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ノーマン・ベイツの編集履歴

2018-08-31 02:34:36 バージョン

ノーマン・ベイツ

のおまんべいつ

ノーマン・ベイツとは、ロバート・ブロックの小説を原作とするメディアミックス作品「サイコ」シリーズの主人公であるスラッシャー(殺人鬼)である。 有声実写映画界の元祖スラッシャー。 本項目では主に、映画版でのノーマンについて記述する。

演者

・アンソニー・パーキンス:「サイコ」~「サイコⅣ」

・ヘンリー・トーマス:「サイコⅣ(ティーン時代のノーマン)」

・ヴォンス・ヴォーン:「サイコ(1998年版)」

・フレディ・ハイモア:「ベイツ・モーテル」

人物

アメリカ合衆国アリゾナ州の住民である白人男性。髪の色は黒で、短髪。

整った顔立ちで長身かつ痩身のハンサムな青年。

一方の1998年版では逞しい体格の大男となっている。


旧道沿いにあるベイツ・モーテルの支配人。


重度のマザーコンプレックスだが、支配的で暴言をしばしば吐く母親(ノーマ・ルイーズ・ベイツ)に対して反抗することもある。

趣味は鳥の剥製づくり。


爽やかな雰囲気であり、物腰も基本的に穏やかだが、母親について悪く言われると感情的になる。

親切で誠実な性格だが、惚れた女性客を1号室に泊め、隣の管理人室にある写真で隠したのぞき穴からのぞき行為をするなどの危うさをもつ。

また、女性慣れしていない様子も見てとれ、相手が食事中に剥製の話をするなど配慮に欠ける部分がある。


しかし、そんな不器用なところが魅力的に見えるのか、女性受けはむしろ良く、結構モテる。


客が少ないゆえに他者との交流は少なく、ノーマンを知る町の住人からは「世捨て人」と呼ばれる。

実際に時間をもて余しているらしく、趣味の剥製製作の腕前はプロ並みになっている。

父親サムの遺産があるため生活には困っていない。


モーテルの裏にある古めかしい館「ベイツ邸」で心の病を患っている母親と二人きりで暮らしている。


実態

実は解離性同一性障害を患っている二重人格者


6歳の時に父サムを亡くし、家庭内で独裁者のように振る舞う情緒不安定で暴力的かつヒステリックな母ノーマと二人きりで長年生活したことが原因でマザーコンプレックスとなり、精神に異常をきたしはじめる。


やがてノーマに愛人(名前はチェット・ルドルフ)ができると、嫉妬し、捨てられると思ったノーマンは映画第一作の10年前(1950年、当時のノーマンは16歳)に衝動的に母親とその愛人を毒殺してしまう。


しかし、異常な教育が原因で母親を洗脳や強迫観念に近い形で深く愛していたノーマンは間もなく自らの行いを後悔する。

その後、警察によりノーマとその愛人の死はノーマによる無理心中と処理され、ノーマは埋葬されるが、母親の死を認められないノーマンは墓場から死体を盗み出すと、保存に細心の注意を払い、防腐処理を施し、服を着せ、髪を整えてノーマの寝室に安置した。


しかし、それでも満足できなかったノーマンは自らノーマのように振る舞うことで「母親は生きている」という幻想を抱き現実逃避を図った。


そして、やがてノーマンは二重人格者(解離性同一性障害)となった。

普段の人格はノーマンとノーマの両者になりきる一人二役の状態であり、時には会話し、罵り合うことさえあったが、ノーマンにはその自覚はなく、ノーマが生きているという幻想を完全に信じ込んでいた。

もうひとつの人格は「ノーマのみの状態になる」というものであり、「ノーマが生きている」という幻想が何らかの要因で脅かされた時、もしくはノーマンの部分が誰かに惚れた時に発現する。

ノーマンの部分が誰かに惚れても「ノーマ」化してしまうのは、母親に対する執着や嫉妬がノーマンの中の「ノーマ」にも反映された結果である。

このノーマのみの状態の時の記憶は、普段の人格に戻ると消えてしまう


一方で本来の人格であるノーマンのみの状態には戻らなくなってしまった。


殺人

殺人に至るまでのプロセスが他のスラッシャーとくらべて複雑。

ジェイソン・ボーヒーズフレディ・クルーガーのように復讐や快楽のために殺人を行うわけではない。


ノーマンの部分が誰かに惚れると、ノーマの部分が嫉妬し、ノーマのみの状態になる。

そして、完全にもう一人のノーマとなったノーマンは母親が着ていた紺のドレスを纏い、カツラを被る女装をすると、牛刀を手に息子の心を奪った憎き女を襲うようになる。

憎しみを込めて何度も刺すため、遺体は凄惨な姿となる。

また、自分の身の回りを探ったり、母親に無理やり会おうとするなどして「母親は生きているという幻想」を脅かす者が現れた際もノーマのみの人格となり、性別を問わずにその人物を殺そうとする。


