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作品解説

アメリカテキサス州の片田舎を舞台に、若者たちが異常な殺人一家の餌食となる姿を描いたスラッシャー系の古典的作品であり、後の映画界(ホラー映画だけでは無く)に多大な影響を与えた傑作。

映画史上、最も怖い作品の一つと言われている。


総額8万ドルの低予算映画だったが、公開されるや否や多くのフォロワーを産み、その映像描写の芸術性の高さから、マスターフィルムがニューヨーク近代美術館に永久保存されている。なお、”殺人”を扱った”史実(記録映画等)以外の作品”で保存されているのは、ジョージ・A・ロメロの『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』と本作のみである。


 細かい心理描写や人物の生い立ち、複雑なストーリー構成と言った要素は一切無く、視覚からの情報と作品全体に漂う異様な雰囲気(例えるのならば”ドキュメンタリー”を観せられている様な感覚)が、観る者に強烈な印象を与える作品である。

 音楽も少なく、カーラジオから流れる音源がそのままBGMとして使われていたりする場面もある。

だがその全体的な静けさが、かえってこの作品の、独特な雰囲気を醸し出すことに一役買っている。


 またスプラッター映画というのが一般的な印象だが実は厳密に言うとスプラッター映画ではない。

意外にも流血描写は殆ど無く、演出とカメラワークの巧みさ、そして演者達の鬼気迫る演技と表情で、観る者に実際には目の前に無い血みどろの惨劇を想像させ、撮影陣が一方的に与える恐怖ではなく、観客自身の身の内から湧き出す恐怖によって人々を虜にしたのである。


更に言えば、出演した役者達…もといテキサス大学の演劇学科の学生(つまりほとんどド素人)の彼らが真に迫る演技を成し得たのは、監督の徹底したこだわりにより作られたソーヤー一家の家の設定(本物の動物の死骸を敷き詰めている)で、猛暑の中のブッ通しの撮影、更には暑さで腐敗した死骸の悪臭の中で行われた演技により、演者全員の疲労とストレスMAXの状況で続いたロケによる賜物なのである(主役とも言える殺人鬼“レザーフェイス”と“ヒッチハイカー”役の演者は辛さのあまりフーパー監督に本気で殺意を抱きかけた程)。

あまりのおぞましさに上映禁止の州が出るほど当時としては大問題となった。


記録映画のようなざらついた映像は意図したものではなく、予算が足りない故、16ミリフィルムで撮った物を劇場用のサイズにブローアップした為である。

劇中のカット割り・アングルなどの完成度が異様に高く、

特にエンディングの映像の美しさは必見である。


監督トビー・フーパーはテキサスタワー・ライフル射殺魔事件(映画『フォーリング・ダウン』のモチーフにもなった実際の事件)の現場に居合わせ、その惨劇を目の当たりしたことから、この映画の着想を得たと言われている。

また、実在した殺人鬼エド・ゲインの事件をモデルにしたとも言われているが、監督自身はこの件に関しては記憶が曖昧だと言う。


本作の殺人鬼レザーフェイスはその強烈な個性から、本作を象徴するキャラクターとして知られている。


シリーズ

タイトル公開監督
1悪魔のいけにえ1974年トビー・フーパー
2悪魔のいけにえ21986年トビー・フーパー
3悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲1990年ジェフ・バー
4悪魔のいけにえ レジェンド・オブ・レザーフェイス1995年キム・ヘンケル
5テキサス・チェーンソー2003年マーカス・ニスペル
6テキサス・チェーンソー ビギニング2006年ジョナサン・リーベスマン
7飛びだす悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲2013年ジョン・ラッセンホップ
8レザーフェイス-悪魔のいけにえ2017年ジュリアン・モーリー&アレクサンドル・バスティロ
9悪魔のいけにえ レザーフェイス・リターンズ2022年デヴィッド・ブルー・ガルシア

このうち3、4作目はそれぞれ家族構成が変更、ストーリーの繋がりも薄い外伝的な作品となっており、5作目、6作目はリメイクとその前日談、7、8作目は1作目以外の出来事をリセットしたリブートとなっている。


ゲーム

対戦ホラーゲーム『Dead by Daylight』でレザーフェイスがキラー側のプレイアブルキャラとして登場している。詳しくは「THECANNIBAL」にて。


そして、本作を原作とした『The Texas Chain Saw Massacre』というゲームが配信開始された。

形式は非対称型対戦鬼ごっこゲームだが、珍しい特徴として”キラー側が3名と複数いる””サバイバー側は負傷&初期は拘束されている状態で時間経過すると体力が減って死亡してしまう”というものがある。

なお一家には映画に登場していない若い男性ジョニーと若い女性シシーが配信開始からいる。この二人は映画の脚本家であるキム・ヒンケル協力の下に、映画ではボツネタになった案から開発されたキャラとのこと。

また本作での一家の姓はソーヤーではなく、映画1作目の裏設定にあったスローターである。

備考

本作の原題は『The Texas Chain Saw Massacre』であり、直訳すると『テキサス電動のこぎり大虐殺』となる。


関連タグ

映画 ホラー ホラー映画 恐怖 狂気 殺人鬼 生け贄 カニバリズム

レザーフェイス テキサス・チェーンソー TheTexasChainSawMassacre

サリー・ハーデスティ ヴァンティア・“ストレッチ”・ブロック ヘザー・ミラー

テックス・ソーヤー 少女(悪魔のいけにえ)

TexasChainsawMassacre


バイオハザード7……本作をリスペクトしているとされるシーンが数多く登場する。

DeadByDaylight……レザーフェイスがキラーとしてゲスト出演している。

CoD:MW……ハロウィンにて本作とコラボし、レザーフェイスのスキンとチェーンソーを意識した武器設計図が登場した。

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