概要
警視庁副総監。権力に固執する典型的官僚。しかしサイバーセキュリティ対策本部の発足に携わったりと警察組織の改革にも意欲的に取り組んでおり野心家の一面も見せる。
シーズン15の第1話で元法務省の冠城は一度広報課に配属させたが、警察庁長官官房付の峯秋の頼みで特命係に配属させた。シーズン15第10話では和合市長に四方田総監が殺されるという結果を招き峯秋が自身の部屋に来たときには「私は常にサイバーセキュリティに積極的に取り組んできた!」と自身がとがめられていると思い込んでいる結果このような発言で怒号を飛ばした。そして「私は君をとがめるつもりはないよ。」といわれ、さらに「どうやら君が警視総監になることはないようだ…実はぜひ次期警視総監に推薦したい人物がいるんだが、どうかね?僕のいうことを受け入れてくれるかね?ん?」と笑顔で確認をした。シーズン15の第11話で娘の里奈が目撃者となった殺人事件以降、特命係を警視庁の負の遺産として危険視するようになり、自身の政敵の峯秋もろとも葬り去ろうとさまざまな陰謀を考えている。
シーズン16の第2話で特命係か平井事件の捜査に参加した際には、内村と中園を呼び出し「とにかく君は命令した!そして君は部下に徹底した」と2人に責任を押し付けた。神奈川県警本部長の頃はカルト教団の一斉摘発にも関わり順調に出世してきた。シーズン16の第6話では杉下に政治家との怪しい関係があったか問われると高笑いしながら「警察が政治家と関係を持つことはない、ましてやそのようなことをした証拠はどこにもない。君たちの上司の甲斐さんにもそう言っておいてくれ!」と言い残し、ネクタイを直してそのまま歩き去っていく。
シーズン16の第10話では犯人を早く射殺するよう指示するが、その事件のすべての元凶が政治家の有馬審議官であることがわかると、手のひらを返し、「有馬審議官…少しお話を伺わしてもらったほうが…よろしいようですね…!」と訊ね、その直後有馬審議官は連行される、このことを峯秋からは「相変わらず身の振り方がお上手ですね…。」と皮肉って言われるが自身は「さて?なんのことでしょう?失礼。」と言ってごまかしながらその場を後にする。このように順調に出世してきただけでなく、自分へのデメリットもうまく帳消しする術も持ち合わせている。
しかしその反面、自宅に脅迫状が送られたりしたこともあり家族仲は良好ではない。妻は療養をするようになり、里奈にも妻の旧姓を名乗らせるなどの気苦労もある。後にシーズン16の第12話にて過去に神奈川県警本部長時代だった頃に上層部の指示により性的暴行被害を受けた女性の訴えの承認を断念したことが判明。この結果、その女性は家に火を付けて自殺、そしてその女性の母親が衣笠家の家政婦であった、彼女は衣笠家付近で彼の妻と初めて会い娘はあなたのせいで死にましたと旦那さんに伝えてくださいと言った。そして脅迫文についてだが、送っていたのはなんと衣笠の妻だった。
しかし、結果的に自分が送った脅迫文で彼女は体調を崩し療養することとなり、そこから上述の被害者の母親が衣笠家の家政婦をするようになった。なお、衣笠の妻も過去に性的暴行を受けており、その恐怖は一生忘れられないと言うことを右京に話した。衣笠自身は脅迫文を送ったのが妻だということを娘には言わないでくれと右京に頼み、右京自身はもちろん言いませんと衣笠の頼みを承諾した。
ただ、その家族のためとはいえ事件を二度も揉み消した事実は変わらず、結果として妻子ともに不信感を抱かれ、かつて以上にギクシャクした仲となってしまった。その後シーズン16の最終回にて女性記者転落事件の容疑者6人のうちの一人となるが、最終的には青木が傘で記者を突いて落としたことを思い出し、彼が犯人だと判明する。だが、青木がこのような行動を起こしたのはマスコミ嫌いな自分を慮っての事だと解釈し、大河内に頼み込み処分を特命係異動という比較的軽い処分に留める。
ちなみに青木の父親とは竹馬の友の間柄、彼が警視庁に配属されたのは衣笠のコネがあったと言われている。余談だが衣笠と中園参事官を演じている小野了は生年月日が同じで1959年10月2日である。
突然の大杉氏の訃報
演じていた大杉漣が2018年2月21日に急性心不全で逝去してしまったため、今後の登場は絶望的かと思われたが、2018年3月中に杉本哲太が衣笠藤治役を引き継ぐことになった。大杉漣は2018年2月中旬に相棒16最終回の撮影に参加、しかし撮り終えていたのは一部のシーンだったため、同局は検討し直した結果台本通りに代役で撮り直す事を決定した。
相棒16最終回予告で大きな眼鏡とオールバックの髪型というおなじみのビジュアルで登場。その姿はまさしく衣笠藤z――
……誰だお前!? 演者が14歳年下の杉本に変わったため見た目の若返りはお許しください。一人称や二人称は大杉漣が演じていた頃は私のほうが基本だったが、杉本哲太が演じる最終話では僕のほうが基本となっている。(大杉漣が演じていた頃は私とよく言っていたが、僕と言ったのは劇中で1回のみ。逆に杉本哲太が演じるようになったシーズン16の最終話では僕とよく言っている、私と言ったのは1回のみ)
余談
シーズン15の最終回では内村に甘いものは脳の活性化につながるという理由でまんじゅうを進めたが、内村が彼の話に集中するあまりなかなか食べださなかったので「何?君?僕の故郷のまんじゅうが食べられないの?」と疑問を投げかけていた。