概要
『Dead by Daylight』に登場するキラー(殺人鬼)の一人。
2017年9月15日にリリースされたDLC『Paragraph II: "Leatherface"』にて追加された。
スプラッター映画の金字塔『悪魔のいけにえ』のシンボルキャラクター“レザーフェイス”その人。
呼称の意味は「人食い」。
原作でも食人のソーヤー一家にて、捕まえた被害者の屠殺を担当しており、その際に使用する肉フックこそがDbDの肉フックの元ネタでもある。
人物
プロフィール
本作に登場する彼のキャラクタービジュアルと設定は第一作目のものである。
その通称通り、顔に人間の皮膚を貼り付けた殺人鬼。人間を屠殺するために纏った黄色いエプロンがチャームポイント(?)。
190cmを越える長身の巨体、唸りを上げるチェーンソーを振り回している時は「うーうー」と醜悪な声を上げ、一応は人間であるはずのレザーフェイスを異形の化け物に見えるようにする、恐ろしいスパイスとなる。
(詳細は「レザーフェイス」の頁を参照。)
背景
ババ・ソーヤーこと“レザーフェイス”は、テキサスの荒野に建つ一軒家で肉屋を営む「ソーヤー一家」の四男。
ソーヤー一家は人肉を好んで食し、その肉を売りさばくという異常嗜好を持つ一家であった。
ババは一家の中でも一際大きな体躯を誇る。その一方で、先天性の皮膚症と知的障害、更に梅毒を患っていた影響か素顔が醜く、それを見られることを嫌って屠殺した人肉から剥ぎ取った顔面の皮で自身の顔を覆い隠している。
同時に、苛烈な性格の家族と暮らしていた影響か非常に臆病であり、彼らに対し常に従順であった。本人も、家族を怖れつつも同時にかけがえのない存在として愛していたため、決して苦ではなかったが、それ故に自身ら家族の実情が外部に漏れることへの警戒心が極めて強く、率先して侵入者を襲い、惨殺していた。
ある日、いつものように“ガキ共”が現れた。我が家を嗅ぎ回るように物色する彼らに対し、レザーフェイスは容赦なく襲いかかる。しかし、ガキの女一人を取り逃し、すぐに追いかけるも彼女は通りがかりのトラック運転手に助けを求め、そのトラックが兄弟たちを轢き殺してしまう。そのまま遠ざかっていくトラックを見送ることしか出来なかったババは、愛する兄弟を殺された怒りと悲しみ、また女の告げ口で自身ら家族の所業が公となり、家族が逮捕されてしまうことへの不安と絶望、様々な負の感情が一緒くたに押し寄せ、ただただ我武者羅にチェーンソーを振り回した。
しかしそのとき、彼は不可解な影を見る。
それは先程までの多くの脅威を消し飛ばすほどの、より恐ろしい脅威であった。直様彼は、その驚異こそ優先して排除すべきだと本能的に察知し、その影の中に存在する世界に足を踏み入れた。
性能
※以下は全て2024年9月現在の性能や効果であり、調整やリワークが入っている可能性に注意。
基本情報
移動速度 | 4.6m/s(通常)、5.28m/s(チェーンソー攻撃)、3.45m/s(チェーンソー回転時) |
---|---|
心音範囲 | 32m |
視点 | 高い |
凶器 | スレッジハンマー |
ヒルビリーよりも機能的に作られたハンマー。 | |
固有能力 | ババのチェーンソー |
根城 | なし |
通常攻撃がハンマー、固有能力がチェーンソーと、武器の性質がヒルビリーに似ていると思われがちだが比較しようがないほど別物。ヒルビリーのようなダッシュ能力が無い代わりに、振り回しの多段ヒット攻撃が強力で、生存者が一つどころに集まったタイミングを見計らえば、その場の全員を血の海に沈めることが可能。狭いマップではその本領をより発揮できるだろう。
そもそもの基本性能も非常に高く、渇望無しでも一瞬で生存者との距離を詰めれるほどに俊敏。原作でも速いが、原作通りのスピードで迫ってくる姿は恐怖そのもの。原作を忠実に再現されたカニバルを使いこなし、「エンティティのいけにえ」の主演兼監督になろう。
