ら~ら~ら~らぁ~~~…ら~ら~らぁあらぁ~~~…ふふふっ
概要
『Dead by Daylight』に登場するキラー(殺人鬼)の一人。
2017年7月28日にリリースされた無料DLC『Chapter V: "A Lullaby for the Dark"』にて追加された。
呼称の意味は「女狩人」。
一般的に知られる「Hunter(ハンター)」を女性名詞に変えた呼び方である。
人物
プロフィール
本名 | アンナ(Anna / Анна)※ |
---|---|
性別 | 女 |
出身地 | ロシア |
声優 | Amélie Leguiader |
(※苗字がないが、付ける前にこうなってしまったからか、彼女の故郷がそういうものだったのかは不明。)
黒いベールが付きのウサギのお面を被った、筋骨隆々とした大柄な女性の殺人鬼。
袖をまくったセーターの上にコルセットを付けて、腰には花柄のハーフスカートがついたサスペンダーつきベルト、下は素足にジーパン、片足だけ部分的に包帯を巻いている。
以降追加される衣装も、顔には他の動物(ネコやオオカミ、クマ、ヘラジカ…など)を模した被り物と、北欧の民族的な衣装が大半を占める。中には腰に手鏡や人形などの子供用の玩具を下げているものもある。
その外見に違わず大振りの斧と投擲用の手斧を軽々と使いこなすパワーファイターである一方、非追跡時に口ずさむ鼻歌は、なんとも母性をくすぐられる優しい声をしている。上述の衣装バリエーションも合わせ、その強い個性の不釣り合いなギャップが本作世界観にマッチした恐怖心をより引き立てている一方で、逆にそうした意外な一面を「かわいい」と愛着するファンも多く、作中に登場する女性キラーの中でも特に人気が高い。
背景
母親との死別
アンナはとある狩猟民族の娘として生まれた。
同じく狩人であった母親は、アンナが歩けるようになるまで成長すると直ぐに、彼女を連れて北部の森「レッド・フォレスト」の奥地で自給自足の生活を始める。獲物を狩らねば食事にありつけないという過酷な生活を強いられるも、物心ついて間もなく森で暮らし始めたアンナにとってはそれが普通であり、何の疑問も持つことはなかった。また母親も、幼い我が子に人形やウサギのお面を与えたり、就寝の際には寄り添って子守唄を歌ったりと、アンナのことを愛情深く育てた。
(学術書の紹介ムービーでは武装集団と戦う母の姿が描かれており、二人の隠遁生活には何かしらの事情があってのこととも推察される。)
その後もアンナは母から狩りの手ほどきを受けながら成長し、ようやく一人立ちを迎えようとした矢先、突然、母との別れの時が訪れる。過酷な冬を越すため、当分の食料を確保する必要があった母子は、巨大なヘラジカを狩猟しようと追い詰めていた。しかし、ヘラジカがアンナに目掛けて突進を仕掛けてきた際、まだ体も心も未成熟だったアンナは、恐ろしい雄叫びを上げて迫るヘラジカを前に体が強張り動けなくなってしまう。そこへ母親が身を盾にしてヘラジカの前に立ちはだかり、角で貫かれてしまう。そのまま頭を振りながら彼女の腹を引き裂こうとするヘラジカに対し、母も激痛にもがきながらも斧を獲物の頭に何度も叩きつけた。
最終的にヘラジカは倒れることになるが、母もまた、瀕死の重傷を追いその場に崩れ落ちてしまう。当時のアンナの力では母を救うことはままならず、今にも命の灯が消えてしまいそうな母に寄り添うことしか出来なかったが、母は最期まで娘を想い、いつもの子守唄を歌って彼女を励ましながら息を引き取った。
狩人から「捕食者」へ
極寒の森の中で一人となったアンナは、以後もそのまま狩りをしながら生きることになる。母という指導者を失ったことで、彼女の精神はより野生に近付くこととなり、はじめはリスやウサギ、ミンクやキツネなどの小動物を狩っていたが、野生と一体化することでその狩りの技術はさらに研ぎ澄まされていき、数年後には狼や熊などの危険な動物にも勝る“捕食者”へと変貌を遂げ、レッド・フォレストの頂点に立っていた。
