概要
2007年、アメリカの市民活動家タラナ・バークが性暴力被害者支援活動のスローガンとして提唱。
2017年10月、アメリカの映画監督ハーヴェイ・ワインスタインが長年に渡り多数の女性にセクハラ・性的暴行を繰り返されていたことがマスメディアに大々的に報じられた。それを機に世界中にMeToo運動が広がった。
MeToo運動拡大の要因となった、ハーヴェイ・ワインスタインが経営していたワインスタイン・カンパニーは2018年3月19日に連邦倒産法第11章(日本の民事再生法に相当)の適用を申請し経営破綻。ワインスタイン自身も同年5月25日に強姦と犯罪的性行為などの容疑で逮捕・訴追されている。
日本での事例
2017年5月、フリージャーナリストの伊藤詩織が2015年に当時のTBS政治部記者山口敬之と会食後、昏睡状態に陥った状態でホテルに連れ込まれ、山口にレイプされる被害を受けたことを週刊新潮が報じた。この事件は準強姦容疑で捜査が進められ、2016年6月に逮捕状が発行されるところまで行ったが、当時の警視庁刑事部長中村格が執行停止を命じたため逮捕には至らなかった。
2017年10月、伊藤は手記『Black Box』を出版。2018年5月30日現在、山口と民事係争中である。
2017年12月、元電通社員のブロガー・作家はあちゅうこと伊藤春香が電通時代の上司岸勇希から長年にわたりセクハラ・パワハラ被害を受けていたことを告発。岸は告発を受け謝罪。後に岸は自身が立ち上げた株式会社刻キタルの代表取締役を辞任すると同時に退社した。
2017年8月と2018年4月、写真家のアラーキーこと荒木経惟は過去に被写体となったモデル3人(湯沢薫、KaoRiと水原希子)から告発を受けた。2018年5月30日現在、荒木からのコメントは出ていない。
pixiv社社長によるセクハラ事件
2018年5月、pixivがプロデュースするアイドルグループ『虹のコンキスタドール』の卒業メンバーの1人がpixivの代表取締役社長(当時)であり、同グループのプロデューサーでもある永田寛哲からセクハラ・盗撮被害を受けたことを告発。この卒業メンバーは以下の被害を訴えている。
- 京都旅行に強引に同行し、同じ宿の同じ部屋に泊まることを強要した。
- アルバイト名目で卒業メンバーに永田の全身をマッサージさせた。他のアルバイトを禁止したうえで。
- 永田の自宅マンションの脱衣所で盗撮行為をした。
卒業メンバーは脱衣所での盗撮被害を受けた後、ショックで大学入試センター試験が控えていたにも関わらずペンを持つことができなくなり、試験当日に永田からLINEのメッセージが来た後、フラッシュバックを起こし、試験を断念した。
同年5月7日に開かれた第1回口頭弁論で、永田は京都旅行の件とアルバイト名目のマッサージを強要した件について認めた。しかし、脱衣所での盗撮行為の件については一部事実と異なると主張している。
pixiv社はBuzzFeed Japan、週刊FLASHなどのマスメディアの取材に対しノーコメントを貫いていたが、6月6日、永田はpixiv代表取締役社長を辞任した(後任にはムービック代表取締役の國枝信吾が就任)。
しかし、pixiv社のプレスリリースでは、関係者のプライバシーが含まれていることを理由にセクハラ事件のことが伏せられている上、BuzzFeed Japanのpixiv社員への取材よると、社長退任のあいさつの際にもセクハラ事件に関する言及はなかったという。その一方で、パワハラ・セクハラ相談窓口を設置していくという説明が退任あいさつのあった同じミーティングでなされたという。
pixiv内におけるタグの使用状況
2018年5月30日現在、上記セクハラ事件に対し抗議する目的で使われている。