メメント・モリは相手の後頭部をハンマーで殴ってよろめかせた後、後ろからチェーンソーのエンジンを入れて腹から肩までを真っ二つ。殺した後は勝利の雄叫びなのか、遊びきった悦びなのか、チェーンソーを上に掲げて叫ぶ。
固有能力
ババのチェーンソー(Bubba's Chainsaw)
チャージ必要、一撃ダウンという所までは同じだが、超速移動による一撃ではなく、その場で振り回すというアクションを取る。走りながらチェーンソーを踊る様に振り回す姿はまさに原作の彼そのもの。この振り回しは多段ヒット攻撃であるため、「与えられた猶予(borrowed time)」など生存者の我慢ステータスに関するパークを破壊できる点は非常に強力。
ちなみに、障害物等にぶつかりチェーンソー攻撃がキャンセルされると、その場でチェーンソーを振り回すという「癇癪」を起こす。原作のラストシーンさながらの振り回しは見ごたえがあるが、完全に足が止まる上に視界がブンブン動くため、かなりのタイムロスを引き起こす。
癇癪を起させずに障害物の周りをロスせずきっちり回るには相当な練習が必要になる。
ただ、この癇癪にも実は攻撃判定があるため、チャンスとばかりに横を通り抜けようとしたりする生存者をひっかけられる可能性は無きにしも非ず。特にロッカーに逃げ込んだ場合は癇癪も読み合いの手段として使うこともできる。
リワークにより「時間で回復するチャージを使用してチェーンソーの時間を延長する」という
仕様に変更され、それに伴いチェーンソーの移動速度が上昇。これにより圧倒的に火力が向上した。
固有パーク
『悪魔のいけにえ』にあるシーンが主にパークとなっている。どれも性能が非常に凶悪であり、ホラーの金字塔の名に恥じない恐ろしいパークを持ち合わせている。
ノックアウト(Knock Out)
通常攻撃でダウンさせた相手は他の生存者から探知不可の状態となる。基本ダウンした生存者は他の生存者から可視化されるのだが、それを妨害することによって「ダウンした仲間がどこにいるのか分からない」となり探し回らせる、あるいは失血死を狙うものになっている。しかし、流石に吊られる瞬間は可視化される。終盤の一人も吊られるわけにはいかない、吊られる前に助けなくてはならない戦況では脅威となるパーク。
原作のカニバルは、まさにこのパークのように静かにアッサリと被害者を屠畜してしまうため、誰も仲間が犠牲になった事に気付けない。犠牲になるとわかるのは、自分が犠牲になった時のみである。
バーベキュー&チリ(Barbecue & Chili)
通称「バベチリ」。相手を吊った瞬間、一定範囲外にいる生存者全員を可視化できるというもの。遠くに逃げれば逃げるほど、その行為は自分の首を絞めるというあまりにも凶悪なパーク。
特にナースなどの「位置さえわかれば速攻で向かえる」タイプのキラーがこのパークを持てばまさに殺人鬼無双ゲーと化す。欠点としてはロッカーに入れば見えなくなり、メメントによる殺害でも発生しない。
原作における元ネタらしい元ネタは無いが、一か所に犠牲者を集めているパークのアイコンからして、「どうやって調理しようか」的な意味だと思われる。言ってしまえば取らぬ狸の皮算用だが、その狸を取るからこそレザーフェイスなのだと言える。
6.1.0にて削除される前までは、初めて吊った生存者1人に付き25%ずつ、BPが追加取得できる効果もあった。生存者は4人いるため最大で100%追加、つまり2倍。キラー初心者はまずカニバルを育ててこのパークを手に入れろと言うのがDbDの常套句とまで言われていた。
フランクリンの悲劇(Franklin's Demise)
