演:石坂浩二
概要
警察庁次長で、シーズン11から登場した現在の杉下の部下甲斐享の父親である。息子と同様、彼もシーズン11からの登場である。息子の享が警察に入った事を快く思っておらず、刑事に昇進したばかりの享に"親孝行"を理由に警察を辞めるよう電話をしてきた事もあった。享とは大学卒業後に家を出てから、Season12の最終回で事件が起きた際、顔を合わせて話をするまで、12年間会って直接話をしていなかった(上記のように電話では会話をしている)。
香港の領事館での事件関連で杉下と話をした際、杉下から息子の享を特命係に配属するよう頼まれた。当初は難色を示していたが、杉下の部下になった者が高確率ですぐに警察を辞めているという話を知っていたため、享を辞めさせるためこれを承諾した。
右京に対しては前記の香港の領事館での事件関連で会談した時が初対面で、その時は右京のスタンドプレーに対して一定の評価を与えていた。しかし、後々自身が構図を作った天下りの仕組みを右京と享に潰されてしまうなど、そのスタンドプレーのせいで痛い目を見る事になる。
基本的に政府や警察機構の体裁を取り繕うことに重きを置いる。だが、それを徹底するあまりに海外で誘拐された邦人を見殺しにするような形になってしまった事もあった。しかし、当人もそれを徹底する以上覚悟は持っており、一度自身が誘拐された際には警察による救出を信じて身代金による交渉や命乞いは一切頼もうとしなかった。
息子:享との関係は冷え切っているが、親子の絆が全くなくなったわけではない。
たとえば、享が「父と同じく警察に行くのを避けるために就職活動をし、結果内定が決まったにもかかわらず、警察官への憧れの強さを捨てきれずに内定を蹴ってまで警察官になった」ということを右京から聞かされた際には、驚きながらも笑いながら嬉しそうな表情を浮かべていたほか、享が銃撃されることを承知の上で犯人が立てこもっていた住宅へ赴いた際には非常に気を揉んでいたとのこと。対する享も父親のことを嫌ってはいるものの、面と向かって悪く言われることは良しとしておらず、父親を侮辱した人物を殴り飛ばしたこともある。
また、Season17の初回で衣笠副総監と青木の処遇(衣笠が快く思っていなかった週刊誌のジャーナリスト風間楓子を咄嗟にエスカレーターから突き落とした事が明るみに出て、あくまで過失傷害の責任を取らせる形で特命係に送り込んだ)について話をしていた際、彼が息子同然に可愛がっている青木を「あいつは出来がわるい。頭は悪くはないが、どうしようもない出来損ないだ」と評した際、そんな衣笠に思うところがあったのか、「できの悪い子ほど可愛いものだよ」と亨を思い出しながら呟いている。また次話で拘留所の三上冨貴江との会話でも「ちゃんと話をしなければ取り返しのつかない事になる」と自身の経験を思い出しながら諭している。
Season13で、息子の享が逮捕されたことを受けて、Season14からは警察庁長官官房付という閑職へと追いやられていた。とはいえこれは責任を取ったことを形式上示すための一時的な措置で、その影響力は今尚絶大であり、右京の無期限停職処分を解除し、彼の復職と特命係の復活を成しとげてみせた。
Season16にて、特命係の指揮統括を衣笠副総監に依頼され、これを引き受けたことで特命係の直属の上司と言える立場になった。尚これは特命係の不祥事や問題行動を口実に特命係を潰し峯秋も失脚させようとする衣笠の陰謀なのだが、それに気付いているのかは不明。
以前は「しくじる人間は許せず失敗する奴はそれまででそこで終わり。」という失敗した者に対して冷めた考えであったが、Season17の2話にて逮捕された自身の息子に対し「失敗したらまた再チャレンジをする事を勧めたい」という心底な思いを発言し、右京達との絡みが考えを親子の絆を大きく変化させたといえる。
初登場はseason12ながら神戸尊以降の右京の相棒(享は息子なので当然だが)とは何かしら「絡み」があり、season21にて右京の初代相棒(それ以前に在籍していた人物は除く)である亀山薫と初めて対面を果たした事から右京の全ての相棒と面会がある数少ない人物となった。