概要
1977年から1988年に渡りカプセルトイを主に販売していたメーカーであり、色々やらかしていた商品で有名。
主に駄菓子屋の店先等で見かけた30代後半から40代の方々なら記憶にあるだろう。
20円・50円・100円・200円・500円のカプセルトイ販売機を出していた。
現在でも残っている販売機が存在する地域もあり、コスモスとは無関係に再利用されていたりする。
カプセルトイ界の問題児
流行モノを片っ端からコピー商品としてカプセルトイ化したりと著作権などどこ吹く風な製品が多く、そうでなくてもカオス極まりないカプセルトイを多く出していた。
実にくだらない商品が多いが、電子玩具も大当たりとして混入していた事もあり子供の射幸心を煽るラインナップもあった。
一例として三菱鉛筆の「uni」のキャンペーン懸賞グッズは軒並みコピーされていた。
他のカプセルトイメーカーと違う販売方式もあり、ジュース自動販売機サイズの販売機で指定の金額を投入してレバーを下げると紙箱が出てくる販売方式のものがあった。この販売機は手動タバコ販売機を参考にしており、電源を必要としない。
こんなメーカーでありながらTVCMもやっていた時期もあり、しかも「類似品にご注意ください」とまで言っていた。お前が言えた事か!?
しかし、あるブームに便乗したコピー商品が大問題になったのである。
偽ビックリマンシール騒動
ロッテのチョコレート菓子である「ビックリマン」のオマケである「天使VS悪魔シール」が子供達の間でブームになった頃、コスモスはビックリマンシールをまんまコピーしたもの5枚一組をカプセルに封入して堂々と出してきたのである。
その際、シールに書かれていた「ロッテ」を「ロッチ」にしていた事からロッチといえばコスモスの偽ビックリマンシールという認識が広まった。
これが子供達の間でもトレードにおいて問題化し、とうとう本家本元のロッテがコスモスを訴える事態に発展した。コスモスはこの偽ビックリマンシールで3億円以上の売り上げを稼いでいたらしいが、ロッテが訴訟した時にはコスモスは既に謎の倒産(現在でもはっきりしておらず、計画倒産説もある)をしていたとの事で損害賠償金がほとんど取れなかった上に事件は有耶無耶になったという。
なお、著作権違反容疑で当時の社長・専務・印刷責任者が書類送検はされてはいる。
後に後継会社に子会社だったヤマトコスモス、足利コスモスとして存在。
余談
上記の偽ビックリマン騒動もあってか、カプセルトイに偽物グッズが流通しなくなったのか……と言われると、そうではない。コスモス消滅以後に著作権を無視したものをカプセルトイとして出していた業者が摘発される事例が少なからずあった。
現在も、無許可のアイドルグッズ等が(他社の)カプセルトイで売られている現実がある。それを踏まえると当時の偽ビックリマン騒動がいかに凄かったのかが分かるだろう。
なお、偽ビックリマンシールはコスモス以外の出処不明の業者からも出ていたらしく「ロッチ」の文字すらないコピーシールも出回っていた。
現在のカプセルトイでも変わり種なものがあるが、コスモスのカオスさには及ばないとの意見もある。
外部リンク
こちらのサイトでコスモスのカオスな商品ラインナップを紹介している。どれだけカオスだったかは一見の価値あり。