攻撃を与えた人物がアイテムを所有している場合、それを落とす事ができる上、落ちている間は徐々にアイテムの使用残量を減らす事ができる。また、落としたアイテムは一定時間後に消滅する。元々ライト持ちに強いパークであったが、アイテム持ち込みPTが多い現環境では特に非常に強力と言えよう。
ちなみにフランクリンとは第一作目の登場人物。同作に登場するサリー・ハーデスティの兄で、車椅子に乗った肥満体型の青年である。実際に作中で懐中電灯を使用し、最終的には手放している。当然彼の結末は…。
アドオン
哀しいことにほとんどがヒルビリーの使いまわし。チェーンソーのパーツ等が多いが、トンプソンネームドのアドオンはカニバル仕様に変わっている。チェーンソーでの挙動の違いから、ビリーでは使いにくいがカニバルでは…という性能のアドオンも結構ある。
とりわけ「スピードリミッター」は「チェーンソー攻撃が一撃ダウンでなくなる&チェーンソー攻撃で得られるBPが増える」という、デメリットの方が大きいアドオン……なのだが、とあるカニバル使いがスピリミ装備で連戦してランク1を達成するという変態的偉業を成し遂げ、キラー界隈で話題となった。
リワークに伴いアドオンの効果も多くが変更されたが、目下最強のアドオンはチェーンソーの振れる時間が長くなる「絶品のチリ」とされている。
実装初期では効果がないとまで言われていたアドオンがまさかの大出世である。
特徴
長所
閉所もしくはフック際での攻防は最強というほかない。特に、地下に吊るされた生存者は相当戦況が芳しくない限りは見捨てる事が推奨される程。
その理由は非常に大きな隙を作る救助行為を一瞬で無為に帰させるチェーンソー攻撃があるため。ボロタイを付けても助けられた生存者諸共斬り落とす事ができ、その破壊力はまさに得点欲しさに群がる蛾を焼き落とす火そのもの。更に見捨てて修理にいそしむ薄情者は「バーベキュー&チリ」で発見して襲いに行けるため、死角と言う死角がほとんどない。
徒党を組んで襲ってくる生存者にはチェーンソーでたちどころに無力化できるのもあって、他殺人鬼のパークを組み合わせず固有パークを積むだけでも十分すぎる強さを持つ。トラッパー並みの素の敏捷さもあって、近づかれたら終わり、隠れてもパークで見つかるという死角の無さは流石ホラー映画の大御所である。
リワーク後は逆にチェーンソーを振り回すことで加速できるため開所に非常に強くなっており、熟練したカニバルを相手にした場合チェーンソーを吹かされるたびに板を支払って延命するか、バッサリ切られて倒れ伏すかの二択を迫られる。
常時ワンパンという極めて強烈なプレッシャーで接近戦では最強と言っても過言ではない。
短所
索敵や機動力といった立ち回りを補助する能力に難があること。そしてチェーンソーは「窓」に極めて弱いこと。チェーンソーを吹かしている間に窓を跳ばれると溜めた時間がほぼ無駄になってしまう。
カニバルを使う場合、窓を無理矢理塞ぐ「まやかし」「呪術:クラウドコントロール」や、3回跳ばせて窓を塞いて詰みを作るなど、とにかく窓に対して警戒しなくてはならない。
原作でもやってきた犠牲者を迎え撃つシーンが多かったためか、パーク抜きだとかなり受け身な性能。その性質上、キャンパーにならざるを得ない時もあり、生存者を野放しにするリスクを負ってキャンプをするか、はたまた次の獲物を追うか、といった駆け引きを要するため安易に扱えるようなキラーでは決してない。
総合的には近接火力全振りの殺人鬼と言える。繊細な立ち回りと正確な操作でその火力を制御することで、次々を相手を食いつくす悪食の悪魔になれる。
余談
気付いた人も多いだろうが、本作に最初から登場しているキラー「THE HILLBILLY(ヒルビリー)」は、元々はレザーフェイスをモチーフ、モデルとして考案されたキャラクターである。
関連イラスト
関連タグ
TexasChainsawMassacre:「悪魔のいけにえ」を基にした非対称対戦ゲーム。