮めるために祀るもの』
『生前に優れた業績を残した人物を、死後に神として祀ることでその業績を後世に伝えようとするもの』
とがある。
代表的な例として、
前者は
『崇徳天皇』
後者は
が挙げられる。
近代においては、明治維新以降の戦没者を祀る靖国神社や護国神社もこうした信仰形態の延長上に設置された神社である。
また、生きている人間を神とする場合は、日本では生神、現人神と呼ぶ。
信仰の展開
神格化ののち、本地仏をあてられたり、その周囲の人々も連鎖的に神格化される事もある。天満大自在天神信仰においては道真は十一面観音の化身とされ、さらに家族や家臣も神として祀られている。
日本以外における例
- 関聖帝君(関羽)
- 桓侯大帝(張飛)
- ガイウス・ユリウス・カエサル
- アウグストゥス
- 釈迦如来(ゴータマ・シッダールタ)……厳密には神ではなく仏だが、功績から死後に祀られた点は同様。
- その他仏教の如来・菩薩……同上。