概要
日本に蒸気機関車が導入され、鉄道が普及した明治時代に各地で語られた怪奇現象のこと。
例えば、真夜中に列車が線路を走ったり、汽笛の音や機関車が走る音だけが聞こえたり、正面から機関車が走ってきて急ブレーキをかけると姿が消えてしまうなど。
その正体は化け狐や化け狸、狢などが化かしたためと言われ、線路脇に狸などの礫死体がそれだと言われる。
柳田國男も著書で偽汽車を紹介し、これが狸の仕業と伝えられていると書いている。
近代化と科学化が進む時代に怪現象が応じて新たな姿を見せた一例と言える。
偽汽車
にせきしゃ
鉄道に関連した怪奇現象の呼び名。
