概要
十五夜氏による魔族による子育てをテーマにしたオリジナル漫画。もともとはTwitter上で連載されていたが、このたびめでたくとなりのヤングジャンプで正式連載となった。
ローレムとゴスペル親子を中心としたほのぼのとした日常が基本だが、作品世界での人間と魔族の関係を主軸としたシリアス回も多い。
あらすじ
魔族のローレムは生まれたばかりの息子がかわいくて仕方がない。そんなローレムとその息子のほのぼのとした日々が描かれていく。
主要人物
- ローレム
この物語の主人公。赤い四本角と白い髪、白い羽が特徴の魔族。豪快な性格で息子のことを溺愛しており、その一挙手一投足にメロメロになっている。昔は「殲滅の狂炎」と呼ばれ、人間にも魔族にも恐れられる乱暴者だった。
その過去から人間や魔族から警戒されたりと苦悩することもあるが、周囲に助けられながらよき母親になろうと日々頑張っている。
- ゴスペル
ローレムの息子。赤ちゃんでまだ単語しかしゃべれない。その行動にローレムだけでなく読者もメロメロになること間違いなし。Twitter上で成長した姿を確認できる。
爬虫類系の尻尾と羽をもつ。
なお、ゴスペルの父親は今のところ登場しておらず、ローレムも何故か語ろうとしない。
- メリー
ローレムの双子の妹。黒い髪、黒い羽、尻尾を持つ。姉とは違いしっかりとした性格。
ローレムを訪ねてきたときその変わりっぷりに驚いていた。アイフォンを持つなど現代にも適応している。姉のことを怖いイメージで考えているようだが、彼女も人間から見たら怖いようだ。姉に劣らず巨乳。彼女も何やら人間と因縁があるようだが…。
千春を「ちーちゃん」と呼ぶなど、親しくなった相手をすぐにあだ名をつける癖がある。
万能細胞を持ち、治癒が可能である数少ない魔族。その能力で荒稼ぎしており資産家。
ちなみに時間軸は不明だが娘が出来るらしい。
- 千春
連載版から登場。人間の少女でローレムやメリーの友達であり、ゴスペルもなついている。19歳。職業はフリーターで、メリーと再会するまでのローレム親子の生活費も彼女が出していた。
出産直前の(当時はまだ狂暴だった)ローレムを助けたことが切っ掛けで彼女たちの面倒を見るようになる。
後述の鬼病で死にかけ、回復後、これ以上自分たちに関わらない方がいいとメリーに諭されるが、それを良しとせずに魔族との共生をテーマにした学科のある大学に行くことを決意し、その後もローレム達をサポートしている。
後に美波から正式にローレム親子のサポートスタッフ(バイト扱い)を頼まれる。
様々な魔族と触れ合うにつれ、「彼女たちが強すぎる自分の力に振り回されているとても弱くて優しい存在」と気付き、自分にできることを模索していく。
- アリス
アイマスクで目元を隠した魔族。魔族の生活必需品を取り扱う店『アリスショップ』の店長。豪快だが金勘定には厳しい。
訪れたローレムに、過去に奪われた積み荷を弁償するように迫るが、(メリーから資金をもらっていた)ローレムがあっさり払い、母親となったことで丸くなっていたことに驚く。
- テレサ
アリスショップで働く魔族。青い肌と黒白目、そして巨乳が特徴。クールな性格。大人びて見えるが18歳。
特性も飛行能力も持たない「劣等種」で人身売買に出されていたが、アリスに拾われた過去を持つ。
- フーガ
昔、ローレムに助けられた魔族の少年。魚が好物。人間世界の文化がよくわからない野生児で、メリーが後見人になっている。
- セーラ
フーガが海で知り合った水棲型の魔族の少女。フーガに思いを寄せている節がある。
- 小荒井美波(こあらいみなみ)
魔族管理局の審査指導官。未だ軋轢の多い人間と魔族の共存のために奮闘している。
- ガロン
管理局の警備指導官の魔族の男性。美波の側近兼ボディーガード。
- リゼット
美波の計らいで特殊保護観察エリアに引っ越したローレム親子のマンションの隣人。吸血鬼であり、日光に弱く、人間の血が主食。気弱な性格。年齢は単行本3巻の書下ろしから計算すると8歳。
壁にあけた穴(後で美波に怒られたが)からよくローレム親子のところまで遊びに来る。
- ベロニカ
特観エリアの病院に勤務している魔族の看護師。4本腕で、「~じゃけえ」等、独特の口調でしゃべる。ゲーム好き。
- バレンタイン
世間で注目されている魔族アイドル。変身能力と歌唱力で人間との共存の懸け橋になるべく頑張っているのだが‥‥。
- ジーク
管理局とは別の魔族対策機関「CATT(キャット)」に所属する魔族。ローレムには過去にひどい目に合わされたらしく、今も警戒している。上司に何度クギを刺されても職権を乱用してまで彼女を監視する。
用語
- 魔族
人間とよく似ているが、角や羽をもつものが多い。人間と敵対していた時期もあったようだが敗れ、かなり数が少ないらしい。
魔獣化という戦闘形態のような姿を取れる。
個体ごとに様々な特性を持つが、制御できずに成長する前に死んだりと、それに振り回されることも多い。
現在は人間の管理下に置かれているが、保守的な魔族は「自治区」と呼ばれる人間たちが干渉を禁じられた町で自給自足の生活をしている。
- 鬼病
魔族の体内で変異したウイルスに引き起こされる病。魔族には風邪程度で済むが、人間に感染すると死に至ることもある。
- 特殊保護観察エリア
通称「特観エリア」。人間の町で魔族が暮らすには偏見だけでなく、様々な面で許可や周囲のサポートが必要であり、そういったものを得ることが困難な魔族のための居住区。魔族向けの住居などの施設が充実している。
第2巻終盤以降の物語の主な舞台。
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