機体群概要
FR-08の独善に不満を抱いていたMV-03は、限定戦争のマネジメントを行っていた国際戦争公司とともに、「アダックス」を立ち上げ、新たな市場を模索していた。
その末に火星にたどり着いたが、ここにはマーズ・クリスタルが存在し、それらが発する攻性浸蝕波がVコンバータの機能を阻害する危険区域だった。
そこで、火星の原住民『マージナル』と、彼らに現地仕様のサイファーを提供したアイザーマン博士と交渉し、火星適応技術を入手、必要な素材も含めた提携により、第3世代VRの製作が始まった。
マーズ・クリスタルの攻性浸蝕波に対するフィルタリング、定位リバースコンバートなど、第3世代型VRの仕様を決する技術は、このVOXシリーズによって完成したといってもよく、同じく火星に市場を見出したTV-02が製作したアファームドJ系列とともに、FR-08が差し向けたテムジン707の部隊を完膚なきまでに撃破したことで、「地球圏最強のVRを撃破した最新鋭VR」として注目を集めた。
Vokシリーズから引き継いだUSS(ユニットスケルトンシステム)により、火星戦線では最もバリエーションに富む機体群となっている。
バリエーション
- リー(VOX L-48)
最初期に登場した機体。USSに何も搭載せず、武装はロングバレルのマシンガン一挺のみ。対VR戦闘での運用には心もとないものの、軽装から得られる恩恵、特に良好な機動性能は強行偵察等の運用に適していたので、主に哨戒、索敵任務に用いられて活躍した。
- ルー(VOX L-43)
両肩に武装を装着するハードポイントの検証等を主目的にしており、どちらかというと試作機の趣が強い機体。
武装は手持ちのガンと両肩のミサイル・ランチャー2門のみである。
ダン等のシリーズ後続機種のような前腕攻撃ユニットを装備していない分、戦闘能力は中途半端だが、その分軽量かつ安価で扱いやすく、錬度の低いパイロットでも容易に乗りこなすことができることから、各戦線で広汎に使用された。
- ダン(VOX D-101)
SAV-326の系譜に連なる大火力支援型モデル。主要兵装は右腕を構成するABL-M32ミサイル・ランチャー、左腕を構成するABL-B27ナパーム・ランチャー、両肩部のSBL-M18大型ミサイル・ランチャーとなっている。
強化型としてVOXダニーが存在する。
- エイジ(VOX A-300)
DNA式のVR運用体系には存在しない軽戦闘型の機体。主要兵装は右手のガンシステムLG-08、左手の近接戦闘兵装ハイパー・クラブHA-73、胴体に装備されたSBL-C29カッター・ランチャー。
兵装の傾向から、J系とB系の中間に位置するような前衛モデルとなっている。安価で信頼性の高い優秀な軽量前衛機で、全戦線で幅広く利用されている。
- ジョー(VOX J-500)
ドルカスのコンセプトを復活させた攻撃型。
傑作機の後継機なだけあってすべての能力がハイレベルでまとまっており、各戦線で重宝された。
武装が左右反転し、ハンマーをチェーンソーに変更したVOXジェーン(VOX J-504)がある。
- ボブ(VOX B-240)
ドルドレイを模倣したと思われる拠点攻略(もしくは防衛)型。
地球圏仕様としてボブ2号(VOX B-242)がある。
- ユウタ(VOX U-303)
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DNAとRNAが共同で設立した特殊部隊「ピースキーパーズ」用に開発された機体であり、兵装は右腕の特殊火器WGS-32/ut、左腕のナイフ形武器ASS-601、小型ミサイルランチャーSCL-23というラインナップ。
また特殊機構としてステルス機能を持っている。VRのセンサーに移りにくくなる探査妨害システムで、後ろ暗い任務が多いピースキーパーズ機には搭載している機体が多い。
- マリコ(VOX M-400)
U-303同様、ピースキーパーズ用に開発された機体。
傾向としてはD系に近い支援型モデルだが、下半身がVRとしては非常に珍しいホバークラフトになっているほか、右腕がガトリング砲AGS-L24に、肩のランチャーがバリエーションモデルのSBL-M16になるなど、武装面もかなり変化している。
- テツオ(VOX T-400)
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拠点強襲用として開発された打撃力特化モデル。
VOXのUSS構造をフルに活かしたつくりであり、打撃力に完全特化したかつて類を見ない独特な機体に仕上がっている。
武装は大口径砲/ランチャーでまとめられており、BGS-A/128を2門、BGS-S/125を1対搭載している。
通常のVRが主兵装として持ち歩くようなものを4本も持ち歩いているようなものであり、その大重量に耐えるため下半身が戦車的な無限軌道ブロックに挿げ替えられたことで機動性は絶望的になったが、それを代償に得た火力は凄まじい。