やがて普段の人格に戻ると、ノーマンの部分は自分が行った殺人を母親の仕業として認識し、孝行息子として証拠隠滅を図る。

証拠隠滅には近くにある沼を利用することが多い。


ノーマン本来の人格は基本的に親切・誠実・穏やかな上に優しいため、結構モテる

しかしホラー映画の死亡フラグである「男女の情事」を自ら乱立し、自ら殺すことも少なくないため、たちが悪い。


身体能力はあまり高くないが、母親を侮辱された際は体格的に勝る相手を力ずくで押さえつける怪力を見せる。

また、ノーマのみの人格となっている時は、裏社会の殺し屋さえ返り討ちにする。


経歴

誕生~少年時代(1934~1940年)

実母がノーマかその妹エマ・スプールかは作中で情報が錯綜しているため、明確ではないが、1936年に誕生。父親はサム・ベイツ。エマに誘拐されたりしたが本人は覚えておらず、ノーマとピクニックを楽しんだりと、この頃は幸せな思い出が多い様子。。

6歳頃(1940年)

父親サムが蜂の大群に刺され死亡。

その後、情緒不安定かつヒステリックな独裁者となったノーマとの二人きりでの生活と、異常な教育が始まる。

ティーン時代

思春期になったため、母親と裸で抱き合った際に勃起してしまったり、エロ本を隠し持っていたりしたが、それが母親に発覚する度に酷く罵倒されたりクローゼットに閉じ込められたりと虐待が多くなる。

また、母親による異常な教育にも拍車が掛かる。

15歳頃(1949年)

モーテルの切り盛りを任される。

16歳頃(1950年)

新道が出来て客が少なくなったため、ノーマからの八つ当たりが酷くなる。

その後、ノーマに愛人ができたため、衝動的にノーマと愛人を毒殺してしまう。

葬式の際に深く後悔し、埋葬されたノーマの遺体を家に持ち帰って保管し、まもなく二重人格者となる。

第一作(1960年)以前

自分を誘惑してきたガールフレンドとセックスに及ぼうとした直前、嫉妬した「ノーマ」の人格に支配され初めて殺人を犯す。

その後、親しくなった年上のガールフレンドとカーセックスに及ぼうとした時にも「ノーマ」の人格に支配され再び殺人を犯してしまった。遺体は二人とも沼に沈めた。

青年時代

第一作(1960年12月)

客としてモーテルを訪れた40000ドル横領犯マリオン・クレーンを「ノーマ」に支配され殺害。

翌日、40000ドルとマリオンの行方を探る私立探偵ミルトン・アーボガストが調査しに訪れるが、ノーマに無理矢理会おうとしたのが逆鱗に触れた結果、「ノーマ」に支配されアーボガストまで殺害してしまう。

さらに翌日、マリオンの姉ライラと、マリオンの恋人サム・リーミスが調査しにモーテルを訪れる。追い詰められ、ノーマンの人格が消滅し完全に「ノーマ」化した状態でライラを襲うがサムに取り押さえられ、警察に逮捕される。

第二作以前(1960~1982年)

精神病院での治療を受ける。

中年時代

第二作(1982年)

治療によって更正し、本来の人格を取り戻す。そして帰宅し、自宅付近のレストランに勤務し始める。

実母を名乗るエマ・スプール、妹を殺されたライラとその娘メアリーによって身近で連続殺人事件が起き、精神的に追い詰められていく。

マリオンとメアリー母子が死に、一連の事件は全てメアリーの仕業として処理された後、ベイツ邸を訪れ真相を語ったエマを撲殺し、第二の「母親」として家に保管する。それと同時に二重人格のサイコキラーに逆戻りしてしまう。

第三作(前作から一ヶ月後)

製氷器を仕入れ、新たな従業員デュアン・デュークを雇ってモーテルの営業を再開する。

客として泊まりに来た修道女になり損ねた若い女性モーリーン・コイルを「エマ」に支配されて殺そうとするが、モーリーンが自殺を図っていたため正気に戻り、警察に通報したことで町の人気者になる。

その後、「エマ」化して二人の女性を殺してしまう一方でモーリーンとは互いに惹かれて行く。

しかし、それが嫉妬した「エマ」の暴走に拍車をかけてしまう。

さらにエマのミイラを盗み強請って来たデュアンをノーマンの人格のまま殺してしまった上、守りたかったモーリーンまで事故死させてしまったことで正気を失い、完全に「エマ」化してしまう。

まもなく調査しにやって来た記者トレイシーに「エマ」として襲いかかり追い詰めるが、強靭な精神力でなんとか自分を取り戻すと、エマのミイラを破壊する。その後、警察に逮捕された。

第四作以前(1982~1986年)

一生刑務所から出られないと思いきや、ぞんざいな治療施設に収容される。

そこで勤める心理学者のコニーに一目惚れされ、交際し、仮出所中に結婚した。

末路

第四作(1986年)

