概要
フウセンタケ科チャツムタケ属の毒キノコで有名なワライタケとは毒成分が異なる。
学名Gymnopilus junonius 英名laughing gym。
毒成分は脳の中枢神経に働きかけ、幻覚や異常な興奮を引き起こす。愉快になって笑う場合もあるが大笑いするわけではなく、顔面神経が異常になり顔が引きつり笑っているように見えるだけで、本人は苦しんでいるともいわれる。
地域による毒性の差異が大きく、悪寒や腹痛、下痢を伴う場合もある。
広葉樹林に生え、見た目は黄褐色で肉厚の食べごたえがありそうな姿だが、汗臭いような臭気と強い苦みを持つ。食用のコガネタケと間違えられることがあるので注意が必要である。
漫画などで笑い茸を食べて苦かったという表現は本種の特徴を採用したからだと思われ、平安時代の「今昔物語集」で遭難した尼僧が食べて笑い踊った舞茸というキノコも本種のことだといわれる。
しかし、フランスや東北の一部に、流水にさらし毒抜きをした上で保存食にして食べる習慣がある地域もある。