治癒魔法の間違った使い方は、「小説家になろう」にて連載を行っている「くろかた」の作品で、「第2回ライト文芸新人賞MFブックス部門」で佳作を受賞し、商業化した作品である。
概要
物語は、どこにでもいる非現実に憧れる少年の兎里健が同じ学校の犬上鈴音と龍泉一樹が異世界へと召喚されるところから始まる。
その異世界では魔王が復活し、軍を率いて着々と勢力を拡大しており、その世界の国の一つであるリングル王国は勇者召喚という秘術を行使。結果、三人が異世界へと呼ばれた。
しかし、勇者として適正が存在していたのは龍泉一樹と犬上鈴音だけであり、兎里健は巻き込まれただけだと判明。
その後使用できる魔法の検査をした結果、兎里健の使用できる魔法は治癒魔法と呼ばれるものであると判明。
しかしその事を知った途端、リングル王国の人々の態度は急変する。
混乱する三人をよそにリングル王国の人々は恐れおののきながら慌てふためき、そんな中ローズという名前の人物が彼等の居る大広間へとやってきた事が伝わる。
そしてローズに兎里健が治癒魔法を使えると伝わった途端、ローズは見惚れるような、それでもって恐ろしさを感じさせる微笑を浮かべ、兎里健を誘拐した。
その後に訪れる地獄を、兎里健はまだ知らない。