しかしこの成長により、アンナの人間性もどんどん薄れていった。レッド・フォレストは“捕食者”たる彼女の“縄張り”であり、それを知らずに入って来た人間はたちまち彼女の獲物と化した。肉は弄ばれ、身につけたモノは彼女の玩具となった。
一方で、僅かに残された人間としての記憶である“母の温もり”を覚えていたアンナは「小さな女の子」だけは殺さずに保護し、他の獲物たちから奪った可愛いものや綺麗なものを与えて愛玩した。しかし、野生を生きた時間の長い彼女には子どもの育て方、生かし方など分かるはずもなく、保護された子供は軒並み衰弱・餓死していった。それでも彼女は、ウサギのお面や鼻歌の子守唄で、亡き母のかすかな面影に倣いながら、保護した娘たちの母になろうと努力し続けた。
何度保護しても直ぐに死ぬ子供の姿を見続けたアンナは、次第に近くの村を襲撃し「誘拐」するようになった。それはアンナが「レッド・フォレストの怪物」…ハントレスと化した瞬間であった。
彼女の伝説が人々の間で囁かれるようになったある日、ロシアとドイツとの間で激しい戦争が起きた。その戦火はレッド・フォレストまで伸びたが、縄張りに入って来た愚かな軍人は、一人残らず斧で滅多切りにされ壊滅した。村人達は自分の家を捨て、戦争が終わった後はハントレスの噂もレッドフォレストに飲み込まれて消えていた。レッド・フォレストの怪物が今どうしているかは誰も知らない。
性能
※以下は全て2024年9月現在の性能や効果であり、調整やリワークが入っている可能性に注意。
基本情報
移動速度 | 4.4m/s(通常)、3.08m/s(投擲時) |
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心音範囲 | 20m |
視点 | 高い |
凶器 | 幅の広い斧 |
常人には持つ事が困難だが、彼女の大柄な体型に合った柄の長い大きい斧。 | |
固有能力 | 狩猟用ハチェット |
根城 | レッド・フォレスト(Red Forest) |
アンナが生活していた森。雨が降っていて木が多く薄暗い為視認性が悪い。 |
プレイヤーに幻聴を刻みつけるくらいに特徴的な鼻歌を歌いながら、柄の長い大斧と投擲用の手斧「ハチェット」を使って獲物を狩る生粋の女戦士。反面、その大柄な見た目と足の遅さ、鼻歌のせいで相手に気取られ奇襲がよく失敗するお茶目さん。遠距離攻撃であるハチェットを扱うプレイヤーの腕前が問われる。
メメント・モリは相手の脳天に斧を振り落とし頭を割ったあと、何度も何度もその体に斧の一撃を叩き込むというもの。脳天一撃で充分だろ…と思う程の残酷な攻撃だが、幼き時に見た、何度も何度も、倒れるまで斧を振り下ろした母親の姿が彼女にそうさせてしまうのだろう。あるいは万が一を見越した残心なのかもしれない。この凶悪さこそ、レッド・フォレストの怪物が怪物たる所以である。
固有能力
狩猟用ハチェット(Hunting Hatchets)
ハチェット(手斧)を構えた後、投擲する遠距離攻撃。初期/最大所持:5本。
板倒しや窓枠ジャンプによる距離稼ぎなんてものは通用しない。
距離が関係ないから遮蔽物ですぐ向かえない場所でもそこに大きな壁が無ければ遠距離から狙撃もなんのその。
だだっ広いステージや壁レベルに背の高い遮蔽物の少ない場所では無双を誇れる恐ろしい性能。
その代り投げにはクセがあるため、これを掴める掴めないではその精度は大きく変わる。
ハチェット所持数は基本は5。
斧切れを起こしたらロッカーを漁れば補充可能。ただの補充のつもりが、たまに生存者を見つけてしまうラッキーも・・・?
