概要
シャングリラ・フロンティアとは、小説投稿サイト小説家になろうにて連載中のライトノベル である。
近未来のVRMMOゲームがテーマの小説。
作中は基本的に現実の日本と社会形態は変わっていないが、プロゲーマーが世間一般に認められており、最上位ならばプロスポーツ選手並みの収入を稼ぐことができる。とりあえずアマチュアゲーマーと名乗れば名義上はニートを免れる無色に優しい世界。
また技術的に(VR小説としてはままあるが)VR技術がかなり発達している。
キャラクターらによる軽快なやり取り、主人公の一人称語りの中で出て来る数多くの架空のクソゲー紹介も本作の魅力のひとつであり、ゲーム「シャングリラ・フロンティア」に関わる重要なテーマの内の一つでもある。
また非っ常に設定が多く、書籍化すらしていないにも関わらず有志によってwikiが作成されている。
あらすじ
ごく普通の日本の高校生ゲーマーである主人公は、「クソゲーハンター」の異名を取る生粋のクソゲー好き。
「予測不能のバグ」「破綻したストーリーとゲームバランス」「イベント前後で矛盾した発言を繰り返すヒロイン」という三拍子揃った"劇毒"『フェアリア・クロニクル~妖精たちの祈り~』をクリアした主人公は、燃え尽き症候群から普段ならば手を出さない神ゲー『シャングリラ・フロンティア』を購入。
過去のクソゲーから培った技術と経験を駆使してユニーク自発マンと化した主人公は、シャングリラ・フロンティアを契機にゲーム業界では謎のゲーマーとして、リアル世界では人間関係が変化していくことになる。
※異世界転生やゲームとリアルの融合などの展開はありません。あくまでも「ゲーム」小説です。
シャングリラ・フロンティア
天才2人によって狂気じみたレベルで作り込まれたとんでもない再現度のVRゲーム。
剣と魔法のファンタジーを基本にしたMMORPG。
実は基本的な下地はSFだが、プレイヤーのいる時代「現代」ではSF的要素はほとんど失われ、剣と魔法の世界観になっている。
登場人物
シャングリラ・フロンティア内の人間関係。
旅狼(ヴォルフガング)
主人公サンラクの所属するゲーム内のクラン(ギルド)。
サンラク
本名:陽務 楽郎(ヒヅトメ ラクロウ)。
両親と妹の4人家族で、一家全員がそれぞれ別の趣味を持った趣味人一家。
生粋のクソゲー好きクソゲーマーであり、テンションが上がるほどにパフォーマンスも向上していくタイプ。反応速度が飛びぬけている。プロではなくアマチュアゲーマーではあるが、テンションが上がれば格ゲー全米一位と互角に渡り合えるほど。
基本的には負けず嫌い(周回やトライアンドエラー時を除く)だが、効率よりもロマンを、つまらない勝利より楽しい敗北を選ぶタイプ。
後述のオイカッツォとアーサー・ペンシルゴンはゲーム友達であり、隙さえあれば煽り煽られする関係。ぼくらはとってもなかよしです。
ゲーム攻略の為には形振り構わないスタイルで、変態的(半裸にハシビロコウのお面)な格好をする事も厭わない。
攻略してきたゲームではランカーとして一目置かれている場合も多く、一部界隈ではそれなりに有名人。
後に、正体を隠して参加することになったゲームイベントでのエキジビジョンマッチにて、世界最強の格ゲーマーであるシルヴィア・ゴールドバーグと互角の戦いを繰り広げ、にわかに脚光を浴びることになるが、本人は素知らぬ顔で日常生活を過ごしている。
サイガ-0
本名:斎賀 玲(サイガ レイ)。
作品世界のヒロイン。主人公と同じ学校に通う高校生。天から二物も三物も与えられているが、代わりに恋愛力が没収された。
嵐の中でさえ(ゲーム発売日のため)楽しげな主人公の笑顔に惹かれたものの、全くお近づきになれず数年経過。
仲良くなる為に主人公と同じVRゲームをプレイしたがあまりのクソゲーっぷりに挫折。とりあえずゲームに慣れるためにと「シャングリラ・フロンティア」をプレイしていたら、いつの間にかゲーム内最強アタッカーになっていた。
アーサー・ペンシルゴン
本名:天音 永遠(アマネ トワ)。