自らの生い立ちを「母親殺し」をテーマにしたラジオ番組で生電話にて告白する。

さらに、「精神異常者ばかりのベイツ家の血を絶えさせる」という妄執にとりつかれていることを明かしたり、自分の子供を身籠ったコニーの殺害予告をする。

しかし、コニーの必死の説得で思い止まると、全ての元凶である忌まわしきベイツ邸を燃やし、生き延びる


別の末路

一方のドラマ「ベイツ・モーテル」では、ノーマンの人格のままで殺人を犯したことを機に幻想が崩壊し、母親が死んでしまった現実を突き付けられて正気を失い、種違いの兄ディランに自殺目的で涙を浮かべて襲いかかり射殺される。


模倣犯

映画第二作では「ノーマンの母親」が概念化しており、複数の「母親」が登場する。

ライラ・リーミス

旧姓クレーン。第一作の犠牲者マリオンの姉(もしくは妹)で、映画後半のヒロイン。しかし第二作では黒幕。

第一作から22年後、ノーマンが社会復帰したことに納得できず、娘メアリーと共謀してベイツ邸及びベイツ・モーテルで連続殺人事件を引き起こしたり、「ノーマンの母親」としてノーマンに電話をかける等してノーマンを精神的にも物理的にも追い詰めていく。

かつてのノーマンと同様にカツラと紺のドレスを纏い、牛刀を手に二人の罪のない人間を殺し、沼に沈めているため、もはやノーマンとは目くそ鼻くそのサイコキラーと成り果てていた。

最後はノーマンの本当の母親に殺される自業自得な末路を迎える。

遺体は地下の石炭に隠された。

メアリー・サミュエルズ

本当の姓はリーミスで、ライラの娘である美女。

ノーマンが社会復帰後に勤め始めたレストランの同僚。

彼氏に捨てられ居場所がないとノーマンを頼るが、影でライラと共謀しており、「ノーマンの母親」の格好をして見せたり、「ノーマンの母親」として電話をかけたり、片付けられていたノーマの部屋を元通りにしたりと数々の裏工作でノーマンを精神的に追い詰めた。

しかし、ノーマンの優しく親切で誠実な人柄を知り、同情する。そして、父親並みに年上の怯えて震えるノーマンを我が子のように抱き締めるなど、母性本能からか彼に入れ込んでゆく。

やがて完全に正気を失ってしまったノーマンを説得して警察から逃がすため、「ノーマンの母親」になりきってノーマンに命令するが、潜んでいた保安官を誤って刺殺してしまう。

その様子を見てしまったノーマンは「母親」を守るため、メアリーを地下に閉じ込めようとする。

変装をやめても自分を母親と認識し迫るノーマンに恐怖し牛刀でノーマンを傷つけ、更に地下でライラの遺体を発見したことで逆上し、ノーマンを殺そうとしたところ、突入してきた警官に射殺された

エマ・スプール

夫人を名乗っているが実は未婚者。

ノーマンが勤め始めたレストランの同僚。そしてノーマンの実母

精神に異常があったため妹ノーマにノーマンを預けていた。

ノーマンに対して過剰に執着しており、あちこちにノーマンに宛てたメモを張り、度々ノーマンに電話を掛けていたが、これがノーマンの精神崩壊に拍車をかけた。

リーミス母子の計画を知り、二人を殺そうと目論む。

また、ベイツ邸にしばしば出入りし、メアリーを監視していた。

ライラがベイツ邸に侵入したことを知ると、かつてのノーマンと同様にノーマの格好をして牛刀を手にライラを殺害する。そして遺体を石炭に埋めた後、ノーマンに電話でメアリーを殺すよう命じた(しかし、メアリーに好意を抱いていたノーマンはそれを拒否した)。

メアリー死亡後、ベイツ邸を訪れ真相を得意気に語るが、その時点でもはや完全に正気を失っていたノーマンに茶に毒を盛られた上にスコップで撲殺され、かつてのノーマと同様にノーマの部屋の椅子に座らせられた。これを機にノーマンは二重人格のサイコキラーに逆戻りしてしまった


架空のスラッシャーとして

母親と息子の二重人格・凶器がナイフ・殺人シーンで特定のBGMが流れる等の特徴は、パメラ・ボーヒーズと共通している。

また、ジェイソン・ボーヒーズ同様にママっ子である。

更に、悪魔のいけにえレザーフェイスと同様に母親の死体を家に保管し、古めかしい館に住むヒルビリー(田舎者)である。

マイケル・マイヤーズとは牛刀を凶器とし、神出鬼没な点が共通している。


他にも影響を与えたスラッシャーキャラクターは多い。

なお、ノーマン自身は、実在の殺人犯エド・ゲインが原型とされている。

とはいえ、エド・ゲインとの共通点はマザーコンプレックスな点と他者との交流が少ないことぐらいである。

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