固有パーク
猛獣(Beast Of Prey)
血の渇望(チェイスが続くと徐々に鬼が強くなるシステム)がたまると探知不可状態となる。ついでに獲得BPも少し増える。
ステインや心音が消失することにより、生存者がこちらの行動を予測しにくくなり、それにより生まれた一瞬の隙はしばしば致命傷になり得る。このため効果自体は弱くない。
問題は、肝心の血の渇望が頻繁に途切れてしまうために効果をなかなか発揮できないのと、チェイス補助パークには他にも「野蛮な力」「まやかし」など強力で汎用性が高いものが多く、それらを差し置いてこれを採用するほどの価値があるかということである。
縄張り意識(Territorial Imperative)
地下室に生存者が入り込むとそれを数秒間可視化する。地下室は出口が一つであるため立ち回りによっては救助した側とされた側の2人ダウンを狙え……なくもないが、あまりに効果範囲が限定的なため採用にはなかなか難しいパークでもある。
呪術:女狩人の子守唄(Hex:Huntress Lullaby)
通称「ララバイ」。生存者をフックに吊るすたびに生存者のスキルチェック予告音タイミングがずれ、最終的には予告がなくなる。また、スキルチェック失敗時のペナルティが大きくなる。
最大である5トークンが溜まった時の威力はかなり強烈であり、熟練の生存者でもスキルチェック失敗が多発し作業がさっぱり進まなくなる。…と、効果自体は強力なのだが、問題はこれがトーテムパークであること。
試合が進まないと効果を発揮しないパークにもかかわらず、ララバイの存在が効果を発揮する前から生存者にバレてしまってトーテムを探されてしまう。効果を発揮し出す前にトーテムを破壊されてしまい、なんの効果もなくなる危険性も大きいパークである。
アドオン
狩猟に使う虫や植物の毒、そしてとにかく相手に傷を負わす事に特化したハチェットの刃やパーツがアドオンとなっている。ハチェットをくらった生存者の性能を下げるもの、ハチェットの所持数を増やすもの等とにかくハチェットの性能に関わるアドオンが多い。中でもURアドオン「玉虫色の刃」は「ハチェット所持数が減るが一撃でダウン」という凶悪性能であり、所持数ダウンも他アドオンで所持数を相殺できるため、一時期はこれにより最強キラー扱いされていたが、ハチェットの所持数が激減する調整が施されある程度脅威度は落ち着いている。それでも一撃必殺を遠距離から飛ばすという他のキラーには無いアドバンテージは未だ強力。
特徴
長所
なんといっても、遠距離攻撃ができる事。
直接ダメージを与えられる遠距離攻撃はハントレスの特権であり、他キラーが苦手とする板や窓枠を逆に攻撃チャンスにできる。やろうと思えば遠距離射撃も可能であり、鼻歌の範囲外で悠々と発電機を修理していたら突然空からハチェットが降ってきた、なんてことも。熟練のハントレス使いから逃げる生存者にできることは、狙いが外れることを祈って障害物に隠れることだけである。
彼女の得意とする領域は、背景ストーリー通り「テリトリー内での戦闘」。
手斧攻撃は通常攻撃よりも攻撃の回転が速く複数が相手でも押し切れる手数があり、攻撃できる範囲が広いため彼女が守る周囲の発電機に近づくことも困難である。足の遅さから遠出は避けたいところなので、フックに吊った生存者と周辺の発電機を縄張りとして守ることで勝勢を固められる状態に持っていった時こそ彼女の真骨頂である。
短所
まず、一般的なキラーと比べ移動速度が遅い。
といってもハグやスピリット、デススリンガーなどと同じ4.4m/sであり、普通に生存者を追いかけることもできる程度ではある。最大の問題は彼女が常に口ずさむ鼻歌であり、なんと半径45mもの範囲に特徴的な鼻歌を撒き散らす。通常のキラーの心音範囲が32mであることから見ても、とんでもない広さであることがよくわかる。しかも鼻歌の範囲を調整する方法は存在しない。
このため、ハントレスの接近はすぐに生存者に察知され、余裕を持って隠れられてしまう。したがって、索敵が困難である。
また、ハチェットの扱いはかなり難しく、独特の山なりの軌道を描いて飛び、照準もないためかなりの修練を要する。ナースのブリンクほどではないが、取っつきにくいキラーであることは間違いない。
余談
鼻歌
彼女の口ずさむ鼻歌だが、これはロシアの子守歌「Bayu Bayushki Bayu(バユ・バユシキ・バユ)」というものである。
作中では鼻歌なので歌詞がわからないが、ざっくりと説明すると「ちゃんとした所で寝ないと灰色の狼がやってきてお前を咥えてどっかに連れて行っちゃうぞ」というもの。ベッドの端などのちゃんとしてない所で寝てると転げ落ちてケガをするので、そうしたものを狼として例え、噛み付かれて連れ回される(落ちたりして痛い目を見る)のが嫌ならちゃんと寝ろというちょっと怖い歌詞となっている。
それにしても、狼が子供を連れて行く事を注意する子守歌を、ウサギのお面を被った彼女が歌い、その最中に狼のように生存者を死へと連れ去るというのはあまりにも皮肉が効きすぎている……
抱き枕化
女性キラーの中でも高い人気があったためか、なんと公式から「ハントレスの抱き枕」が販売されている。因みに男性ヴァージョンとして「(上半身)裸のデビキン」版も存在する。
…制作陣はそういう趣味なのだろうか…?
『Hooked on You』
さらにDbDが題材の恋愛ゲーム『Hooked on You: A Dead by Daylight Dating Sim』では、なんと攻略対象として登場している。
ムキムキの筋肉…いやムチムチの豊満なボディをセクシーな水着に包み、少女のような愛嬌を振りまくそのギャップはたまらない。ウサギのお面もやや表情が見えやすいデザインとなっている。