カリスマモデルであり、十代女子の憧れの的。主人公の妹は「永遠様」の熱心なフォロワー。
カメラの前に立つとどの角度から撮ってもベストアングルで決める特技を持つ。
しかしてその実態は、人が派手に爆散する光景に「たまや〜」と言えるタイプの畜生。
コミュニケーション能力の権化でありながら、実際には知略と謀略を尽くして敵対者を掌で踊らせ、悪辣な罠を仕掛けて捻りつぶすタイプの外道。
ゲームのプレイスタイルとしては「魔王」。部屋の隅に追い詰めて袋叩きすれば勝てます。
オイカッツォ
本名:魚臣 慧(ウオミ ケイ)。
世界で活躍する日本最強の格ゲーマー。中性的なルックスもあって、色々(意味深)な層に人気がある。
公式での名前は「K」、プライベートでは「オイカッツォ」や「モドルカッツォ」など、鰹にちなんだHNを使用する。
徹底的な理詰めタイプであり、データを集めるほど強くなる。
基本的に勝率は八割だが、対主人公ではおよそ七割を維持するのみにとどめている。主人公がロマン思考のため、七割以上が安定しない模様。
秋津茜
本名:不明。
バグによる人体を越えた技が出せる格闘ゲーム『ベルセルク・オンライン・パッション』。通称『便秘』でサンラクが知り合ったプレイヤー。
根っから明るく快活な性格をした絵に描いた様なスポーツ少女で、ペンシルゴンとは違った形でコミュニケーション能力の権化であり、その性格から旅狼のライトサイドとまで呼ばれる。
サンラク以外では初めて、サンラクが実行している修行シナリオを発動させた人間であり、その天然の引きの強さと真っ直ぐすぎる性格から、サンラクからサイガ―0とは違った形で恐れられる。
ユニークモンスター「夜襲のリュカオーン」と「深淵のクターニッド」をサンラクと一緒に倒したことから、旅狼に加わる。
ルスト
本名:不明。
作中でリアルの姿が描写されたことが無いので不明だが、恐らくは中学生くらいの少女。
口下手で自分の興味の無い事には関心を持たないが、興味を持った事にはとことん突き詰めるタイプの天才肌。彼女の喋り出しには「……○○」の様に…リーダーが使われる
ネフィリム・ホロウというロボットゲームの不動の一位ランカーであり、ゲーム内ではルスト&モルドコンビVS全プレイヤーという図式ができる程図抜けた実力を持つ。
ネフィリム・ホロウは、サンラク曰く、『見る分には楽しいが、実際にやるには難しすぎる』タイプのゲームであり、その特性故に過疎化していたが、そこに出現したサンラクと激闘を繰り広げ、サンラクにユニークモンスター「深淵のクターニッド」の情報を提出する代わりにネフィリム・ホロウを続けてほしいという交換条件を出し、そのままなし崩し的にクランに加入する。
モルド
本名:不明
作中で詳しく描写されていないので陽子は分らないが、恐らくは中学生くらいの少年。
ルストのゲーム友達。ネフィリム・ホロウでモルド共にコンビを組んでおり、ネフホロ内ではオペレーターとしてルストを支えるが、本人のプレイヤースキルも高い。
欠点として笑いの沸点が低く、簡単なオヤジギャグでも爆笑してしまい、ツボに入ると一日中使えないこともざら。サンラクにはその性格を突かれて、『ゲームバトル中に通信でひたすらオヤジギャグを聞かされ続ける』という、有効だがあほらしい必勝法を編み出されてしまった。
口下手な割には強引な性格をしているルストを支える常識人で、その様子を見たサンラクからは「青春コンビ」などと呼ばれる。
ルストと一緒にシャンフロにて「深淵のクターニッド」に関する情報を掴み、サンラクがネフホロを続ける為の高官材料としてそれを渡した後、ルストと共に旅狼に加わる。
京極(アルティメット)
本名:龍宮院京極。
リアルでの名前はキョウゴクだが、ゲームでのプレイヤーネームは、キョウアルティメット。
サンラクからの呼び名はキョウティメット。
実はサイガ―0の従妹であり、京都でも最強の剣道少女であり、祖父である竜宮院富嶽が創始した、竜宮院流剣道の継承者。
龍宮院流剣道を修める為の修行の場としてシャンフロを利用し、主にPKを行うヤバい奴として有名になるが、その後、サンラクが紆余曲折の末にキョウゴクよりも先に龍宮院流を修得した為に一方的なライバル視を行った事から、『辻斬り・狂騒曲(カプリッチオ)・オンライン』通称、幕末をプレイするように唆され、その余りのクソゲーぶりにサンラクに復讐を誓う。
黒狼
阿修羅会
リアル世界での人間関係
シルヴィア・ゴールドバーグ
リアル世界における格ゲー世界チャンピオンであり、名実ともに世界最強の格ゲーマー。
見た目はロリ体形をした金髪碧眼の美少女だが、スタミナと技術と成長力が持ち味の化け物で、戦闘スタイルは手数の多さとフットワークに重きを置いた軽量級。
主に作中世界のアメコミヒーローがバトルを繰り広げる『ギャラクシア・ヒーローズ・カオス』というゲームをプレイしており、その中でも特に人気の高い『ミーティアス』というキャラを使用する。
カッツォこと魚臣慧とは、ゲーマーとしてのライバルであると同時に、片思いの相手でもある。
後に魚臣の頼みで顔を隠してゲームイベントに参加することになったサンラクが戦うことになり、ミーティアスの宿敵という設定でありながら、勝率三割という不遇キャラ『カースドプリズン』及び『プリズンブレイカー』を使用しての激戦を繰り広げ、正体不明の存在でありながら、あまりの強さから脚光を浴びることになる。
夏目・恵
ユニークモンスター
シャングリラ・フロンティアの人気要素にして、物語の中心を担う存在。
ゲーム内の世界に七体しか存在しないレア中のレアモンスターであり、エンカウントするだけでも莫大な経験値が入るほど。
ストーリーと密接に関係したモンスター達であるが、その分攻略難易度は非常に高く、レベルだけでなくプレイヤースキルも必須。また一部のモンスターはその名前を聞くことすら容易ではない。
非常に高度なAIを積んでいる。
夜襲のリュカオーン
主人公が最初に遭遇したユニークモンスターであり、主人公が強制的に半裸となった元凶。
外見は黒い狼の姿であり、夜にしか現れない事から『夜襲』の二つ名を持つ。
主人公はレベル20代で善戦したことからリュカオーンに気に入られ、『呪い』という名のマーキングをされる。主人公は脚と胴体にこの呪いを負ってしまったため服が着られなくなった。
不滅のヴァイスアッシュ
サンラクが二体目に遭ったユニークモンスター。「ヴォーパルバニー」というモンスターの王で、外見は人間大をした兎。「ヴォーパル魂」なる謎の心意気を基準に動いている。
墓守のウェザエモン
PKクランが秘匿し、経験値タンクとして扱われていたモンスター。
外見は鎧武者の姿をしたロボット。
深淵のクターニッド
深海にいるユニークモンスター。「反転」能力持ちで、「人ならざる生きた魚」を「魚ならざる死せる半魚人」に、「人ならざる死せる魚」を「魚ならざる生きた人魚」に変えてしまう。
無尽のゴルドゥニーネ
蛇のモンスター、始まりたる一。
眷属として四体の巨大な蛇竜を従えているが、本体の外見は中学生ほどの見た目をした美少女。
天覇のジークヴルム
プレイヤーに広く知られたユニークモンスター。曰く「ウェルカムな魔王」。
『自分よりも強い奴を探す』という目的があり、善戦すれば絶賛されながら殺され「呪い」を掛けられる。
冥響のオルケストラ
現在名前のみ確認されているユニークモンスター。
作中に登場するゲーム
この小説は、タイトルにも成っている『シャングリラ・フロンティア』を始めとして、多数のゲームが登場しており、作中ではそれらのゲームのプレイの様子も度々描写される。
中には、クリアしたゲームで培った技術が、シャンフロを始めとする別のゲームで重要な能力として使用されることもあり、これ等のゲームの存在そのものが重要な要素になっていたりもする。
『ユナイトラウンズ』通称『世紀末円卓』
『辻斬り・狂騒曲・オンライン』通称『幕末』
『ベルセルク・オンライン・パッション』通称『便秘』
『ギャラクシア・ヒーローズ・カオス』通称『G
関連タグ
ゼノブレイド:作者曰く、シャングリラ・フロンティアのモチーフ